戻って参りました。四国・九州ぶらり旅その1

tominxanadu2006-03-12

 途中、一度の更新しか出来ませんでしたが、本日早朝に東京の有明にフェリーで九州より帰って参りました。34時間掛かりましたが実際問題バイクで高速乗継よりも楽に、そして安全に帰って来られます。
 前回、房総半島一周の旅は今回の前哨戦だったのです。そこで得た経験を元に更に持って行く物を考えて荷物を調整。
第一日目。メーター8275.8Kmからスタート。2月19日、昼前に自宅を出発。前日まで準備で走り回っていたので少し離れている四ツ木方面にガソリンを入れに行きます(そちらに用事もあったもので)。改めて錦糸町まで戻って首都高に乗ります。実は初めての高速運転(バイクでは)。やはりチケット収納に手間取りながらも、銀座方面へ。渋谷方面の分岐に失敗して新宿方面に行き過ぎます。考えながらも、一度降りて乗り直すか、このまま東名ではなく方向転換せず中央道で名古屋に行くか、検討していると高井戸あたりで環八に降りて下道で東名の入り口である用賀まで行ける事を思い出してホッとする。一旦高速を離れて用賀の東名高速入り口を目指しますが、走り慣れていない道で遠く感じます。
 ようやく乗り直して、あそこで間違わなければもう神奈川に入っていたな、と考えながらも、高速を西にひたすら走る。昨年の春に友人と伊豆にキャンプに行った時、そしてやまけんさんのオフ会に行った時にも寄らないPAに立ち寄り一回目の休憩。まだまだ寒いので、缶コーヒーで手を暖めます。
 それほど多くもない高速の上はどんより曇っていて、早く目的の音羽蒲郡ICを目指しますが、まだまだ先です。走っている最中に何か金属の擦れる様な甲高い音が聞こえましたが、見るとマフラーの断熱板の止めるネジが三個のうち一個取れています。まあ大丈夫だろうと思って走っていたら、更に音がひどくなり断熱板が震えている感じです。風圧で折れ曲がったのかと思っていましたが、次の休憩の時に確認するともう一つ取れてネジが一つでガタついています。それでもどうしようもありませんから走っていると、予想よりもガソリンの消費が早く、エンスト。壊れたかと思いましたがただのガス欠で、コックの切り替えで息を吹き返します。こんなこともあろうかと、リュックの中には予備の燃料も有るのですが、それでも次のSAでガソリンを入れようと探すも、東海地震対策ということで、しばらくの間GSの無いエリアが続きます。仕方なく一旦清水のICで降りて、街中のGSで給油、再び高速へ。音羽蒲郡ICまで急ぎますが、なかなかスピードも上がらず、ひたすら寒さに耐え頑張ります。
 そろそろ、二回目の休憩と言うことで、遠州豊田PAで休みながら、今晩のキャンプ場の予約をします。電話をすると、無料のそのキャンプ場はOKでしたが真っ暗で何も無いよ、とその人は忠告してくれました。別に寝るだけだし良いですよと言って予約を入れ、地図を確認すると、あと40Km程。もうひとふん張りです。
 何とか四時前ぐらいに予定の音羽蒲郡に付きとりあえず、バイク屋を捜し、事情を言うと、適当なので良いんでしょうとバラバラながらもネジを合わせてくれて、只で直してくれました。その節は有難うございました。
 キャンプ場までの道を聞き、探しながら走るも、なかなか見つからず。行き過ぎた道をまた戻り分岐の更に砂利道を行くとようやく到着しました。言われた通り、何も無いのですが、山の斜面を立体的に利用し神社まであり、水道は壊れていて夜の照明は点かないとっても素敵なキャンプ場でした。旅に出て初日の興奮と疲れで、全然気になりませんでした。素早くテントを張ると、町まで買出しです。
 初めての土地で、何となく当たりをつけて走っていると、またガス欠。リザーブに切り替えます。間も無くスーパーを見つけると、その先に偶然GSも発見。激安で、速攻満タンに。
 買い物から帰ると焚き火を始めようとしましたが、なかなか点きません。仕方ないので、MSRのドラゴンフライで鍋にお湯を沸かします。
 と、バイクの鍵が見当たりません。一時間位、もしかしたら二時間捜しましたが、真っ暗で全然判りません。もう一つ予備に持っていたんですが、初日から縁起が悪いとむきになって探しましたがダメでしたTT)。明るくなったら見つかるさと言い聞かせて寝ました。
 朝起きると曇り。林に囲まれたそのキャンプ場は薄暗く、昨日動き回った辺りをくまなく捜しましたが、全く判りません。テントを撤収してと片付けていたら寝袋の下のマットの下から鍵が出てきましたとさ。Orz。
 二日目、エンジンを掛け暖気して(しないと全くグズッテしまって、動きませんうちの《瀬浪》は。書き忘れていましたが、このキャンプ場には水場が有っても水道が止まっているのか出ません。しかしここに来る道中山の水があちこちに湧き出していてそれを汲みに行けば良かっただけなのです。前日出発の際に水筒と言うか水を入れるものを家に忘れてしまい、水汲み場に有ったヤカンを拝借して夕飯には使いましたが、顔を洗いにそしてそのヤカンを返しにバイクに跨って約一キロ先に。スッキリして、鍵も見つかり晴れがましい気分で荷物をくくりつけていざ出発!8644.2Kmでスタート。
 ・・・のはずが、何だかやけにガソリン臭いんですぅ。と、その時、一瞬燃料コックの辺りからポタッと何か一滴。良く見ていると燃料コックの辺りから滲み出しています。全体的に湿って最終的に滴となって垂れているようです。
 しかし、どうしようもないので、とりあえず街まで。走っていれば何処かでバイク屋さんがあるでしょう。地図を確認しながら名古屋方面に向かいます。分岐となるところでセブンイレブンが有り最終確認。間違いなく、ガソリンコックからの漏れも乾いています。そうしたら、ポツッと、小さい水滴が。雨具も持って来ているので余り気にせず先に進みます。途中までショボイ道だったのですがいきなりと言う感じで、立派な道になりました。国道23号線です。立体になっていて信号も殆んどなく快調に進みます。がトラックも随分増えています。その脇をスリ抜けながらも雨が段々強くなってきます。一旦諦めて下に下りて陸橋の下で雨具を着けます。前日全くラジオで天気予報を聞いていなかったことを呪いながら、名古屋市内に。それでも海側を走っているので全く町の感じはわからず仕舞いで幾つもの川を越えます。何日か前にTVで『名古屋走り』と言うのを見ましたが、そんな車もチラホラ。トラックの幅寄せにも遭いながら、バイクは四日市に。バイクの幅は車道の半分も使わないので、車線の左側を走っている時に右側からかぶせて来る車が出て来ます。最初は右折車線に入るのかと思ったら、バイクの前に入ろうとするのです。こちらも危ないので行かせますが、キッチリ後で抜き返します。そうこうする内に、全く休憩もせず走り通しなのでローソンで休憩。もうずぶ濡れです。缶コーヒーを飲みながら、位置確認。危うく分岐を間違うところでした。更に一㌔ほど進み国道1号線と25号線の重なった国道へ。亀山と言う町で昼ご飯。走りますが良く判らず、ぐるっと周りカメヤマローソクの工場を横目に旧市街へ。適当にうどん屋に入ります。うどん屋ですが良いですか?の声に、何のことを言っているのかと訝りながらも、こちらの感じを見ても定食は無いよという事だったんでしょうね。グッショリ濡れて寒さに震えながら親子とじうどんなるものを注文。味が濃くあまり美味しくはなかったんですが、寒いでしょうと貼り付けるカイロを腰に貼って行けと二つくれました。おばさんの優しさに感謝。
 再び国道に戻り、進むと1号線と25号線は別れ、25号線は名阪国道と名前が変わります。一瞬、高速か有料道路かと思う感じでしたが、トラックと普通車ばかりで原付、歩行者が居ません。所々渋滞に遭いながらも途中伊賀上野市を経由し、今度は国道163号《伊賀街道》に乗り換えます。相変わらず雨降り。《伊賀街道》から《清滝街道》に名前が変わり三重県から京都に入り、ひたすら大阪へ向かいます。
 メーター読みでそろそろ給油かという所で、少し安いGSを見つけて給油。少し休憩して出発するとその交差点を過ぎるとそこが大阪の入り口でした。もう四時近くで今日中に兵庫県に入ることは無理だなと判断し、大阪で泊まることにします。と、段々道幅が広くなりやはり大都市の感じがしてきます。等とのんきに走っていると、ある高架下でついにやってしまいました。
 前の車が止まってそれにあわせて止まろうとしていたんですが、大阪に入った安心感からなのか少しボーっとして遅れました。ぶつかる、と思ったとき、残り50㌢で止まりましたが、バランスを崩してバイクは横倒しで。急いで立て直しますが、渋滞の中で恥ずかしいやら痛いやら。右足の上に一瞬バイクが乗りまして。
 立て直して左に寄せていると後ろの車はクラクションを鳴らして通り過ぎていきます。
 すぐ先のセブンイレブンを見つけて、バイク屋を捜しブレーキレバーの曲がりを直して貰いついでにホテルの情報を聞きます。行って見ると、ラ○ホテルです(笑)。近くの交番で聞くとここら辺には無いので、ミナミ辺りに行くと幾らでもあると。色々と苦労して、もうどうでも良くなって来て少し高いですが、ビジネスホテルへ。早く休みたかったんで。
 濡れた物を乾燥機に入れたり、着替えをしたり、冷えた体を風呂に入って暖めたりするうちに、足の痛みも酷くなり、フロントでシップを貰って貼り付け、夕食を。しかし、痛みが酷いのであまり遠くまで行けずすぐ近くの居酒屋に。雨降りか、閑散とした店内には先客は一人、店員が二人の逆転現象。ワタクシが入ってイーブン。なんのこっちゃ?
 アルバイトの女の子におでん盛り合わせを頼み、ビールを飲んで待ちます。嫌いなネタはあるか?との問い掛けから、会話が始まりチョッと可愛い子との会話を楽しみます。東京からバイクで来たと言うと少し驚き、色々と話しながら酒を飲みます。飲んでいる間に、トイレに行こうと思ったんですが、足に力が入らなくなって、もうあまり遠くにいけません。
 それでも、もう一軒交差点の向こうに見えていた赤提灯に。一軒目である程度食べていたのでもう入らないですが、こちらのお店の方が実際良かったです。軽く飲んで、ホテルへ。翌朝ホテルのベランダから。通天閣が見えていました。