四国・九州ぶらり旅その8

 13日目、10871.2Kmから。佐賀県周りで有明海を回り、熊本方面を目指すつもりでしたが、前日の夕方に長崎に乗り込んだばかりで、長崎をすっかり気に入ってしまい、地図を見るとまだまだ回るところが多いので、朝YH(ユースホステル)のおかみさんにもう一泊頼み、大きい荷物を全て置いて身軽になって出発。眼鏡橋オランダ坂を目指します。眼鏡橋はすぐに見つかりました。朝の慌ただしい通勤の中で観光客もまばらでした。要するに早過ぎました。オランダ坂は、地図を見て探したのですが行き過ぎてグルッと戻る事に。写真はないんですが、好きな人を連れてカップルが歩くのに向いているような場所だったので。広い道路に戻ると、凄い勢いでバイクが走って行きます。ナンバーを見ると、沼津ナンバー。こっちも言えないけど遠くから来ています。あっさり信号待ちで別れ、こちらは国道34号線を経由し、島原街道を(251号線)目指します。しかし途中の有料道路を避けて旧道を探しましたが、分岐を間違えてしまい、普通に長崎街道(34号線)のまま諫早へ。途中、方向転換して、もともと目指していた251号線に出ます。海に出ると、愛野、千々石(ちじわ)、小浜と進みますが、温泉も魅力的でしたが、景色がとても綺麗でした。写真を撮るチャンスを逃してとても残念です。ここで分かりにくいかもしれないので、地図を。
 小浜の温泉街から一転山登り。雲仙に向かいます。先ほどの温泉街をスルーしたのもこちらを狙っていたからなんです。
¥100安い、とても良いです。まぁ内装なんかは期待してはいけないですけど、古びた感じが余計に効能ありそうで。
 ゆっくり温まり、外へ。地獄巡りなる大小さまざまな硫黄泉が白煙を噴出しています。昼前なので、島原の町で昼食を探す事にします。島原は『具雑煮』という名物があるそうで。
 街まで出ても余りパッとしたところが無く、回ってるうちに、島原城の近くへ来てしまいました。すると、見覚えのあるバイクが。朝長崎市で出合ったバイクです。信号待ちで「東京からですか」と話し掛けられました。聞くと彼は早稲田の学生で出身が静岡と言うだけで東京から来たのでした。走りながら、ふと彼は止まってお城を撮ります。正門はそこじゃないみたいですよ、と要らぬ口出しを。「写真が撮れれば良いんですよ」と撮り終えてサッサと走り去ってしまいました。呆気にとられて、ワタクシは正門へ。思ったほど大きくはありません。お腹も空いているので中は見ませんでした。諫早方面に戻りつつ、見掛けた食堂でチャンポンを。長崎ですからね。
 外に用を済ませにオカミサンが行って来て「都会から来たんですか?」と聞かれました。そりゃ、ビックリしますよね。ご馳走様でした。
 満腹で島原を離れ、朝走った57号線から大村に向かいます。ここには長崎空港があるそうで。遅めの昼食でそこに着いたのは3時過ぎ。急がないと寒くなってくるので、そのまま佐世保方面へ。実は長崎はガソリンが高かったのですが、佐世保の方で前日安いGSがあったのです。長崎は¥132平均、佐世保のそのお店は121円となっていました。
 それでもやはり寸前でガス欠になってしまい、コックをひねり佐世保へ。ハウステンボスが左手に見えていますが、昨日の長崎の自然の綺麗な景色の前には色褪せてしまいます。佐世保の街中に行き佐世保駅前に着きましたが、特に何があるわけでもなく、もっとゆっくり泊まって見たら良さそうですが、今夜は長崎の夜です。再び戻って、GSを目指します。昨日と違うルートなので途中迷いましたが、見つけて給油。¥11の差は大きいですね。昨日空気圧を見てもらった店員さんや操作方法を話した(セルフ式だったので。会員カードが有ると更に二円引きだったので全部で10枚以上あるカードを全て引っ張り出したのだ)女の子は顔を覚えていてくれてご挨拶を。満タンにして、長崎に戻ります。
 幾分寒くなりつつも快晴の中、一日過ごせました。
 YHに戻ると、アンディというスイス人の男がいて明日は高速バスに乗って鹿児島に行き屋久島を目指すとのことで、宿のおかみさんに調べ物を手伝ってほしいと頼まれます。そこは、PCがあってネットが使える環境だったので(ただし、一人15分制限付き)、色々とネットで調べます。このスイス人は一年間日本で働きながら(交換留学生のような労働体験セミナーのようなものらしい)日本語をマスターし話はペラペラの日本語で。日本語の難しいところはこちらが英語で。
 なんで彼が屋久島に行きたいか、質問すると『もののけ姫』を見てその舞台になったところを見たいとのことで、こちらはと言うと今まであの関係の映画は見た事が無いのでと言うと、アレハミテクダサイと日本人のこちらが説得されるはめに(苦)。 こちらは、疲れて帰って来て、昨日見付けた『たたんばぁ』という立ち飲み屋に早く行きたかったんですが、何だかんだと一時間ばかり。
 何とか目途をつけて、彼と一緒にその立ち飲み屋に。イギリスのパブみたいなもんだよと言って説明してもイギリスのパブ自体知らなかったみたいで。
 入るとやはり中々の混み具合。店員さんのたいきクンも覚えてもらっていて、一杯やりながら隣の客からアンディは英語攻めになっています。白人を見ると英語で、の公式がここでも。
 こちらはゆっくり飲みたかったんですが、アンディは腹が減っているらしくツマミを所望。合わせて、彼と共に中華街へ。YHお勧めの中華屋へ。割引があるということで。ワタクシは『たたんばぁ』の常連さんお勧めの所を探り出していきたかったのが本音でしたが。皿うどんとチャンポンを二人で分けて、路面電車でYHの近くへ。
 YHに帰ると女の子二人組みが、今日屋久島から帰って来たと言うことで、情報収集のアンディ。すると屋久島って暖かいんでしょう?と聞くと、雪が降って…の答え。何で?イメージと全く違います。
 いい加減、飲みすぎて翌3/4。11152.7Kmからスタート。昨日走ったルートを殆んどなぞって、島原の手前国見からフェリーで熊本の長洲へ。陸路で推測3時間の所、40分で。定期便で地元の足となっているらしく、便数も多いのです。
 熊本と言えば、阿蘇と言う事で地図を見て進路を決めます。阿蘇近くの道の駅でトイレに行き、昼食をと食事スペースを見ると余り良さそうなシックリ来るものがなく、出ると50ccのフルカスタムが。東京からですか?と、優しそうな男性が。聞くとモンキーだと思うその原付で北海道まで行くそうで。色々と話していると、こちらが考えていたルートより、ミルクロードなる道の方がお勧めと言う事で、進路を変更。大観峰と言うところを目指します。先ほどの原付の方に教えて貰った食堂で、昼食を済ませ、腹ごなしに展望台まで上ります。
 教えてもらったとおり大観峰から反対側の烏帽子岳の展望台へ。そろそろ、今夜の宿を。熊本の街中で、今夜もYHを探します。水前寺公園の近くにあり、Telを入れるとOK。早めでしたが、無事にチェックイン。荷物を置き熊本城へ。残念ながら門は閉まっていましたが、パチリと。正直申し上げて悪いですが、島原城とは比べ物にならないスケールに圧倒され、明日に期待が高まります。街をブラブラ、いつものように散策。惹かれるお店のアンテナを目一杯伸ばして地下のお店に。チョッと高いグレードのそのお店は、今回最高のお店でした。両脇のお客さんに負けて思い通りになりませんでしたが、今度行く時はしっかりお金を持っていったら楽しめるでしょう、と誓いつつ。
 翌日行く事となる三角(みすみ)の方に親御さんが漁師をしていると言う、YHの近くの『うしお』という居酒屋は一筋縄では行かぬハイグレードなお店でした。地魚の酒盗和え自家製スモーク(チーズ、小肌、鶏肉)。他に行っていなければここで最初からと言うのもアリかも。