西日本バイクの旅〜萩・島根編〜

 4月1日、14972.5kmスタートの九日目。あまり綺麗な砂浜とは言えなかったけど、砂のきめ細かさが印象的だった室津の浜を後にして、島根県を目指します。山口に来たんだから、秋芳洞を訪れる事も考えましたけれども、次回に回すこととして、この日は薄曇りで残り少なかった使い捨てカイロをナフコで購入しつつ、191号線をひた走ります。前夜地図で知った、特牛(こっとい)という珍しい読み方をする町を通り過ぎ、長門市に入ります。ここまでが下関市とは驚きです。広いのですね。キャンプに手頃な浜がありますが、まだ午前中で宿泊地を決めるには早過ぎます。
 萩までしばらく、山道。非力・瀕死のエンジンには辛いです(T T)。
萩は、焼き物ぐらいしか知りませんでしたが、地図で小京都ということを知り、グルリと一周。本当にバイクでは小でした。歩いて回るには丁度良さそうです。萩しーまーとという道の駅で一服。もう典型的な『花より団子』タイプなもので古い街並みより、魚が気になります^^
市場に併設された食堂はどこもまだ時間が早すぎて(10時頃到着)開いていないので、諦めます。市場で買ったものを調理代を払えば持ち込みの出来る香港等のタイプの店もあって、良さそうでした。
 須佐を過ぎ、益田と言う町で、国道191号線は広島方面に向かうので、国道9号線に乗り換えます。浜田と言う町で道の駅の中のレストランで昼食。かなり混んでいましたが、思いのほか早く日替わり定食\850がやってきました。写真を撮り忘れましたが、それ程不味いものでもなく、インフォメーションで、松江までの距離を聞きますが、聞いたオバサンのすぐ横に一覧表があり、すっとぼけて質問をすり替え、玉造温泉までの距離を聞きます。しかし、知らないとこれまた困った答え。何のためのインフォメーションなのでしょうか?四国の徳島は宍喰の道の駅では、分からないこと(詳しい天気予報)をネットで調べるぐらいのことをしてくれましたが。
 江津(ごうつ)、温泉津(ゆのつ)、大田(おおだ)と読み慣れない地名の町を過ぎて、だんだん出雲市に近づきます。松江の近くにあるのですが、玉造温泉松江市中心部は、宍道湖を挟んで反対側にあります。玉造温泉は、名前しか知りませんでしたが、山陰最古の温泉だそうで。『ゆ〜ゆ』と言う名の余り気の進まない外湯へ。温泉街の玉造温泉街では、旅館が立ち並び外湯が選べません。それでも、なかなか充実した施設で、ゆっくり冷えた身体をいたわります。ちびっ子が走り回るので少々落ち着きませんでしたが。
 すっかり温まり、松江市内を通過し今夜の宿へ。湖畔に程近いYHへ。ここで断っておきますが、別にYHが好きで泊まり歩いている訳ではありません。ただ単に、宿泊費を浮かすためなのです。というのも、前日はキャンプしていましたが、この晩から明日まで雨が予想されていたから、連泊ですので、安いに越した事はないのです。
 何となくここら辺で曲がってと、見当をつけて国道431号線を外れると、思ったとおり案内の看板が。初めてスンナリ見付かりました。荷物を置き、早速街に繰り出します。天気は下り坂なので曇り空でこれが夕陽が見えたら最高なのになぁ、と思いつつパチリ。湖畔の建物は美術館で、岡本太郎氏の展示が行われていました。チョッと目を惹く建物でした。
 大きな宍道湖大橋を越えて駅前に行きますが、区画整理などが行われているせいか、キレイですがツマラナイ街並みです。それでも呑み助の嗅覚はすぐさま良さそうな旧市街をすかさず発見!とりあえずビールでもと、チョッとコジャレたお店に。期待はしてなかったですが、これがなかなかのお店で、サバのお刺身\900を。ここら辺でも生で食べるんですか?と聞くと、今日は良いのが入りまして、との事。今日(4/13)調べたら、島根はサバも名物らしいですね。コリコリ感は一歩譲るものの、臭みは全くなくなかなかのものでした。一軒で満足するわけに行かないので、後ろ髪を引かれつつ二軒目に。再び橋を渡ります。『これこそ旧市街』の感じの市役所近くの飲み屋街はとても良い感じです。そんな中でもおでんを掲げているお店が目に付きます。松江はおでんが名物なのでしょうか?一軒の小料理屋に入ります。普段は小料理屋さんは食指が動かないのですが、何故か惹かれてしまいました。
 ガラリと開けると、カウンターは殆んど埋まっていますが、一つ詰めてもらえました。おでんが名物なのかと聞きましたが、スナックやパブが斜陽になり代わりにおでんを売り出したと言うのが、女将さんの説明でした。濃くもなく、薄くもなく程良い味加減でした。下関から萩ぐらいまでは九州の影響が感じられましたが、ここら辺は段々関西の影響があるのでしょうかねぇ。隣り合ったオジイサンを含む三人連れが帰り、中年のカップル(?)と、女将さんと何となく話します。島根に住み、鳥取に勤める方で、色々な事を教えて頂きました。明日出雲に行くつもりだと言うと、出雲出身の男性は出雲そばの名店のお勧めを教えて下さいました。本当に良いお店でした。
 まだまだ、飲みたかったのですが終電が近づきYHに帰りますT T)。