東北の旅

 8月9日。前日は雨模様からハッキリしない天気でしたが、夕方はそれでも晴間が見えておりました。しかし、ハッキリと定まらなかったので、その夜から出発をせずにユックリ休息をして翌朝出発することに。
 翌、8月10日。普段よりやや遅めに起きて、久し振りの旅行準備。ってか、前日にしておくのは当たり前なんですがね。性格的にそこまでやると、深夜に出発してしまいます。
 いつもの道具を揃えて、バイクの後ろにくくりつけていざ出発。20680.0km、7:00過ぎ。普段通り仕事をしている方が多いのか、交通量も多い気がします。向島ICから乗るのが普通なんでしょうが、何故か気分的に木根川橋を通り四つ木ICから高速へ。いつも通り混雑しております。それでも堀切JCTを過ぎると、スイスイ、一路常磐道へ。三郷を抜けて守谷SAで朝食。そして前日TVで見たとおり、SAのGS(ガソリンスタンド)で給油。東京で\140/Lでしたが、ここは\137/L。何故か、ここで方向性が決まり、次の谷和原ICで降りることに。というのも、今日の日程は目的地を何となく、福島県の白河と言う所に決めていたからなんです。
 白河は東北の玄関口で、過去に何度か行ったこともあり、前夜行くなら、東京から約180km程なんで、行けない事はない距離。しかしその後の行程を考えると(今はナイショ!)朝早くから行っても昼過ぎに着いても仕方がないので、国道でゆっくり行くことにしたのです。そんな訳で、首都高、常磐道とわずかに走り、東北への旅は始まったのです。
 以前の仕事で走り慣れた国道294号線も、バイクでは初めてで、新鮮な気持ちがします。気持ち良く晴れた空の下、北上を続け、茨城県から栃木県の二宮という所で道の駅で、休憩。普段日に当たらない腕が既に日焼けしてきています。以前の旅行で学んで、休憩は自分で思うより少し長めに。それでも、早く走りたいという気持ちと、せめぎ合いながら。
 真岡市を抜け、益子、烏山と経由、小川町という所で、早めの昼食。十割蕎麦が売りの、蕎麦屋でモリソバ大盛り\730。待たされた割には余り・・・。それでも、満腹になり、以前、湯津上村と言われた所のお寺の日陰でゴロリと昼寝。音は聞こえていましたが意識は遠くなり、気がつくと一時過ぎ。駐車場に銀マットを敷いて寝ていたので、オバちゃんが向こうにベンチがあるからそこで休んで行けと。いささか休憩し過ぎで、ありがたいお言葉に感謝しつつも、出発。
 過去の経験から福島はガソリンが高いので、大田原市の市街地の脇をを抜けて、黒磯で給油することに。そこまで行くと、那須で温泉、という案もふと頭をかすめましたが、いささか暑すぎて、入りたくなりませんでした。黒磯で14:30頃。白河へは残り30km程。黒磯でガソリンを入れたら\136/Lでした^^。ここは以前から何故か安いんですよね、それもバイパス側ではなくて街中に安いESSOの店があります。
 タンクを満タンにして、国道4号線北へ。ここで、以前白河の人と話しをしていて、『水車のある道の駅のソバがナカナカ・・・』というのを思い出しました。それは、今走っている4号線ではなくて294号線沿いの話です。街道沿いのセブンイレブンで休憩しながら地図を確認。ほぼ平行に走っている4号線と294号ですが、かなり来過ぎたようです。しかしそのセブンイレブンを少し戻った所の交差点から294号線に繋がるようで、麦茶を飲みながら腹を決めました。
 しばらく走ること約五分。294号線を見つけて右折。かなり栃木・大田原側に戻った所に道の駅『東山道伊王野』がありました。
 北から行くと確かに水車が目印になります。大きい方が直径12.0m、小さい方でも5.6m。その隣に手打ち蕎麦屋があり、どうやら地元の主婦の方々が打っているような感じです。時刻は15:30。それ程お腹は空いてはいませんが、営業時間を見ると、午後四時までとなっていまして、逃すと食べられなくなるので丁度いいタイミングとばかりに。もり蕎麦\500。麺はとても良い感じで、8割位でしょうか?食べやすい太さです。
 少し話は変わりますが、蕎麦と言うと信州も有名ですが、信州は細切りが基本でツユが少し薄く感じられます。値段はやや高め@美味しいお店。栃木県は余り蕎麦では有名ではないかもしれませんが、比較的リーズナブルで、田舎ソバ風が多く、麺は太い方が多いです。そしてツユは濃いめ。全てではありませんが、日光方面では五合打ち(ごごうぶち:3〜4人前)や、一升打ち(6・7人前)、という皆で大きいざるを囲んで食べたり。結構穴場ではないかと個人的に考えております。
 ここはツユはチョッと?でしたが(恐らく市販品)、濃厚な蕎麦湯を頂きすっかり満足。腹ごなしに水車・水車小屋をグルリと見学。一休みしてからいよいよ白河市街へ。
 何度か来たことがあり勝手知ったる道を目指す今夜の宿。
 しかし、いつもと様子が違いまして焦ります。なんと新築されておりました。それでも玄関を開け女将さんに聞くと素泊まりで4,500円!自分としては不本意なお値段でしたが、それでもピカピカの新築、通された部屋は10畳間で、トイレ、洗面所付き。風呂は一階の大き目の風呂。ジェットバス付きでした。もともと仕事師が多い旅館でしたが、綺麗にしてからは観光客の比率がグッと増えたそうです。本当に良いお宿でした。
 さて、何故白河にこだわったかと言うと、その後の行程的に非常に好都合の場所にあるのと、その夜のお楽しみがあります。
 白河に過去4・5回来てますが、非常にレベルの高い居酒屋があるからなんです。マスターとも仲良くさせてもらっておりますが、フッと良い居酒屋ですね、と言うと『ウチは居酒屋じゃなくって、魚屋だから・・・』とやんわりと訂正されました。その名も『酒菜屋 梅宮』。カウンター越しにマスターの前に座ります。約二年ぶり。そう告げると、ほんの2・3週間ぶりぐらいみたいだねぇと。ホッと出来るお店です。造りは普通の居酒屋ですが、おススメのホワイトボードにはギッシリとお品書き。とても定番料理まで注文出来ません。早速刺身の盛り合わせ。カツオ・シマアジ・クラゲ・真鯛
 またこのお店では突き出し(お通し)が充実していて、いつも楽しみです。この日はカニの脚に特製のゴマ味噌ダレ・トンブリ乗せ。食べるのが先で写真を撮り逃してしまいました。日本酒も豊富に揃っていて、最初のビールから切り替え冷やを。岩ガキが秋田・男鹿半島産らしく濃厚な旨みでした。久し振りにマスターとゆっくり話せるかと思いつつもひっきりなしにお客がやって来て。みんなカツオを注文。マスター曰く「こんだけやって来て、まず飲み物より先にカツオって注文されると、料理人冥利に尽きるよねぇ」と。結構なボリュームがあるのに、2人でタタキと刺身を注文される人も居ます。
 すっかり満足して、店を後にして今度は焼き鳥屋に。ビールとレバサシ。朝早くから走って来たためか、初日の疲れもあって、早めに寝る事にしました。