悲しいホットケーキ

tominxanadu2007-03-05

 小学生5年生の頃。それまで母親に焼いてもらっていたホットケーキを、焼いてみようと言うことで、傍らに母に付いていてもらいながら、自分で焼いてみました。と言ってもいわゆるホットケーキの素を牛乳で溶き、熱したフライパンで焼いただけなのでしたが。上手くいってそれに味をしめて次から一人で焼くようになりました。
 しかし、上手く焼けないのです。何度かトライしてしみましたが、上手くフワッと焼けずに、ベターっとした感じで出来損ないの出来上がりで、それでももったいないので自分で食べますが美味い訳ありません。べチャッとした食感で平べったい練り物でしかないのです。
 こんな日々が何日か続いて。
 何度か失敗した後、親に聞くと生地の『練り過ぎ』が原因だったのです。説明書きどおり丁寧にしっかり練りこみ過ぎて、グルテンが発生しふっくらと焼けなかったのです。そこで適当に混ぜて焼くと今度こそ上手く焼けました、・・・が焼けるようになった頃にはもう食べたくなくなってしまっていたのです。
 それがトラウマになっているのか、小麦粉の練り物・粉物(その筋の方はコナモンと言うらしい)がすっかり嫌いになり、お好み焼き、たこ焼き、チジミは今でも口にしません。