アンプ遍歴その1

 ワタクシ、高校入学と同時にオーディオを揃えました。それまで家ではステレオというものが無くて(小さい頃にあったものは壊れていたのか小学生高学年から記憶に無い)、あるのはラジカセ(モノラル)というお寒い状況。中学の頃に東京から転校して来たM野君に影響されてオーディオに興味を持ち始めました。まずはなんと言っても情報収集。実物を聴きに行くのもそれほどお店があるわけでもなく、店頭に置いてあるカタログを片っ端から集め、その量はすぐに電話帳ほどになりました。それを端から端まで熟読し、更には雑誌、当時はFM誌というものが幅を利かせており、FMステーションというのを隔週で購読してました。
 そうしてイザ、購入。当時はミニコンポ(幅約33cm)とフルサイズ(43cm〜45cm)の同一メーカーでのコンポが主流でした。しかし、ワタクシは単品でいわゆるバラコンというスタイルで揃えました。

 
 当時はCDプレーヤーが、メーカー組み合わせのコンポでもオプション扱いでデフォルトでADプレーヤーが標準でした。しかし翌年情勢は一変、CDがデフォ、ADがオプションになったのは驚きました。限られた予算内でかき集めたので、入門コンポでした。
 さて肝心のアンプはリンクを見て頂ければその詳細がわかるというものですが、出力は当時としては高くなくて、本体自体もさほど重くないもの。音は刺激的な音ではなく柔らかめの音でした。レンジの広さを強調するわけではなく聴き疲れのしない、かまぼこ型の(推測するに)特性に思いました。これは結局、五年程使用しました。
 さて購入してからもオーディオの熱は冷めるどころか増す一方で、高校二年の頃に出会った友人に『長岡鉄男』氏の名を教わることになるのです。《続く》