独り北千住を訪れる

tominxanadu2008-02-03

 昨日は『明日は雪が降る』との予報が出ていたので用事は済ませておこうとばかりに、秋葉原に出掛けました。何だか最近は最低でも2週間に一度、ややもすると週一で徘徊しております。いつものように両国から総武線で二駅、\130のコースです。錦糸町からだと\150なので特に錦糸町に用事の無いときは両国から乗ることにしております。
 さて、先週買って来たDCファンをもう一つ調達、今日は目的も無くグルグルとお店巡りをすることも無く、シッカリと目的地を定め、無駄の無い行程で買い物をして参ります。その足で御徒町でキャンプ用のEPIのガスカートリッジ、アメ横で頼まれ物のバファリン50錠入り\525を購入するともう上野駅不忍口(しのばずぐち)前。そこからJR常磐線に乗り込み北千住へ。上野からは\160、10分の距離です。以前は北千住などと言う土地には特に用事が無くては行かない街だったのですが、ここ最近では年末、年明けに来て今回で三回目。北千住と言うとかのイトーヨーカドーの発祥の地であり、釣具屋の上州屋の発祥地でもあります。居酒屋も串揚げの天七、煮込みでならす、『大はし』というのは本や雑誌、ネットでも良く取り上げられます。今回の目的地は勿論、煮込みの『大はし』で煮込みを頂くことなのです。
 誰が唱えたのか知りませんが、完本・居酒屋大全 (小学館文庫)太田和彦氏の著書によると東京三大煮込みというのは、

  • 北千住 大はし
  • 月島 岸田屋
  • 森下 山利喜 (敬称略、店名50音順)

ということだそうです。今まで実際に食したのは『山利喜』の煮込みだけで、『にこけん』を名乗る上では何ともお寒い状況。ココハイカネバナルマイ、と重い腰を起こし立ち上がったのです(←オオゲサ)。
至って控えめな外観です。年明け訪れた時に場所は確認してあったので、迷わず辿り着いたものの三枚の引き違い戸の開け方が判らずチョッと戸惑いました。真ん中の戸を開けると予想の間取りとは違いましたが、ほぼ満席で賑わっております。入口付近には6・7脚の椅子がしつらえてあり、そこで席が空くのを待ちます。程無くして真ん中カウンターの切れ目のあたりで座れました。間口の割には奥行きがあり、広々として働きやすそう。客数は50人ほどでしょうか。
 あいにくホッピーが無いので瓶ビール(大)\500、と勿論牛煮込み\320を注文。厨房前の大鍋からサッとすくい浅めの皿に盛られすぐに到着。具は他に何も入らない牛肉のみ。部位は良く判りませんでした(゚Д゚|||)。甘辛の醤油味でやや辛め。ネギなどの薬味もなく、七味(やげん堀)をサッと掛けて頂きます。脂は汁に浮かばず丁寧な下拵えとアク掬いがしのばれます。煮込みは天井から下がるメニューに肉豆腐\320と両雄が肩を並べているのですが、お隣に座っていらした常連さんらしき女性が豆腐だけというのをご注文なさっていて、隠れ(裏)メニューにあるようです。豆腐は一丁の半分の薄さにしたものが煮込まれて、味が染み込みやすいような工夫がなされているようでした。
コチラのお店は煮込みでも大変有名ですが、豊富なメニューは注文するのに迷いが生ずるほど。鍋もハーフサイズ(一人用)から出してくれるのがありがたいですね。しかし、最初にビール大瓶を飲んでしまっているしそれほど空腹ではないので(昼が遅かった)、温かいお酒(\320)に切り替えて、なまこ酢\450を頂きます。コリコリした食感でお酒がクイクイ進みますね。料理の単価も低めで、\500平均ぐらいでしょうか、高そうに思えてもそれなりのボリュームがあります。またしても隣の方ですがホウボウの煮付けをご注文されてましたが、一尾丸ごと、ワタクシ一人なら少々多いかも。そういえば順序逆になりましたが、マグロ山かけ\400も安い長いもではなく大和芋を使用しており、濃厚な旨みでニッコリ。
 この日は後に、徳多和良(とくだわら)というネットでも評判のお店に行こうと画策していましたので、ここらで打ち止め。以上2,000円そこそこで良居酒屋を楽しむことが出来ました。
 以前も述べましたが、煮込みの美味しいお店はやはり店としてのレベルも高く、その下拵えでいかに手抜きをしないかというスタンスが如実に表れると思います。キビキビとした客あしらい、料理の早さ、客の醸し出す店の雰囲気、下町の名店でした。(シッポリ静かに、とは行きませんが。)
 さて、二軒目は立ち飲みだそうですが、駅前のきたロードに戻り、日光街道方面に進み次の信号を左に折れた小路を入り2・300m。徳多和良(とくだわら)というお店。『割烹くずし』と名乗っていらっしゃるようですが、ここの料理は評判です。メニューを見るとなるほどと思わせる、ヒネリを利かせた呑み助の心をくすぐる魚料理の数々。その中からワラサの刺身と生レモンハイ。抹茶ハイのほうが合っていたかなぁとも思いました。店内はそれほど広くないので、立ち飲みの形態で正解でしょうね。向かい合わせたお客さんが注文していた姫鱈と海老芋の炊き合わせが美味しそうでした。料理は一品一品が少ないですがグレードが高そうで、ここはまた来たいと思いました。いかんせんお腹が空いていないもので、今回はサッサと退却。
 北千住はここのところのマイブームです。