大山にて二人にこけん

池袋・ふくろ

 前日は、北千住を探訪したというのに、土曜は東武東上線に乗り大山を目指しました。
 今回は買う気マンマンで昼間秋葉原御徒町界隈をグルグル回って買い物ツアーをしていて、購入したものはと言うと

というまとまりのない品目。
財布は、もう3年前ぐらいから替えたかったのですがなかなか気に入ったものが無くて、今回はチョッと予算オーバーでしたがなかなか良いものをゲットしました。何せ前任は7・8年前に近所のスーパーで購入した\1,500のものでしたので、実に\187.5/年(八年換算)なのです。USBメモリーも本当に安くなったものです。
 こんな買い物をして休みなしに歩き回っていると、流石に疲れてきました。どこか一杯やってもいい頃合で、御徒町の駅改札のコンクリートの台に腰掛けていると、ふとある考えが閃きました。都営大江戸線の駅も近いし、山手線ももちろんあるのでどこへだろうと行けるのです。楽笑さんは、お仕事をしているようですし、ぽぱいさんを始め家庭持ちの面子は声を掛け辛いし、ということで白羽の矢が立ったのがYochyさんでした。

 早速電話を掛けると、『ちょうど出掛ける所で…』ということで駒沢方面に出掛けると言うところを、方向転換してもらい色々協議した結果、東武東上線で池袋から北池袋、下板橋という駅を挟んで三つ目、所要時間僅か五分でどっぷり下町の駅前商店街の町なのでした。ここに以前YochyさんのBlogに情報を寄せて頂いたお店があるのです。下調べに余念の無いYochyさんはプリントアウトした地図を持って来て頂いててくてく歩くこと5分弱、鏑屋(かぶらや)さんです。店内は混んでいるどころではなく、入口に置かれた椅子にも待っている人が3人、外にも二人、そこに我々が二人加わり、お店の女性に声を掛けると暫らくお待ち頂くようですが、と。そこはわざわざ電車でやって来て、すごすご引き下がる二人ではありません。たとえ、くじけそうになっても、あの楽笑会長のことを思い出すと奮い立ちます。ココデマケテタマルカ。
(なんてね)そうは言っても二人でだから待てましたが一人だと辛かったのは否めません。冬ほどではないにしても寒い中小一時間待ちました。
 『これだけ待ったんだから、さぞかし美味しいんだろうね(キラ〜ン☆)』というYochyさんのツッコミを実証するべく、カウンターの女将さんの目の前に陣取った我々はお目当ての煮込み、焼き物(タン、カシラ、コブクロ)を注文。女将さんが作っていたガツ刺しも旨そうだったので追加。あと、マグロ中落ちも追加。ワタクシはホッピー、Yochyさんは生ビール(キリン)で乾杯。
お腹も空いていたので矢継ぎ早の注文でしたが、出来上がるのも早く、何せ作っている目の前ですから良く見えます。それにしても皆さんキビキビと、機敏な動きでお店の活気があるのも判る気がします。
 さて肝心の煮込みですが、コチラの特徴はなんと言っても辛さを選べるコチュジャンのような辛味噌で味を辛くして食べられることです。そうは言ってもデフォルトの味を先ずは知りたいので逡巡していると、女将さんが気を利かせてくれてじゃあ、辛味噌を別付けにしましょう、とアドバイスしてくれました。焼き物も、一人前3本なのですが3種類なら2本づつでもOK!とか何かと親切に客の立場にたっての接客に心打たれました。
デフォルトの味は、神楽坂の加賀屋さんで食べた味を思い起こさせる、いい意味での"中庸"の味。こってりでもなくサラサラしすぎないスープと、良く煮込まれたモツ、臭みは微塵も無く濃すぎない味噌味。大きめに切られた豆腐も滑らかな絹ごし。この内容で380円は安過ぎかも。一人一人前でも良いぐらいで、そこに辛味噌を入れると、またグッと味が変化し(いい方向にシフト)両方楽しめて良かった。

 更に来た中落ちは、韓国海苔が添えられ、Yochyさんが何で韓国海苔?てツッコミを入れましたが、そこに中落ちとわさび(ここは驚くことに、安い粉わさびではなく少し良いわさびを使っていました)を載せてチョイと醤油を付けて口に運べば、その存在意義に大いに膝を打つというものです。ココのお店は何を食べても美味しくて、ココで『にこけん』をいつかやってもいいね、と二人で気に入ってしまいました。お客さんの注文もひと段落したところで、Yochyさんが大将(男前の気の良いマスター)に取材を敢行。といっても軽くですが、聞くと丁寧にお答え頂き、お忙しい中ありがとうございました。加賀屋さんに似ていますね、と振るとやはり以前加賀屋さん(ときわ台あたりのお店)で勤めていたそうですが、オープンは16年前だそうです。モツ煮込みへの愛情溢れる扱いは煮詰まりそうになると、水分を足したりしているので判りますね。一日に100人前ほど仕込むそうですが売り切れになる事もあるそうです(それ以上は鍋の関係、調理場の広さの関係で無理だそうです)。
 すっかり満足したワレワレ二人は駅近くの怪しい飲み屋街をぶらつき撮影したりしていましたが、これといったお店が決まらず、待ち合わせの際に早めに着いたワタクシが目星をつけていた駅の反対側にあるお店に向かいます。ここは関西風串揚げを掲げていて、揚げ物がお好きなYochyさんは、そういえばさっき足りないと思っていたのは、これだ!と顔をほころばせて、入店。

 店のメニューは実に先程のお店に引けを取るものではなく、否、むしろ充実しているぐらいなのですが、一貫した順番ではないのでチョッと見づらい感じがしました。時間がずれていたせいか、お客さんもまばらで拍子抜け。それでもホッピーで乾杯。コチラではモツ煮こみのほかに、牛スジ煮こみもあり、今度はそれにしてみました。比較的優しめの味でお酒が進むとかではなくおかずにしてご飯でも十分にいける味。鯨の竜田揚げも硬く、筋張ったものを想像してましたが、全然そんなことも無く『あれ、こんなに美味しかったっけ?』と思うほど。かなりお腹も膨れてきて、そろそろ酔いも回ってきて美味しい串揚げも頂き、ほろ酔い以上酔っ払い未満の状態で大山の駅に向かいました。