久し振りの渋谷にて

パルコ・クアトロ

 学生時代は足繁く通った街なのですが、年を重ねるにつれて縁遠くなってきてしまった渋谷。でも本当は現在住まいのある錦糸町からは半蔵門線の開通によって30分程で到達できる街なのです。なので足が遠のいたのは物理的な理由だけではないようです。
 一昨日一通のメールが届きまして、急なお誘いでしたが渋谷のパルコ・クアトロで行われるライブに行きませんか?とグルメッチーさん。出演者はあまり詳しいことは分かりませんでしたが、一応ネットで検索、おおよその感じはつかめましてまぁ、行っても良いかなぁと思い、暇でもあるし行くこととしました。
 夕闇迫る錦糸町から半蔵門線に乗り渋谷に到着。すっかり久し振りなので地下から地上に上がると一瞬どこに出たのか判りませんでしたが、HMVに程近い出口から、センター街へ。相変わらず若い人が多いです。集合時間まで間があったのでHMVで公開生放送のJ-WAVE『Groove Line』のスタジオを見てみよう(というか、生『秀島史香』嬢を見てみよう)と思ったのです。
 二階フロアに上がると曲は流れているもののトークはされていなくて花粉症の対策のためにマスクをした人が何人かガラス越しに居ますが顔はよく見えません。、あそうか、曲の流れている間は小休止かと気が付いて、チョッと落胆して下に下りようとエスカレーターに向かったら、目の前を『秀島史香』嬢本人がスタスタ歩いていかれました。御本人、ピストンさんにいじられている様に、小柄な方でした。声を掛ける間もなかったんですが、とりあえず目的を果たし、満足。集合場所に向いまして、まずはグルメッチーさん、そしてぽぱいさんの順に現れました。今回は特別なルートで入場券をゲットしたので、そのつてである方をしばし待ちながらパルコ・クアトロの写真を撮影、集合した後お互い挨拶をしてライブ会場まで四人で行きます。
 初めて行きましたがなかなか大きい会場で、お客さんもかなり入っております。エントランスで『招待』の券を渡して、ドリンクをカウンターで受け取り開演を待ちます。客電が落ち、ゆったりしたリズムで歌が始まりました。Bossa Novaです。発音もキレイなポルトガル語でVo.も上手いです。一曲終わってMCが入り、また一曲という感じで、好きな方には楽しめる大人のライブです。
 ただ残念ながら、時間的にワタクシ共は色気より食い気、花より団子モードに入ってしまい、頭の中にホッピーと煮込みが浮かんできます。三人で示し合わせて歌もそこそこに井の頭線の渋谷駅方面に向います。

 特に若者の多いセンター街に比べて、比較的年齢層の高いコチラで、今回は来られなかったYochyさんお勧め(?)の『細雪』という居酒屋さんへ。自動ドアの壊れたままの重い入り口にやや不安を抱えながら、手動で開けて店内へ。サラリーマンで混み合っていますが、幸運にも入り口のすぐ近くに席を構えることが出来ました。ホッピーと、煮込み、更には肉豆腐まであることを確認し、ホールのお姉さんが来るや一気呵成に注文をします。
 最初は正直言って不安がよぎったお店でしたが、なかなかに気が利いた接客、そして刺身を注文すると、ワサビが三山載せられた皿を見てタダモノデハナイ、と思いました。こんなの初めて見ました^^。
 ホールを回るお姉さんは何かと気を配りながらも当意即妙の受け答えで客をあしらい、いつしか居心地良く飲んでいました。『にこけん』のメンバーとしては煮込みも欠かせません。コチラのお店は玉ねぎが入っているのが一風変わっていますが、王道の煮込みです。脂も少なく\350は至極真っ当なお味です。ここで居座って居ても良いのですが、せっかく来たのだから他も覗きたくなるのが呑ん兵衛の性。
すぐ近くにあるお店から、グルメッチーさんが選んだのは山家(やまが)なるお店。一軒かと思ったら、隣にも同じお店があり、ふと気が付くと、隣のビルにもあります。適当に飛び込むと、一杯だからと上の階にエレベーターで連れて行かれます。驚いたのはコチラのお店、24時間営業だということです。店内は先ほどの『細雪』さんとはうって変わって、比較的若い層が多いようです。ここでもホッピーを注文すると、その中身(アルコール)の濃さたるや!
焼き鳥も炭火で焼かれていて、実に充実した内容です。揚げ出し豆腐、ポテサラ、ホヤの塩辛、煮込みとここでも我々の食欲は衰えることを知らず、というか先程のお店に比べても豊富なメニューでここも良店です。煮込みに関しては先程のお店と共通して、王道を地で行く味噌味の煮込み。どちらも甲乙つけがたいのですが、ワタクシ個人的にはコチラのほうが好みに思えました。
若者の街、渋谷で長年愛されて来た居酒屋・焼き鳥屋さんにはそれぞれ愛され続ける理由がそれなりにあるものだとつくづく感じ入り、又しても宴は楽しいものとなり、いつしかワタクシの終電時刻も近づきお開きに。近々、執り行なうつもりの計画(別名花見ともいう)についても具体的に取り決め、家路へと急ぐワタクシは半蔵門線に飛び乗り、途中眠ってしまったものの、錦糸町駅で停車中に奇跡的にハッと気が付き、無事帰ることが出来ました。ニャハ(^^)v