金沢二日目朝、兼六園より

 8月11日。前日のお酒も残ることなく、金沢二日目の朝。友人とは昼ご飯を共にするということになっていたので、午前中はユックリと寝て起きたのは8時。外を見ると本日もまた良い天気です。ホテルには朝食がサービスで付いていて(素泊まりでいいと言って、値切ろうとしたのですが)、コーヒーとパンの朝食。もう五年振りじゃないでしょうか?フロントで色々と情報を集めて、兼六園と他にココだけは行っておいた方が良い、というおススメの地域を教わります。
 早速バイクに乗って移動、正門というものが存在しない兼六園では出入り口が複数存在し、バイクを駐輪場に停めて一般的にメインで使われている桂坂口から入ります。(でも蓮池門口のオネエサンに聞いたところ、本当はお殿様だけが出入りするのが蓮池門口だと教えてくれました。)入ってすぐに坂道。庭園というので平坦な場所をイメージしていたのですが、最初から覆されました。
 上りきった所で兼六園の映像といえば、という風景に出食わします。霞ヶ池という池で『徽軫灯籠(ことじとうろう)』という灯籠があって観光客が集まってガイドの解説を聞いているので直ぐに判ります。ひっきりなしに入れ替わり立ち代り記念撮影をしています。それにしても思ったよりも広く起伏に富んだ庭園内は大勢の庭を整備する人達で守られています。苔が枯れないように水を撒いたり、枯葉やごみを拾ったり、全く頭が下がります。
 一通り回るのに40分はたっぷり掛かり、汗だくになってしまいました。ホテルのフロントで聞いた『ひがし茶屋街』というところへ向うことにします。いわゆる小京都と呼ばれる街にはあるような、黒塀の日本旧来の建築が活かされた古式床しい茶屋街です。
そうは言うものの観光客がみんなタラタラ歩いているところなので、バイクで向ったワタクシはゆっくり駐車場を探しながら一方通行の道を走っていると、グルリ一巡りする結果になってしまいまして、結局のところ金箔の工芸で有名なお店に停めました。実際の作業を見学したりできる工房兼ショップは冷房が効いていて作業の様子を見学させてくれながらも、金箔入りのお茶を出してくれました。上の階では金屏風もありました、でもウチには置けませんけどね。
 時間もそろそろ良い具合になってきて、とりあえず金沢駅に向います。バイクでの旅行では意外に駅を見逃していたりすることが多々あるのです。すると予想を遥かに超えたモダンな駅がそこにはあったのです。しばしココで涼んでいると、連絡がありワタクシが近江町市場へ行きたいというと、そこで集合ということになりました。なので再び近江町市場までバイクを走らせて見ると、市場は昼食の時間ということもあり、観光客でごった返しています。待っている人の数を確認すると混んでいなさそうなお店でも20人待ち状態。友人の勧めもあり、駅前の方が空いていそうだということで、バイクを置いて今度はバスで移動。近江町市場から駅までは停留所二つなのですが歩くと結構な距離なのです。ということで二転三転して辿り着いた『もりもり寿司(フォーラス金沢駅前店)回転寿司)』さんです。
 ココも並んでいましたが割りにスムーズに入ることが出来ました。昔ほどにはバクバク食べることが出来ないので、無駄に注文しないように吟味してまずはセットもの。がんど(ハマチ)、鯵、イカと字面で言うと詰まらないのですが、日本海の締まった身の魚ですので東京辺りで頂くのとは訳が違います。写真は氷見の生の鯖。生で鯖を食べられるのは鮮度の良い証拠。全く臭みもなく脂臭くもありません、この日のベストでした。 スズキと平目。白身はうっかりすると見分けが付かなくなりますが、スズキの方にオロシしょうがが載せられていてどちらもOKでした。これは一ヶずつ二人で分けました。


もう一つ、カツオと大葉を巻いた巻物。何か名前が付いていたようでしたが忘れてしまいました。これは文句なく美味しいです。隣の黒っぽいのはイカの塩辛・墨造りを軍艦に載せた物。墨造り自体でお酒が進むものなのですが、酢飯と合わせてしまうと完全に墨造りの方が勝ってしまい、寿司としての成立度合いとしては、・・・という感じ。それでもユックリ二人で話しながら(9年振りですから)一時間ぐらい食べていたら、周りのお客さんもいつしか二回ぐらい入れ替わり、これが本当の回転寿司かと思いました。ご馳走になってすっかり満腹。
 近江町市場に戻って再びブラブラとするのですが、もう午後もピークを過ぎて、売り物も次第に売り切り状態です。蟹や魚がコレとコレでxx円で良いよ〜、の声に惹きつけられますが、さりとて送る相手もいる訳ではなし。勿論旅の途中で買う訳には参りません。満腹状態で食指も動かず、ぼたん海老をその場で剥いてもらって頂きました。ジンマシンが怖くておっかなびっくり食べるものではありませんね。
 早めにホテルに帰還、シャワーを浴びて軽く昼寝をして夜に備えました。