本日の測定結果

 そもそも当ブログはMaxのPR1266というウーファーユニットを2発使用したウーファーを製作したのがきっかけでその調整記録とCD・音楽全般の事について・・・という趣旨で始めたはずでしたが、いつの間にやら飲み歩きがメインのようになってしまいました(泣)。
 ということで、今日は久々のオーディオネタ。ってか本当に飲み歩きのネタがドンドン集まって来てしまっているので、少しこういうネタも挟んでおかなければ消化できないのです(苦)。
 さてそのウーファー(低域を受け持つスピーカーユニットのこと)は30cm(12インチ)という一般的には大きい方の部類になるのですが、耐入力が400W/本と強力なパワーが入ってもビクともしないという反面、小さい音ではスピーカーの能力を活かし切れないという相反する条件の下使用しております。
■MAX  PR1266

インピーダンス…8Ω 
Fs…………………40Hz
出力音圧レベル…98dB
Qts ………………0.245
入力………………400W(Normal)
入力………………800W(MAX)
重量………………6.5kg

Fsというのは最低共振周波数という風に訳されていますが、要はどこまで低音が出ているという(メーカーが判断している)限界のことですね。これが思ったほど低くはないのです。人間の可聴範囲というのは20Hz〜20KHz(20000Hz)と言われそのデータを下に現行のCDの規格が定められているのは有名(?)な話ですが、実際には人間にはもっと高い音も聴こえるともいわれますし、CDもピンからキリまであり、そこまでフルに収録されてはいないというのもマニアにはほぼ常識になっています。
 それでも、以前使用していたFostexのFW187x2発の頃の方が低音の低い方が出ていたのです。Chemical BrothersCome With Us一曲目、『Come with us』のイントロから低いシンセベースの入るところの気持ちよさが出ないのです。ロック・ポップス・HR/HM系は問題なく出るのですが、ハウス・クラブ・最近のR&B系の這うような低い低音が出にくいのです。しかしこれは以前オーディオショップで聞いたらこのユニットの性格だから仕方ないとも言われました。やはり大入力に強いというのは反面エッジ(スピーカーの振動面とフレームを繋いでいる柔らかいパッキンのようなもの)が強く出来ているので、小さい音では動きにくいということなんですね。だからむしろ低い低音を求めるなら、柔らかいエッジの方が良いという結論でした。これはエンクロージュァーを大きくしても、更に大きなユニットにしてもおそらく出ないだろうと言うことです。それはやはり入力の問題でパワーを出してやらないと解決しない問題なのですね。
 しかし、使用しているチャンデバ(ベリンガーDCX2496)にはイコライザーも入っているので、Fsの下のほうを持ち上げてやれば良いのでは?とこの間ふと思い付きました。上のグラフを見て頂くと判るのですが、100Hz辺りからなだらかに降下してメーカー公称の40Hzというのは93dB程ですから、20Hz辺りをグイっと上げればもう少し何とかならいものかということです。

 そこでチョコチョコっと調整、こんな感じで三脚にマイクを取り付け測定してみました。30Hz付近を10dB程上げてみると、これは上げ過ぎでしたので5dBに戻しました。ホワイトノイズ(全帯域を同時に鳴らした信号。通常はザーっと聴こえる)を入れて、マイクの高さは106cm、Midホーンの軸上、リスニングポジションですから、高域は全く当てになりません。それにしても、1KHZを中心として中域は幾分低め、低音域はタップリで40Hz以下は落ち気味。
 これでどう聴こえるかと言うと、やはり上げたせいか少し良くなりましたね。でも上の『Come with us』はまだまだ。実際にはそういう訳かJazzのウッドベースが気持ちよく聴こえて、シンバルも結構リアリティがあるのです。グラフで見るほど中域は落ちている感じがしません。