福島・いわきでキャンプ〜続き〜

日本一安い自販機

 前夜、食事をして酒を飲んでいると降り出した雨が次第に強まり、と同時に酔いも回ってきて自然とテントに潜り込みます。気が付けばいつの間にか朝を迎えるという理想的な状況。それにしても夜通し雨が降り続きました。
 朝起きると濡れそぼった流木の乾いたところを探して、着火。雨が降っても意外と裏側は乾いているものなのです。ボーっと焚き火の炎を眺めながら、お湯を沸かし朝食のラーメンを作ります。そのまま、お酒を飲んでしまいそうでしたが、グッとこらえて。バイクで移動しなければ食材を仕入れてくることが出来ないのです。
 それでも流木が燃え盛るのを見ているのが面白くて、グズグズと10:00まで過ごしてしまい、本格的に活動したのはそれから。
 まず目指したのは小名浜漁港。ツーリングマップルに『市場食堂』の刺身定食が推奨されていたのです。いわき市には何度か来ているのですが、漁港は初めてです。適当に見当をつけて海の方に行くと標識が出てくると同時に、幸運にもマリンフェスティバルと言うのが開催されている看板も見えて来ました。目指す市場の手前に『いわきサンマリーナ』があり沢山の車が集結しています。

 駐車場に入るために長い列を成している車列を尻目に、バイクを駐車し会場の方へ歩いて行きます。沢山の出店があり北は北海道から、静岡・富士宮やきそばや名古屋・手羽先、果ては中国や韓国の方々の出店もありました。ブラブラ歩いているとフリーマーケットもありかなりの賑わいです。そこを抜けると何かやたらと長い行列があります。そこを辿っていくと、テントがあり、そこでサンマを配っています。
 その先には火を熾した炭火をU字構に入れて金網を置いてあり、そこで自分で焼くということらしいのです。しかし少なく見積もって100人以上並んでいますけれども、ピーカンの太陽の下並ぶほど根性はありません。それでもサンマを一匹無料で配るという趣向(一日1000尾)はなかなか良いですね。タイミングが良ければ是非モノです。
 写真に収めて建物の中に入り、ぶらつくと色々な飲食店が居並ぶ向こう側に魚屋・海産物屋さんが軒を連ねています。全て見ましたが微妙に品揃え・値段も異なり、生の岩牡蠣をその場で食べさせるのも一ヶ¥200〜500と幅があります。確かに安いのと高いのでは個体の大きさが違っておりました。また鮮魚もそうですが、干物も店先で作っていて、イカや、金目鯛といった定番から、地元の名産である『メヒカリ』も干物にしておりました。コレだけ揃っていると壮観でありますねぇ。
 値段と鮮度は魅力的ですがさりとて、今日帰るのではなければ、食べ切れない量ですから、涙を飲んで諦め、さっき空いていたはずの回転寿司に入ろうとすると既に行列が出来ていました。ということで朝考えていたように、バイクに乗って市場食堂に向うことにしました。
 時間が時間だけに到着した時にはもう満席でした。しかしよく見ていると少しずつ空いている席もあるのですが、お店の人がテンパっていて回っていないようです。ホールのスタッフが少な過ぎるのでしょうか?

 かなり待たされましたが、お刺身定食¥1,550。刺身定食¥1,450というのもありどちらにしようか迷いましたが、¥100の差はケチらなくて正解です。フッコ(スズキの若い頃)、マグロ赤身、海老、ハマチ、サンマ、カツオと盛り沢山ですが、これにお新香、小鉢、味噌汁(ナメコ)と極小の魚のフライが付いているという組み合わせ。アップでポン。
それにしてもご飯が少な過ぎて、物足りないこと夥しい。刺身の鮮度は問題なしなので、もう少しご飯のクオリティと量をアップしてくれたら良いのに、残念。食べ終えて出る頃にはお店のある二階に繋がる階段にびっしり行列が出来ていましたが、見掛けた最後の人食べ終えるのは何時になるのでしょうかね?
 食べ終えたら今度は温泉です。コレもワタクシの旅の重要なテーマですからね。キャンプをしている海岸付近には『勿来温泉 太平洋健康センター 関の湯』という立派な施設がありますが、どうもこれまでの経験からワタクシの好みには合わなさそうだなと思い、更に南の方には五浦、磯原と色々な温泉があります。予備知識が無いのですが『天心の湯』というところに決めました。休日は入場料¥1,000(大人)と値が張りますが清潔な館内は好印象。内風呂はなかなか広めでサウナもありますが、ワタクシの目的は露天風呂。泥風呂と通常の温泉がありゆっくり入れました。
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
 サッパリしたら、今度は買出し。昨日とは違うスーパーにしたいのですが、発見した別のスーパーはどちらかというとディスカウントスーパー。あまり気が進みませんですね。それでも面白いものを発見。日本一安い自販機だそうで、確かに缶コーヒー¥40は凄いですね。
 結局前日同様同じスーパーでサンマ、牛タン、塩ホルモンと焼くものとアルコール類を買ってキャンプ地に戻ります。消えていた焚き火の残骸を組みなおして点火。ビールを飲みながら炭火も熾し少しずつ焼き始めます。 前日も食べたサンマですがやはり旬ですし、外で思う存分炭火で焼けるというのはイイもんです。昼間はピーカンで晴れていたのですけれど、天気予報通り、夕闇が深まる頃、次第にポツポツときて、一人の宴も強制終了。早めに二日目はお仕舞いでした。
 三日目。前夜早く寝てしまったものですから、日の出前に目が覚めました(なんせ寝たのは19:20位なのですから)。お湯を沸かして夜明けの紅茶を頂き、少しずつシュラフを片付けたりして撤収を始めます。7時半にはおおよそ片がつき、8時に出発。来た道では面白くないので、日立太田の方を回り温泉を探しながら笠間に抜けます。しかし時間的にまだ営業前だったり、営業していてもあまり惹かれないような沸かしの入浴施設であったりと、結局諦めて下館で給油。現在都内近所ではレギュラー¥164/Lなのですがここでは¥152/Lと激安なのです。その後、国道294号線を南下し、谷和原ICから高速に乗り12:40には自宅に無事到着でした。