小岩にて、『大竹』と『植むら』〜初回編〜

植むら・煮込み

 四つ木の『あっ凧』さんのオバちゃんと話している時に、後ろから話し掛けてきた息子さんから教わった情報に基づいて小岩を訪れたのは、先週の木曜日。しかし記事にするのが遅くなってしまい、昨日楽笑さんからのお誘いで急遽小岩に行き飲むことになったので、二回目の訪問をしてきたのですが、今回はその初めてのときをレポ。後日二回目をレポしようと思います。
 いつも小岩で飲むときは南口の阿波屋さんが多いのですが、今回は北口。土地鑑はなく、店名の『大竹』と北口にあるということしか判りません。それでも適当にぶち当たるだろうと北口を千葉街道の手前までぶらつきますが、判りません。酔っ払いを相手にしていた警官に尋ねると、全然反対方向に来ていることが判明。教わったとおりにありました、魅力溢れる佇まい。良さそうなお店だとすぐに判ります。
 混雑していますが、カウンターに一人身を潜り込ませます。瓶ビール(サッポロ赤星ラガー・中¥400)を注文、渇いた喉に沁みこみます。天井からなにやら色々ぶら下がり、お品書きも壁に沢山貼られていて初めてのお店はついついキョロキョロしてしまいます。
 こちらのお店はモツの刺し身が得意なようで、レバー以外にも、タン、心(ハツ)、カシラ、ガツ、小袋など等豊富に揃っています。

 とりあえずレバ刺し¥300。すこし酸味の効いた特製のタレと胡麻油がデフォルトで掛かっています。レバーは甘みを感じプリプリの食感にニッコリ。薬味は刻みネギとおろしニンニクは普通ですが、練辛子は他では見掛けたことがありません。量もたっぷりでコストパフォーマンスが高いですね。
にこけんとしては煮込みも気になるところ。モツ煮込み¥300。まず何と言っても特徴的なのは大きく半分に切られ煮込まれているジャガイモ。味が良く染み込んでいます。味付けは程好い感じの味噌味。濃過ぎず薄過ぎずで量も丁度良いです。これで¥300なら文句なしでしょう。モツ以外の具はコンニャクだけ、ジャガイモが圧倒的な存在感を示しています。
 お客さんは常連さんが老若男女皆が楽しそうに飲んでいて外に面した焼き場の方にもテーブルが置かれていてもう大変な賑わいです。持ち帰りの焼き物もひっきりなしに注文が入り、焼き台の上は美味しそうに焼けたのから捌けていきます。

 その活気に元気を貰い、次のお店へ。そのままJRの高架の方へ歩くと、これまた何とも魅力的なお店が見えて来ます。木村家さんです。今回は入りはしませんでしたが、値段を見る限りとてもリーズナブルなお店のようです。何故入らなかったかというと、ホッピーが飲みたかったからなんです。先程の『大竹』さんにも無かったのですが、この木村屋さんにもホッピーがメニューに見当たらなかったのです。ということで次はホッピーが飲みたいモードになってしまったワタクシなのでした。
 明かりが消えてしまう辺りまで横道をあちらこちらうろついて、どうにもパシッと来るところがありません。駅前に辿り着くと、南口の交番に先程『大竹』さんの道を尋ねた警官が立っていました。先程のお礼を述べると、もう帰るんですか?と驚かれていました(19:00前)。いやぁ、次どうしようかと思っているうちにココまで来たんですよぅ、と言うと、地蔵通の奥にある『植むら』さんを教えてくれました。そこの満満焼きというのが名物だそうで、良く行かれるそうです。先程ぶらついている時通り過ぎたお店です。しかし、あそこはホッピーもあるんだよね、との一言が殺し文句になり、決定。店内はここもまた活気溢れる良店の雰囲気を醸し出し、カウンターの一角を占めホッピーを注文します。混雑してはいますが雑然とはせず清潔感あるお店、良いですね。値段もこなれていて安いのです。おススメの満満焼きというのはお一人様一皿限定となっていて、もちろんオーダーします。入り口近くに揃えられている雑誌・漫画類は豊富にあり、ガツ刺しをつまみながらそれを読んでいると焼き上がってきました。
脂身の少ない部位、おそらくハラミのをタレに漬け込んで焼いているのですが、味が程好く染み込み名物だと言うのも頷ける逸品です。ボリュームもたっぷり、これで満足です。また話が前後しますがガツ刺しも薄くスライスされているのに歯応えも良く大変美味。

 やはり気になった煮込み。それほど大きくはない鉢に熱々が供されます。伝統的な味噌味ですが、ちょっと薄いかなぁと言うのが正直な印象。もう少し濃いとパンチがあってつまみとして良いかもしれません。それでもホッピーの中(金宮)を追加しても〆て¥1,370。大変お値打ちの二軒、小岩の北口・南口に駅を挟んで位置する名店を教わりました。
■もつ焼植むら
■住所:東京都江戸川区南小岩7丁目25-12
■電話 03-5668-9494
※営業時間・店休日は不明