にこけん☆大忘年会@新宿

世界の山ちゃん・醤油とソース

 昨日の12月28日、新宿にて我らが『にこけん(日本煮込み研究会)』の忘年会が執り行われました。幹事はもはや忘年会と言えばこの方、ぽぱいさんです。というのも、このような忘年会がそもそも『にこけん』の誕生・発展のきっかけとなったのですから。元々は楽笑会長に賛同したワタクシが、一昨年(2006)ぽぱいさんの主催する『ブロガーの集まるオフ会・忘年会』があるから来ない?と打診されて行ったのです。その時に初めて会ったのがnanbuさんyochyさんグルメッチー☆さんといった今ではすっかり『にこけん』の主要メンバーともいえる方々にお会いしたのです。
 翌年、つまり去年(2007)に開催された忘年会は皆さんの都合が悪くて精鋭の四人(ぽぱいさん幹事、yochyさん、nanbuさん、不肖ワタクシ)だけというチョッと寂しいものの緊密な関係が生まれたのもこの時でしょう。それが今年は、初参加のすぐりさんを始め、総勢14名の参加予定という発展ぶりを見せたのです(不意の仕事に付き一名不参加で結果13名)。これだけの大人数ともなると幹事のぽぱいさんも気合が入り通常は予約の受け付けていない会場となったお店との直接交渉にわざわざ出向いて来られたということで、頭が下がります。
  開始は15:00からということでしたが、根っからのノンベェ社交家の集まりなので、本会の前に自主的に0次会で煮込みを研究したい、というメンツが思い出横丁のとあるお店に集まりました。ところが事前のリサーチにも拘らずシャッターの前に佇む面々。少し遅れて着いたワタクシでしたが、グズグズしていると本会が始まってしまいます。一刻も早くガソリンを入れないとガス欠になってしまいます。次善の策として裏側にあった『鳥園』と言うお店にホッピーのノボリがはためき、そこに緊急避難。コチャコチャした小さいお店が居並ぶ思い出横丁にしては大きなお店です。今ホームページを見たら一階・二階あわせて220名収容です(愕)。

 そこから本会の会場までは徒歩で15分ほどかかりそうだという予測で、残された時間はもう僅か25分ほど。気が急くぽぱいさん号令の元即行でホッピーによる乾杯。ホッピーのセットが¥630とは場所柄仕方がありませんがチョッと高いような気がしました。生ビールが¥480ですからね。慌ただしく飲む中、遅ればせながら到着のパパイヤさんも席が暖まる暇もなかったのではないでしょうか?
 それでもキチンとやる事はやる、これがにこけんです。速攻メニューの枝豆と牛スジの煮込み¥683を注文します。牛スジといいつつも、殆んど脂肪分のない部位で、これに大根、ゴボウ、人参、コンニャクといった手堅い脇役が支えています。一見チョッと辛そうな、汁でしたが恐らくコチュジャンを落とした、味噌風味でそれほど辛くは有りません。今回初参加のすぐりさん、本会には来られなかった店長さん(HN)とパパイヤさんの知り合ったキッカケなどを聞いたり、にこけんの概要を話したりしながら慌ただしくも一杯ずつ飲んで人心地付き、お会計を済ませて本会に向かいます。
 幹事だからと早足で一足先に向かったぽぱいさんに遅れること数分、到着するとそこにはもう既にいつものにこけんメンバーが集まっています。元坊さんふんわり親方さん濱鯨さん、nanbuさん、蒼龍さん。久し振りに会う方も居ますが、そこは同じブロガーとして毎日のようにお互い記事を読んだりコメントしていたりするので、この間会ってからの空白期間が合っても無いような、有機的なつながりを感じます。
 今回の会場は煮込み専門店『沼田』さんです。実は昨年の忘年会でも二次会で訪れていたのですが、深々と冷える冷える寒空の下、満席で外での立ち飲みは、いくら足元の七輪を用意してくれたとはいえ寒いと言う印象(涙)しか残りませんでした。
 三時からの開店を待ちわびて入店。中央の大テーブルの殆んどを占めてしまいましたがお店の方の協力もありスムーズに事は運びました。返す返す言うようですがこれも名幹事ぽぱいさんの尽力のお陰です(感謝)。席に落ち着いたところでyochyさん登場、少し遅れてM代さん、グルメッチー☆さんも到着。
 煮込み専門店というだけあって、種類豊富な煮込みが揃っています。塩煮込みの方は日替わりで作るものが変わるということで、この日は塩梅(しおうめ)仕立てというものでそれを含めてほぼ全種類を注文することとなりました(凄)。大人数ならではのことですね、一人じゃ全種類食べ切れませんから。ドリンクの方はというと、にこけんメンバーがこよなく愛するホッピーが置いていないのでまずは瓶ビールで乾杯。
 ゆでタン¥430。脇に添えられたワサビがなんとも良い仕事をしてくれます。ワタクシは常々申し上げているように、牛肉があまり得意ではないのですが、このワサビのお陰でサッパリと頂くことができるのです。それほど強い塩味ではないのですけれども、芯の通った味でなるほどこれはお一人様一枚がヨロシイとお店の方が御注進してくれた訳がわかりました。

 味噌仕立て¥390。コチラの煮込みは全て¥390という値段設定。それほど大きい訳ではないのですが、丁寧な仕事がなされています。オーソドックスなスタイルの味噌味ですが、赤味噌が混ぜてあるのか濃い目の色味。臭みは微塵もありません。
 醤油仕立て。脂も丁寧に取り除かれ、サッパリとしている
と同時に出汁が物凄く利いています。かといって魚の風味が勝ち過ぎることも無くて好印象。やはり去年食べた時は一次会でかなり食べた後に来て、寒い中で煮込みを食べたのであまり印象が良くなかったのかも知れません。今回食べた中ではこれが白眉。フワ(肺)とテッポウ、シロあたりでしょうか?ガツも入っていたかもしれません。右上の方に見えたのはアキレス腱の部分のようでした。
 塩梅(しおうめ)仕立て。梅も不得意分野の一つですが食いしん坊の意地汚さゆえ一口。驚きましたねぇ、梅が自己主張し過ぎることがないのですが、きちんと存在感をアピールしているのです。サッパリしていてこれは癖になりそうです。部位としてはモツとしてはハチノスが散見していますが、基本はスジ肉です。塩煮込みでは柚子胡椒が定番ですが、梅の場合は合わないかもしれません。

 カレー仕立て。ワタクシはカレーはあまり好きではないし過去に食べたことがあるので、今回は割愛。パンを添えて食べると良いようです。写真を撮っている手は楽笑さんのものです。



 東京和牛スジ煮込み¥525。勧め上手な店員さんに言われて注文しましたが、これはもう殆んどビーフシチュウの様相を呈していますね。そしてお味ももちろんそのまんまビーフシチュウのようでした。これもスライスしたバゲットを焼いたものに合わせると良いようです。それぞれに特徴のある煮込みをこれだけ作り分けるのはなかなかのものです。やはり煮込み専門店の名は伊達じゃありませんね、御見逸れしました。

 今回の秘密兵器の登場です^^v。ワタクシがデスソースを持っているというと、ぽぱいさんが是非持ってくるようにとノタマわれたのです。『沼田』さんではデスソースの写真を撮り忘れたので二次会の写真をくっ付けましたが、本当に辛いということを身をもって実感されたことと思います。オリジナルデスソースをチョッと付けるぐらいで丁度良いのですが、事情を知らないぽぱいさんはサドゥンデスソースをベチャっと付けてしまいました。蒙古タンメン北極ラーメンを何度も完食されている方ですので多くは語るまいと思いましたが、一瞬後汗がブワっと噴き出してきました。それにしてもこのつくねがコリコリしていて美味しいのです。これにサドゥンデスソースを付けて大変美味しく頂きました。
 その後こうした辛口の煮込みも来ましたがデスソースで辛さに馴れた舌には全く辛さを感じることもなく、最近導入された新システム、席替えタイム。一通りシャッフルして隣り向かいのメンバーもほぼ総入れ替え。こうしないと折角大人数で飲んでいても周りにいる人としか話せませんからね。最初の瓶ビールから焼酎に切り替える組や焼酎ハイボールに切り替えたり、黒ビールを頼んだり。いや、本当に皆良く飲みます。そうこうしてあっという間の二時間が過ぎようかという頃に一次会終了、次はにこけん@新宿ではお馴染みの『世界の山ちゃん』へ移動です。
 新宿ではいつも西武新宿駅に近いお店にしていましたが、最近では他にも店舗が増えたようで、靖国通りにある地下のお店が満席で入れず、明治通り沿いのお店(花園店)で決まり、二次会の始まりです。
 山ちゃんでは我々の大好きなホッピーが置いてあるので。もちろんホッピーを頼みますが、普段のお店ではワンウェイボトル(330ml)なのです。しかしここ花園店ではリターナルの350ml正規バージョン、嬉しいですね。先程とは全く違うメンツで卓を囲み、編集・出版関係のシリアスな業界裏話を興味深く聞いている後ろで、向こうの卓では怪しげなシモの話に花盛り(爆)。そうは言いつつも串揚げや刺身、チャーハンなんかを底なしの食欲で平らげ、ホッピーをグビグビ。
 そうこうしていると、神をも恐れぬかのような行状、こんな状態になってしまいました。デスソースを皿に移して飲んでいるのです(驚)。いやはや凄い方も居るものですね。きっと向こう側の世界が見えてことでしょう。ここでおおよそおしまい。まだ飲み足りない有志五人はカラオケ館で熱唱、二時間半後にはヘトヘトになって帰りの電車に揺られて帰って来ました。