麻布十番二丁目1-1集合

麻布十番二丁目

 いやはや全く便利な世の中になったものであります。昨夕はそのことを改めて実感したのでありました。何が?って携帯電話です。ワタクシは常に最新機種を追いかけるのではなく、少しでも安く買おうと(爆)一つ前の型落ちを買ったりするものですから、現在の機種は恥ずかしくて言えないぐらいの古いモデルですがそれでも、一通りの機能は付いております。しかも購入してから一年以内の保証期間内に不具合が出て11ヶ月目で新品交換して貰ったので見かけは古いけど中身はまっさらとなったのは昨年のこと。まだまだ使い続けますヨォ、旧機種ちゃん♪
 秋葉原で買い物中にメールが来ました♪待っているところからは届かず、思いも寄らぬところから来たりするのがメールなんですねぇ。差出人は泣く子も黙る楽笑さんで、お馴染み『にこけん(日本煮込み研究会)』の会長さんです。20時に麻布十番にある『あべちゃん』に集合との号令、会長の招集とあれば駆けつけぬ訳には参りますまい。時はまだ18:10頃、もう少し買い物をして、一杯引っ掛けようと思っていたのですが、少し先延ばしになりそうです。それでも考えていたものを予算を少し上回る値段でしたが納得できる値段で買い満足して、レコファンに自然と(謎)足が向きました。
 またしてもワゴン(正確に言うと段ボール箱)セールで輸入盤新品¥500からですが、年末年始のセールで¥200オフ!つまり¥300からゲットできるのです。
 選んだのはこの五枚。
BittersweetBittersweet/Blu Cantrell R&B ¥300
 初めて買いましたが、何となく名前だけは覚えていました。割と良いオンナ系で予想を裏切るスモーキーな声なのかと思いきや普通に落ち着いた歌声で、媚を売るような声ではなくて一安心。曲もメジャー嗜好ではないけれど変に凝っていなくて好感が持てます。CCCDが残念(泣)。
Time Peace + 2xcdsTime peace/Terry Callier R&B ¥1,180
 Terri WalkerThis Is My Timeという人のアルバムを探しているんですけど、検索中に必ずといって良いほど引っ掛かってくるのがTerry Callier。Jazz/Falk/Soulとジャンル分けされていましたが、聴いてみるとJazzっぽさは殆んどなくR&Bですね。生楽器で妙に高音域がリアル。意外にVo.が太くて、誰かに似ているんだけど思い出せない、そんな感じです。
XX/K-Ci&JoJo R&B ¥300
 Jodeciでお馴染みのK-Ci&Jojo。今回も相変わらずキレイなハーモニー&K-Ci&Jojo節を聴かせてくれます。
アイドルワイルドIdlewild/Outkast Hip Hop・R&B ¥300
 うーん、これも名前を聞いたことがあるので買いましたが、音をひねり過ぎてToo Muchという感じです。素材は面白いところを使っていますが、もっと素直に聴きたいというところですかね。
Without VertigoGlen Scott/Without vertigo R&B ¥300
 割とオーソドックスなR&Bのようで結構Hip Hopのテイストを散りばめ(それがあまり厭味ではなく、効果的)、上手いことバランスが保たれている好盤。結構前の作品だそうですがあまりそれを意識させません。
 といったCDを買い、麻布十番というと都営大江戸線しか思いつかないワタクシは、グルリと思いを巡らして新御徒町が一番近そうだと見当を付けて、秋葉原を後にします。(実際にはJRで山手線新橋経由汐留乗り換え、もしくは湯島から千代田線経由というラインもあったのは内緒)
 思ったほど寒くはない夜の蔵前橋通りをひたすら歩き、佐竹商店街を北上、新御徒町から大江戸線に乗ります。最近は大江戸線が大活躍です。

 普段馴染みのない麻布十番の街ですが、駅から出れば何とか判るだろうという甘い期待は10秒ほどで打ち砕かれ、携帯の地図を見ながらも東西南北が良く判りません。首都高を目標にして右ひだりを見ますが目印となっているマックやサンクスが見当たらず辺りを少しうろついて、ようやく一の橋交差点を見つけお店を発見。お店前には何人か並んでいます。店主らしき人が店頭の焼き場の掃除をしていて並んでいるワタクシの前を失礼、という訳でもなく無言で横切り、プチンと切れそうになりましたがココで楽笑さんと待ち合わせですので他へ移動する訳にもいきません。
 (←クリックすると大きくなります)寒空の中しばらく立ちすくんで20分もした頃でしょうか、ようやく入れました。店内は細長くそれでも意外にキャパシティがありそうです。焼き方前のカウンターで席を確保し、メニューを眺め瓶ビールを注文したところで楽笑さん到着。『にこけん』の名に懸けてもちろん牛煮込み¥550は外せません。
 すぐさま到着した煮込みは値段の割りに予想より小ぶりで直ぐにもう一つ追加、煮込みを賭けて醜い争いだけはしたくないものです(大袈裟)。牛モツですが醤油仕立てで底の方にやや大ぶりな豆腐が存在感を示しています。少し食べて確認しましたが、モツはテッポウ(大腸部分)、フワ(肺)、と玉ねぎ、、豆腐となかなか珍しい組み合わせ。濃い目のダシで豆腐を煮込むのには丁度良い塩梅。柔らかく煮込まれているのですがモツは脂の残る調理で、冷める前に食べた方が良さそう。奥のテーブル席が空いたのでそちらに移動しますか?と促され移動。
 店内はこうした大衆居酒屋としては年齢層がかなり幅広く、また雑誌やインターネットで情報を得てきたと思しき若い人達(我々も含めて)が多く、思った以上に早い回転で長っ尻なのは常連客のよう。それにしても店内のざわめきがとても大きく、差し向かいに掛けた我々は会話も大変です。お酒とつまみが丁度切れたところで移動することにします。
 そうは言ってもほぼ初めて飲む麻布十番の街は捉えどころがなく、少しうろついてみますが直ぐに店が途切れてしまいます。比較的早めにお店が閉まるのかあまり店もやっていないし、皆さん六本木に流れるのでしょうかね?結局『あべちゃん』で並んでいた時に目を付けていた10メートルほど先の『十番』さんにお邪魔しました。 辺りの高層ビルや建て直したばかりの街並みとはミスマッチなこの外観、我々にはお馴染みでもこの辺りでは希少価値があります。店内はコの字型(U字型)のカウンターが大きく張り出し、その向こうに調理場、右側には階段があり上にはお座敷、階段下はトイレを挟んでテーブル席もある立派なもの。ホールのオネェさんも愛想よく迎えてくれました。
 ドリンクは楽笑さんお得意の巨峰サワー。先程ある程度食べて来ているし、肉系だったのでサッパリしたものをということで、二人の意見が一致したのはシラスおろし、山芋の千切りといったところ。どちらもこの界隈で考えると値段は良心的。地価を考えると激安かもしれません。カウンター内には焼き場の他に意外に大きな鉄板がしつらえられ、ここで鉄板焼きが作られているのです。我々の見ている前(一応立ち上がらないと見えないですが)で、あさりバター、ジャガバターなんかがよく出ていました。手際よく作られる様を見ているのはとても気持ちがいいものです。
 店内は確かに混んでいて何組か入れずに残念そうに帰って行くお客もいますが、店内の賑やかさはうるさ過ぎず却って心地好いぐらい。もうなんと言うかシックリ来る感じなんです。最初はチョッと取っ付き難い街だと思いましたが、そんな街でもこうした良いお店に巡り会える醍醐味を感じた夜でした。