鱈の粕漬けを作ってみました

味噌の仕込み直後

 ほぼひと月前になりますが、味噌の仕込みをしました。今回は前回の失敗・反省点を踏まえて改良した点も幾つかあります。そのうちの一つ、味噌は空気に触れるところに白い膜のような『産膜酵母』といわれるカビの一種が発生することがあり、それは取り除けば問題なく他の部分は食べられるのですけれど、発生しないようにするためにビニールで覆うであるとか、工夫するのです。昔からの先人の知恵で酒粕を利用して覆うという情報を知り、今回はそれを取り入れることにしました。
 右上の写真のような仕込み直後の状態。味噌の素を容器にビッチリ入れてから殺菌作用のある鷹の爪を太陽光のように配置し上から塩を振り掛けておいて、数日後スーパーで酒粕を買って来ました。最初は『日本盛』何となく足りなさそうで買い足したら『月桂冠』でした。 一パックに4枚ほど入っているのでそれを隙間のないように表面に敷き詰め、ラップを敷き中蓋をして重りを置いておきました。写真を撮っておいたつもりだったのに、探しても見付からないのでこれは先ほど撮ったもので丁度一ヶ月ほど経った状態です。そろそろ天地替えの頃合ですのでそれは近々にでも。今回はそのことについてではなく酒粕についてなのです。
 さて足りなさそうだと多めに買った酒粕ですが、微妙に残ってしまいました。さりとて甘酒が好きでもないので作って飲むわけにもいかないのです。そこで思いついたのが魚の粕漬け。実家にいた頃は毎朝のように銀ダラの粕漬けを焼いたものを食べさせられた覚えがあり、その当時は辟易していたのですが、ここの所すっかりご無沙汰。
 ネットで情報を集めると粕漬けの原理はさほど難しくはないのです。そこでスーパーでもう少し酒粕を買って(値引き品があった♪)、魚はというと鰆(さわら)を狙っていたのですが、少々値段が張りますので鱈に白羽の矢が立ったのでした。買って来た鱈の切り身に重量の2%、今回は228gでしたから4.5gの塩を振り掛け、3・4時間置いておきます。その間に酒粕をお酒で湿らせすり鉢ですり潰します。塩漬けにした切り身を一旦水で洗ってキッチンペーパーで水分を拭き、密閉容器に酒粕ペーストを塗りつけ切り身をおきまた酒粕ペーストで覆います。そのまま3日ほど冷蔵庫で寝かせ今朝出してみました。
 少し身が締まって固くなった切り身を優しく丁寧に水で洗い、水分を拭き取っておきます。身が締まったとは言え鱈の身は柔らかいので用心が必要です。鉄の串を打って熾した七輪の上でジックリ焼きます。網の上だとくっつく可能性もあるのでこうした鉄串があると鰹のタタキをやるにしても便利ですネ。 水で洗ったとはいえ、洗い流せるのは表面的なもの。中に浸透した酒粕の成分は焼いていると水分と共に染み出してきますので、火力、焼き焦げには注意が必要です。炭は少なめでもしっかり熾しておいて、遠火でじっくり焼いた方が良いですね。何かしながらだとつい忘れて真っ黒になってしまう可能性もあるのでご注意を。
 今回初めて作りましたが、食べてみて少し塩分が弱かったような気がしました。強いと辛くて食べられないのでまだましですが、何回かやればコツがつかめるでしょう。それにしてもわりに簡単に美味しい粕漬けが出来ました、ニャハ^^。