狂気のGW渋滞・奥会津キャンプ〜前編〜

あづま本店のラーメン

 今回のGW、ワタクシの勤める会社は製造業にも拘らず、カレンダー通りの日曜日から始まる4連休だけです。余所様はせめて土曜日からだとは思うのですが、土曜日はしっかり仕事でした(涙)。でもニュースを見ていると土曜日から始まった交通渋滞、特に高速道路での混み方は尋常ではありません。今までもこうした長期の休みが得られる時には得てして40kmの渋滞とかの報道されることが多かったのですけれども、今回はこうした渋滞があちこちで頻発している模様で、時には60kmの渋滞とも。完全に例の高速道路のETCによる値下げ策が功を奏した(不幸をもたらしたとも言える)観があります。
 5月3日朝9:30、42424.0kmスタート。前日の狂ったような渋滞騒ぎも収まらなかったようです。家を出て向島ICから首都高速に乗ると思いの外、渋滞の車列が出迎えてくれた訳ではありません。それでも予想通り堤通ICの合流から渋滞し始め、堀切JCT辺りに出ている電光掲示板を見ると常磐道は三郷ICから先、東北道は浦和ICから羽生ICまでの渋滞と表示されています。今回は東北道方面ですから左に折れて浦和料金所の方を目指します。混雑する首都高を走りながら出て来る電光掲示板の情報は悪化の一途を辿ります。外環との合流地点で、最早50kmの渋滞情報でこれはダメだ、と早々に見切りをつけて、ワタクシは浦和ICで降りることにしました(早)。本当は最初から下道でも良かったんですけど、ここら辺までは信号が多いのですよね。

 高速を降りて大門の交差点。高速に並行するように南北に走る国道122号線、これも実はかなり使える道なのです。二車線の整備された一方通行の国道。反対方面は高速の反対側をこれまた一方通行で走っているのです。右側からは流入もないし、巡航速度は70km以上(法定速度はもちろんそれ以下)、国道16号線と交わる岩槻IC付近まではスムーズに走れる快速路なのです。国道16号線手前での渋滞は最早慢性化しております。ココは何とかなりませんかね?以前仕事で結構走る道だったのですけれども、すっかり忘れていたりして、真っ直ぐ行って国道16号線を越えてから右折(この信号が曲者、車だとなかなか曲がれない)、直ぐに左折するというのが国道122号線(新道)の走り方なのですが(オレンジ線)、ワタクシは車で走っていた時の要領で、国道16号線を右折し春日部方面に一旦走り、岩槻駅前に伸びる324号線経由、岩槻駅前という交差点で再び国道122号線(旧道)に合流し、旧道の国道122号線で北へ向かいます(緑の実際走行した線)。新道でももちろん良いのですが、昔の経験上こちらの方がムーズに走れるからなのです。しかし、今回はバイク、こんな無駄なことをしなくてもすり抜けで走れることに気がついたのは、岩槻の旧市街に入ってから。おバカさんです、ハイ。しかも今地図を見ていたらブルーの線でなぞった方が近道ですね。

 再び旧道と新道が交わる平林寺橋という以前は渋滞のポイントもスムーズに流れ、蓮田の旧市街地ではなく右に折れて、国道122号線のバイパスに向かってみました。そこは昔からある程度完成されているものの、地権者の反対に遭ってなかなか開通せずに結局は迂回してしまうというポイントだったのですが、今回初めて知りましたが、どうやら開通したようです(嬉)(調べたら2006年6月11日開通だということです)。更に、主要地方道である『埼玉県道3号さいたま栗橋線』を越えてから先の道もかなり整備されたようで予想よりも遥かに快適に走れるようになっていました。もう少しで完全片側二車線が開通しそうですがかなり便利な道になっているのは確かなようです。
 走りながら考えていたのですが昔なじみのルートを使って埼玉の利根川沿いの北限北川辺から栃木県の藤岡という町に抜けていわゆる栃木街道(藤岡・栃木から宇都宮へ抜ける街道)を考えていたのですけれど、よく考えたらこのまま走り続けて、群馬・館林から栃木・佐野へ抜けた方がゴチャゴチャ走るよりも簡単ではないかと思い直し、そのまま走り続けることにしました。
 ようやく栃木県に入ったのは11:00過ぎ。思ったよりもスムーズに到着しました。そろそろお昼のことを考え始めます。お腹が空いていなくても、定時にキチンと摂っておかなくては、後々夕飯に差し支えることが経験上判っているのです。栃木は意外かもしれませんが良い手打ちの蕎麦が比較的リーズナブルに食べられる地域でもあります。群馬や栃木の山間部は昔から蕎麦やうどんの手打ちが盛んな地域。信州蕎麦が有名ですがいささか高いのでは?と思う節もあります。
 どこの蕎麦屋が良いかなぁとルート上で思い起こしながら、佐野市内から外れて、昔の田沼という町で国道293号線に乗ります。思い起こせる良い蕎麦屋さんはそのルートからは外れてしまうので次々と却下、残ったのは、昔の葛生という町(以前は田沼、葛生はそれぞれ安蘇郡田沼町葛生町と分かれていたのが2005年に佐野市に併合)、にある昔ながらのラーメンを食べさせる『あづま本店』さん。 東武佐野線の終点の駅前にあります。こちらの葛生駅、乗り継いで行けば浅草まで何と¥1,000チョッとで行くことができるのです。そして実際通っている人もいるそうで・・・(驚)。線路際に佇む、昔ながらの由緒正しき食堂。裏手には川が流れていて本当に狭い土地に、80年の長きに渡り愛されてきたお店なのです。売りはラーメンだけでなくカレーも昔懐かしい黄色いカレー、他には謎のマニングライスやポークライス、餃子、もつ煮込み等など中華から洋食まで取り揃えてあります。

 さてそんなお店でのワタクシのお目当て、ラーメン¥550。ワタクシの記憶ではもう少し安かったときを覚えていたので、少し値上げがなされたのでしょうね。アッサリしつつ、しっかりコクのある良いスープです。そして麺は手打ち。佐野ラーメンにも似ているようですが、こちらは蕎麦の手打ちの要素の方が強いようです。縮れた麺は太さにバラつきがあるのがご愛嬌。久し振りに食べて満足です、ご馳走様でした。ワタクシの悪い癖で食べ終えると直ぐにお店を出て一服する間もなくエンジンを掛け先に進みます。どうも煙草を止めてから休憩時間の過ごし方が下手になったようで、時間を持て余してしまうのです。
 国道293号線で峠を越えると栃木市の外れ、尻内の交差点。ここを右に曲がると栃木IC、左に曲がると出流山(いずるさん)方面、しかし真っ直ぐ進みます。都賀町の大柿十字路を越えて西方を過ぎると鹿沼市です。旧市街では国道293号線は国道121号線、更には国道352号線と交わるという何ともゴージャスな路線、そこから暫らく『例弊使街道』となります。今度はこの国道121号線に乗っかり今市を目指すことにします。というのもこの『例弊使街道』、日光に続く杉並木が楽しめるからなのです。江戸時代に植えられたといわれる両側に延々と続く杉並木があるお陰で、道路幅は拡張できないし整備されにくい一面もありますが熱い夏にはその木陰がひんやりと冷やしてくれます。今市の国道119号線とぶつかる地点までしばし歴史のロマンに・・・(キザっ)。
 国道119号線はご存知、日光街道。どういう仕組みかは知りませんが、宇都宮市内で国道4号線(これも昭和通から始まる日光街道)と合流し本当に日光まで行くのですね。しかしワタクシは直ぐに鬼怒川方面に曲がり日光街道とお別れです。大谷川(だいやがわ)を越えて行く国道121号線で鬼怒川・川治の温泉街方面を目指します。 しかし今市には買い物に便利なベイシアカインズホーム等がありここでしばし買い物タイム。食料品やお酒も揃えて、ガソリンも給油してこれで準備万端。再びバイクに跨り出発。
 GWのせいかやはり東武ワールドスクエア辺りが混雑しています。片側一車線なので右折車がいるとすぐに詰まってしまいます。鬼怒川を抜け目的地は更に90kmほど先、気を引き締めながら(すっかり忘れていたのでまだそんなに距離があるなんて、とやや気落ちしながら)川治、五十里ダムと越えて三依(みより)という地区を過ぎるといよいよ福島突入。かなり標高も高いので気温が下がります。会津田島まで来ればもう一息。
 前にも何度か来ている川沿いでのキャンプ。近くの温泉街から川原に下りていくと、やはり他にもキャンパーが居ます。それもいつもよりも多く。いつもテントを張っているところには先客が既に居て、良いところは取られています┐(´д`)┌ヤッパリネ。
 それでも隙間を見付けて早速テントを張り、焚き木の確保。今年は町の方が整備したのか立ち木がかなり伐採されていて不自由しませんでした。この河原はかなりの急流で流木はあまり当てにならないのです。まだ桜が咲いていた名残があるここではいくら炭を持って来ていてもやはり焚き火があるのとないのとでは、全く温度感が違います。特に日の陰って来た夕方では。到着したのは午後の4時過ぎ、まだ日が高いとはいえ山あいの地なので日の入りが早いのです。まだ生木の太い木を二つ並べてそこに火のつきやすい枯れ草、細い枝、やや太い枝と順番に乗せて準備完了。洟をかんだティッシュ(キチャナイ)でも要らないレシートでも火をつけて点火すれば一発で火がつきます。
 そこまで準備しておいて川原にある温泉へ。これは上の温泉街の方からパイプを介して運ばれて来たお湯を溜めて八畳敷き程の露天風呂としているのですがこの開放感は堪りませんね。しかしこの日は先客が結構入っていたのでそちらの写真は撮りませんでした。過去の写真はコチラ。川原の方には赤丸で囲ったところにこれまた別に温泉が湧いているのです。左側の岩の下からかなりの熱さのお湯が湧き出しています。その辺りは苔が生育しているので見分けやすいですが、水流が強く、また熱さも調整できないので残念ながら入れませんが、付近には入ろうとした、もしくは入った後があります。
 一旦テントに戻り、空いてきたところを見計らって温泉に入ります。この日の温度は丁度良いぐらい。その日によって温度がかなり異なるので気をつけないといけません。しばしの温泉タイム、サッパリして良い気分。
 用意していた焚き木に着火し、ビールを飲みます。今回の秘密兵器は以前購入した100円ショップで売っているスキレットと呼ばれる鋳物の鍋。実売価格が¥210(税込み)でも『100スキ』というようです。実は今回がデビュー戦です。
 スーパーで買って来た味付きのほるもんも炭火の網焼きでやると網にくっついて大変でしたがこれなら安心・楽ちんです。丁度一袋(160g)が入りました。これをつまみにホッピーも飲み2杯目を作ります。ほるもんが無くなると水で洗い流して、同じように鶏のもも肉を焼きます。厚みがある肉は網焼きだと焦げ焦げになってしまうこともありますが、じっくりスキレットで焼くのもまた良いものです。このスキレット、一人ならかなり使えそうなことが判りました。
 一日の疲れが出たのかその後どうして寝たのかは思い出せませんでしたが、キチンと歯を磨いてから寝たようです。というのは、朝起きたらしっかり袖口に歯磨き粉が付いていたからなのです(爆)。