何の部品か知りませんが

部品とボールペン

 いつもは食べ物や飲み屋さんの写真を撮ることが多いのですけれど、ほぼ毎日カメラは持ち歩いております。会社帰りにどこかの飲み屋さんでパチリだとか、一々メモを取るよりも写真で記録を残すほうが便利だったり、Exifデータによって、撮った時刻まで記録されているので後でそのデータが参考になったりもします。
 人間の記憶なんて結構当てにならないものですから、実際に目に入っていても認識していないものも写真を見て、ああ、そういえばと思い出したりこんなこともあったんだと改めて知ったりすることもあるので、最近はバシバシ撮ることもしばしばあります。これはフィルムカメラの時代ではありえなかったことで、枚数を確認し現像代の算段を頭の中ですると気が遠くなっていた過去とは違い、デジカメならメモリーの容量にもよりますが最低でも数百枚から千枚程度、千枚以上でもOKだったりするので、これは便利な世の中になったものだと改めて実感します。
 さて、あるとき仕事場で写真撮影を頼まれました。減速機の中に混入していた異物です(これも撮影の後から聞かされた話です)。ワタクシは詳しいことを聞かされないまま、そのものを撮りました。会社のカメラは『Nikon COOLPIX S510』だとか『RICOH Caplio R8』といったデジカメがありますが、やはり使い慣れたカメラということで自分のカメラを使うことにしました。とりあえず写真のようなもので、何かドリルの先が折れてしまったような形状です。
 これをスケッチして図面に起こすものだと仮定して、自分の机の上で撮影を続けます。


 チップの先が良く見えるように、寄ってみます。ワタクシのカメラは『1cmまでのスーパー・マクロ機能』というのがありますので、出来るだけグッと近寄ってみました。拡大すると単純な六角形の先ではなさそうです。
 全体を角度を少しずつ変えながら撮り終えると次にノギスを使って挟んでみました。というのも、最初はボールペンに寄り掛からせて撮ってみたんですけれども、陰に隠れる部分も多くて比較の対象にはなるのですけれども、何か挟める物をと考え思いついたのです。これならある程度は挟んで半固定出来ますので、軸方向を横から切断面を挟みます。軽く挟んではいますが、対角で3.6mm程度でしょうか。

 長さ方向は7.9mmとおおよそですが計測と撮影が終わり満足して画像ファイルを渡しました。PC上の画面で見ても形状が良く判り記録としてはまぁ上出来です。部品も返して(上司から依頼されたものですが、仲介の商社が入っていてその業者さんが持って来たものです)、一件落着。さてその上司も写真を確認してその画像をメールで、商社の方と更に別の業者(機械を販売した業者)に送りました。
 すると写真を見た業者さんはビックリして2・3日後には実際に足を運んで来ました。しかし実物を見て拍子抜けをしたようでこんなに小さなものが、と(色々な意味)で驚いていたそうです。実際にはオイルシール等にこうした異物が挟まったとしても、油漏れを起こして不具合が発生するものなんですけれども、送られて来た写真を見てビックリされたようです。ノギスの写真もあるので判りそうなものですけど、見た目のインパクトが強かったようです(笑)。