手打ちうどん・リローデッド

手打ちのうどん

 はいスイマセン、ご指摘の通り『Matrix Reloaded』のパクリです┐(´〜`;)┌。続編では余りに詰まらないもので。
 この間のキャンプから帰って来て、日曜日。昼ご飯に何を食べようかと思いながら、梅雨時期にダメにしてしまった鰹節(大袋、500g入り業務用の使いさし)を買い換えるべくバイクに乗って亀戸の業務スーパーに買い出しに行って来ました。残念ながらこの日はいつものが在庫切れ、近くの『やまや』でディチェコを何種類か買って、錦糸町に戻り業務用スーパー「Ichiba!!」(業務スーパーではない、非常に紛らわしい!)で同じ容量のものを購入、¥880でした。
 買って帰って来たパスタを食べるのももちろん候補ですが、今回は数日前に新兵器を入手したので再び自分でうどんを打つことにしました。新兵器とは大袈裟ですが、群馬へ仕事で行ってきた際に入手した麺棒45cmです。前回はすりこ木を代用品として使用して左右で太さが異なり苦労したので、今回は強い見方になってくれそうです。しかもスケールも用意しましたからね、計量もバッチリ。
 参考サイトのレシピは五人前でしたので今回は三人前で再計算、その分量通り計って粉を合わせます。塩水もバッチリ。前回は粉と塩を混ぜてから水を入れたんです、実際は。計量しているので、結構アバウトでも良いかなと大胆に、それでもカップに少し塩水を残しつつドバッと粉に塩水を注ぎ込みます。粉に水を含ませていくと(水回しと言うらしい)、やや水分が少なくパサついていますので、残った塩水を入れて混ぜますが思ったほど全体に水分が回らず、粉の部分と水分を含んだ部分が分離して焦ります。分量外ですが少し水を足して捏ねますけれども、何だか最後までボソボソした纏まりでしかなく不穏な雲行きです。とにもかくにもボウルにラップをしてしばし放置。

 冬場で2時間、夏場は30分ほど寝かすらしいのですが、今回は1時間弱、放置プレイ。その後休ませた生地は、うまく馴染んでしっとりとしてくれました。うーん、意外とうまく行く予感。新品の麺棒で伸ばしてみると、実に具合が良いです。今回はテーブルに直に打ち粉を振って生地を伸ばします。もちろん綺麗に拭いてからですけど。真四角になりませんでしたが、やはり麺棒が大きい分、そして前回伸ばし方のコツを摑みかけているのでそれほど苦もなく伸ばすことができます。上から押し付けるだけではダメなんですよね。生地の弾力ですぐに戻ってしまうので、巻き付けた生地を左右に引っ張りながら転がすとうまく伸びてくれます。麺棒は45cmですが、これ以上生地(打つ量)が多いのならもっと長い麺棒の方が伸ばしやすい気がします。あくまでもこれは個人の見解でワタクシは体が大きい方なので。

 今回はすんなり薄く伸ばせて、目標値の3mmをクリア。折り畳んだ生地をまな板に乗せて、3mm幅を目標に切って行きます。3mmだと細く薄いように感じるでしょうが、茹でると水分を含んで太く厚くなるのでこれぐらいが丁度良いのです。それに傍らに定規を置いている訳ではないので、目見当です、細いなぁと思うぐらいで丁度良いということです。これが蕎麦なら駒板(蕎麦切りに使う手を切らないようにして、かつ真っ直ぐ切るガイド役の板)を使わないで切るのは至難の業でしょうけど、うどんはその点もう少しラフでも問題なさそうですね。あくまでもプライベートなレベルですけど。
 麺の茹ではパッケージに目安が書いている訳でもないので、自分で茹でながら確認する必要があります。参考HPでは『15分〜30分』となっていますが、これは出来上がりの麺の太さ、火加減、お湯の量によって変わって来ます。今回は12・3分ほどだったように記憶しています。一本取り出し白い部分が残らないようにすれば、普通の茹で上がり。白い芯が透明感のある仕上がりになればOKでしょう。茹で加減はあくまでも個人の好みによりますが。


 今回は、暑い時期ですが温かいかけうどんにしました。関西風の薄口です。あいにくイリコ(煮干)の手持ちがなかったので、昆布を普段の1.5倍でゆっくり引き出し、買って来たばかりの鰹節で風味付けにしたので、あくまでも関西風になりましたけど。数日前に買っておいたヒガシマル醤油の薄口醤油を少々、塩とみりんで味を調整します。今回作りながらウェブで情報を集め、関西のうどんの『おつゆ』を勉強し直してみると、関東は『つけづゆ』から派生し、『カエシ』を使用した濃い口のつゆをダシで伸ばしたものなので、うどんを食べてもつゆを全部飲み干すよりも残す割合の方が多いのに対して、関西はつゆではなく『出汁(だし)』といい『吸い物』の感覚で捉え、最後まで飲み干すもの、という認識なので関東と関西では全く違う考えの下に成り立っているらしいのです。ワタクシは祖父が大阪でうどん屋を営んでいたとこの間コメントのレスで申し上げましたが、亡くなったのは6歳頃ですからうどんの味付けなど聞いたこともなく関東風のいわゆる真っ黒なうどんで育ちました。今まで、薄口の関西風を目指しながら上手く行かなかった訳はそこの違いにあるのでした。

 ということで薄口醤油と塩、みりんだけで今回『出汁』を作りましたがなかなか上手く出来ました。黒い丼なので汁の濃さがワカランやろ!とツッコミが入りそうですけど、たおやかなうどんの麺の透け具合でご理解頂けるでしょう。具は載せないでシンプルに浅葱のみ。いやぁこれは実に美味いです。しみじみ癒されるような味に仕上がりました。実際にはコクが物足りなく感じたのでマルキン忠勇の濃口をほんの少々(小さじ半分)入れましたが。塩分だけ足すのよりも濃口の醤油は普段慣れ親しんでいる分、旨み成分であるアミノ酸が足されるような気がして旨みがアップなのですね。
 シンプルにうどんの汁を楽しんだ後は、七味をパラリと掛けて頂きましょう。もちろん合わせるのは、長野善光寺山門前にある八幡屋礒五郎さんの七味。うどんにはこちらの七味が一番好みに合います。関西うどんなら京都七味屋さんの七味も捨てがたいですが、ピリッと辛いシャープな味わいは堪りません。毎朝の糠漬けに掛けても味が締まって大変宜しい使い勝手の良い七味です。仕事でこの間長野に出かけた際に購入してきたのでまだまだ在庫はあります(嬉)。
 今回なかなか上手くいったのですけれど、次回は是非ともイリコを入手して、より本格的な出汁を目指したいと思います。ちなみに今回は『踏み』の作業はなかったんですけど(食べ物を踏むというのは心理的に抵抗がある)、思い切り体重を乗せて拳で練り込んだりすればまったく問題ないような仕上がりでした。量が増えればもちろん全体重をかけなければ上手く行かないのでしょうけれど。