秋田から、山形を抜けて帰京

山形・宮城の皆様にお馴染みのヤマザワ

 『日本壹』さんを出て、さてお次のお店は、と前回見つけた気取らない地元の人が来る、女将さんが一人でやっている居酒屋さんにしようと思っていたのですけれども、記憶通りのところは空きになっていて、もしかして記憶違いかと思い、前後の通りを流してみたのですけれども、どうにも見当たらないのです。二年前の話ですから、もしかすると止めてしまったのかも知れませんね。諦めて、まだ満腹なお腹をさすりながら夜の秋田の街を歩きます。

 秋田市の繁華街としては『川反通り』の方が遥かに賑わいを見せているのですけれども、駅前からはチョッと歩きますので、駅前の飲み屋街を。駅前の大通りには白木屋、笑笑といったチェーン系の居酒屋さんもありますが、手前には『末廣』というラーメン屋さんがあり、TVに取り上げられてます、と目一杯横断幕で宣伝しています。確かに行列も出来ていて気になるところですが、まだラーメン一杯入る余裕などないので諦めます。24時間営業ということなので、翌朝に試してみることにしましょう。

 その『末廣』さんから見えるところに、大きななまはげのお面が印象的な建物があります。ライトアップされていてこれは目立ちますね。外観の写真を撮っていると、他の女性二人連れの観光客もカメラを向けていましたので、記念撮影役を買って出ました。その二人はそのまま入ってしまいました。
 『秋田長屋酒場』というお店だそうです。なかなか面白そうなお店ですが、入るにはタイミングが悪いので(先の二人のあとを追い掛けるようで)止めました。まだ他にも見て回ってからでも遅くはないですし。
 『トリス軒』というお店。『トリス』といえばサントリーの例のウィスキーを連想しますが、こちらのお店は、ホルモンと暖簾に謳っていて赤提灯にももつ焼き、串揚げ、おでん、煮込みとあります。うーん、ここも気になりますね。











 その先に見えたラーメン屋さん。『秋田地ラーメン物語』といお店のようです。外看板には『ラーメン 煮込』と書かれていてこの辺り一帯は俄かに煮込み地帯の様相を呈しています。うーむ返す返すお腹が一杯なので飲みたい気の踏ん切りがつかないのが残念。歩き疲れてしまったので(これ以外にもかなり歩いているのです)、宿に帰ってマッサージチェアのお世話になりましょう。
 翌朝、キャンプ生活のせいもあり朝早く起きる癖が付いています目が覚めたのは5時前でしょうか。しかし無闇に早く起きても、特にすることもなく布団でウダウダして6時過ぎになりようやく身支度を整えて、荷物を纏めます。七時過ぎに宿代を払い荷物をバイクに積み込んで、出発。昨夜見つけた『末廣』さんで朝食をとる作戦です。一方通行の多い路地を工夫しながらお店まで辿り着くと、何ということでしょう、スープの仕込み中で1時間ほど入店できませんとのことです。待って食べるほどのことなのか判りませんし、こうなったら途中で探せば良いや、とばかりにサッサと出発することにしました。市内からは県道でしょうか56号線という道路で雄物川を越えて国道7号線へ向かいます。前日も通った道ですが晴れ渡った朝の清々しい天気の中走るのは気持ちが良いもので、見える風景もまた違って見えます。
 山形から秋田方面の海側ではまだ高速道路が完備されていないのですが、一部開通していて岩城というところから仁賀保(にかほ)までは無料で走ることが出来ます。折角なのでこれを使わない手はありませんので、これでワープ。降りたところで24時間営業のマックスバリューがありましたので、しばし休憩。ここで朝食のお弁当を買うことにしました。普段一人暮らしをしていてもコンビニエンスストア弁当屋のお弁当というのは買わないのですけれども、久し振りに買ったのは、その値段の安さ。¥298という価格の中でメンチカツ(あんかけ)が二つ載っていて煮物も付いてお得な内容になっています。もう一つはコロッケ弁当も同じ値段です。
 しかし食べ始めてから気がついたのですが、ワタクシコロッケは余り好きではないのでコチラを選んだのですが、実はメンチカツも嫌な思い出があるので、苦手だったのです。まぁ誰の責任でもなく自分の責任ですから仕方なく食べましたが(苦)。
 そのまま国道7号線を走り、前日通った道を全て振り出しに戻る形で戻ります。時間的にも早いですし、晴れた朝の国道は実に走りやすいです。安いのが判っているモービルでガソリンを給油し、酒田の町へ。
 本当は別にこちら回り出なくても良かったのですけれども、鶴岡の町で見掛けたヤマザワというスーパーで買いたいものがあったので、ネットで検索した結果、酒田にもあるということが判明したので、わざわざこちら周りにしたのです。こちらのヤマザワというスーパーは山形・宮城を中心に展開しているそうなのですけれども、宮城と山形では品揃えも違いそうなので、安全策で坂田に立ち寄ることにしたのです。もちろん鶴岡のお店に行けばいいのですけれども、それよりも近いのがこちらのお店。酒田には3軒ありました。東大町店という7号線から程近くのお店に寄ることにしました。
 まだ新しいこちらのお店で、欲しかったものを見つけ(鶴岡店とはやはり少々品揃えは違っていたようですが)、これですっきり帰りの途に就くことが出来ます。最上川方面に向かい、国道47号線(鶴岡街道)で本合海(もとあいかい)というポイントまで来ると、地図を確認して県道56号線を経由して、舟形というところまで来ると、これまた建設中の高速道路が部分開通していて尾花沢というところまで、無料で利用できるようです。ワタクシの手持ちのツーリングマップルでは2007年版で影も形も見えません(泣)。無料の区間ながら、利用せずに下の方の国道13号線で尾花沢の方面に向かいます。

大きな地図で見る
 地図を見ながら尾花沢の町に入らないで国道347号線(母袋街道)を利用して宮城県の古川方面手前から国道457号線(羽後街道)経由、で国道4号線に出て東北道の泉ICを目指していた(ピンクの線)のですけれど、どうも道路の表示を見ているとこのまま国道13号線に乗っていくと福島に行くことが出来るようなのです(黄色の線)。東京に近いのは福島の方ですから、高速代も浮くことですしこのまま国道13号線で南下することに決定しました。

 丁度お昼頃ですし、道沿いの蕎麦屋さんに入ることにしました。たか橋というお店です。尾花沢は手打ち蕎麦の盛んなところらしく、帰って来て調べると一番から十三番までの番号を振り分けた蕎麦の会があるそうで、その中でも偶然ではありましたが一番所というお店なのです。構えの大きなお店で、入り口の傍には錦鯉の泳ぐ小さな池もありなかなかの風情。
 いつもの通り、もり蕎麦の大盛り。普通盛りが¥650ですが大盛りは¥780です。前々日の鶴岡のお店の蕎麦と同様に噛み応えのあるタイプの蕎麦。信州とかのツルツルッと喉越しを楽しむようなタイプではありません。山形の蕎麦は今回が初めてですが、こういうのもアリだなと思います。ゆっくり噛んで食べていると、結構お腹が一杯になります。向こうに見えるのは郷土料理のキュウリのお新香かと思って箸をつけましたが、キューリのキューちゃんのようでした。


 食べ終えて、蕎麦湯。久し振りにドロリと濃い目の蕎麦湯です。たまにお湯みたいなお店があるけれどこうした濃い蕎麦湯というのは、なんだか身体に良さそうな気がしてついつい、ツユを入れて二杯ぐらい飲んでしまいます。返って塩分摂り過ぎでヨロシクないのかもしれませんね。蕎麦の香りも高く甘みもあり美味しいお蕎麦でした。こういうのがあるから東北の旅というのはワタクシの好みなんですね、温泉と共に。

 そこから村山、東根、将棋の駒で有名な天童市と進むうちにいつしか天気が崩れてきています。山形市上山市南陽市と快調に進み、米沢市。ここで国道399号線で峠越えをして(斜めのショートカット♪)、と考えていたんですけれど、前日までの大雨(台風9号)で峠が通行止めの恐れがあるとの地元の方の情報により断念。大人しく国道13号線飯坂温泉方面に向かうと、山(栗子山)では案の定、雨が降り出します。飯坂温泉から福島市までの道は何度も通っていますので、ここまでくれば一安心。と思って走っていたら、途中で曲がる環状線のポイントを間違え福島駅の辺りで道に迷ってしまいました(恥)。ナメて掛かるとイケマセンね。なんとか国道4号線まで出ると、二本松へ行く手前にある宇佐美GSで給油。もうかれこれ朝からここまで7時間ほど350km以上移動して来ました。もうひと踏ん張り国道4号線を南下し郡山の北側の本宮ICから高速に乗り一気に東京まで帰って来ました。高速でも那須栃木市〜佐野までと途中何度か雨に降られ、結局毎日一度は雨に打たれた今年の夏の旅でした。