合羽橋探訪そして…

浅草寺の前にて

 久し振りに浅草に隣接する合羽橋へ行ってきました。浅草までは割と行くのは多いのですけれども、合羽橋というのは早くお仕舞いになりますし、日曜日は殆んどのお店がお休みの地域柄、しばらく足が遠のいていました。しかしながら今回は手に入れたいと思うものが明確にありましたので、電車を乗り継いで行ってきました。
 まずは錦糸町より程近くの住吉に用事がありましたので用事を済ませた後、新宿線住吉駅から馬喰町乗り換えで都営浅草線で浅草まで出ることとなりました。
 まだ時刻は9時半過ぎですし平日ですから、観光客も押し寄せるにはいささか間があります。比較的のんびりした浅草の街を見るのは凄く珍しいです。右上の写真のように人力車の車夫も暇をもてあまし気味に客待ちをしています。新仲見世も人通りもまばらで清々しい朝の空気の名残が感じられます。
 まだ朝食を摂っていなかったので、軽く蕎麦でもと立ち食い蕎麦屋さんを探しますが、富士そばや何軒かの古くからあるお店は神谷バーの前の辻に幾つかありますが、目的地は反対ですので、余りそちらへは行きたくありません。幾らでもあるだろうと高をくくっていたのですが、結局見付からず蕎麦屋作戦は失敗。少し離れた合羽橋本通りにある食堂に入ることにしました。
 古びていてなかなかに味のある佇まいです。『ときわ食堂』といい、錦糸町にもある食堂と同じ名前だなぁと思って入ったのですが、帰り際に壁を見ると『ときわ食堂』の会の札が掛けられていて同じ流れだということが判りました、なぁーんだ。とはいうものの錦糸町では存在こそ知ってはいても、入ったことがなかったので初、になります。
 いわゆる定食はないので、細々とした単品のおかずを組み合わせます。ライス(並)¥200、しらすおろしあえ¥130、とん汁¥200といったところ。ライスはいわゆるどんぶりめしで、全部食べ切ったけどいささか多過ぎでした。お昼の都合を考えるとライスは半盛¥150の方がしっくりくることでしょう。それでもヘルシーな朝食に満足してお店を後にしました。



 歩き出して直ぐに合羽橋のど真ん中に出ます。写真のここはもう少し南に下ったところですが、久し振りの合羽橋にテンションが上がります。10時開店のお店が多いですが口開けのお客状態でどこも気軽に声を掛けて来ます。久し振りなので目的のものを探すのもそうですが、一軒一軒物珍しく見て回ってしまいます。鍋が得意なお店、お菓子の道具専門、食材の豊富なお店、食器が所狭しと置かれているお店等など。お金があれば幾らでも買いたいものです。結局歩き回ってくたびれた所で、妥協点を見つけて欲しかった物を購入しました。

 ところが物事とは上手く行かないもので、先程来ていたのにも拘らず折り返して先般見て来たお店で買った後に再びその地点の先に行くとこれまた味わい深いお店がありそこの方が品揃えも良く廉価で手に入れられるお店を見つけてしまったのです。これ以上買っても仕方ないので諦めましたが、なんとも残念でした。
 それにしても良いお天気です。そのままメインストリートを北上してどこまでも歩きました。するといつしか昭和通に出まして、自分なりに考えていたところとはちょっと違っていました。暑い中、朦朧としながらも軌道修正して日本堤に辿り着きました。 目指すは『丸千葉』さんです。昼の二時から営業の頼りになる居酒屋さんです。朝の十時からグルグルと合羽橋を見て回ること3時間、あっという間に過ぎ去っていたので、休憩をと喫茶店も考えたことがありましたが、グッと堪えてここまで辿り着く事ができました。十分ほど前に到着していましたが、暖簾が出てからお邪魔しました。既に一人入っていたようでしたけど、フライングですね。まずはホッピーを頂くことにします。暑い最中、最高の一杯で喉を潤します。




 好物のかつお刺しを頂いて、どうやら山登りに行っていたお兄さんの話を聞いているともうくつろげますね。暫らく振りの訪問だったのにも拘らず顔を覚えて居てくれて嬉しい限りです。3時過ぎにはお暇しましたが、アクセスが良ければもっと通えるのにと思いつつ辞去しました。
 そこから歩いて言問橋方面へ。そういえばと思い出して、らーめん『弁慶』へ。まだお昼を食べていなかったからです。完全にズレた時間でしたから並ぶこともなくすんなり座れました。


 相変わらずのコッテりの脂で丼を触ったらツルッといきそうなので触らないようにして写真を撮ります。らーめん¥700。前回は二日酔いの時で食べるのにかなりの精神力が必要とされましたが、今回はまぁ余裕。でも普通盛りでも食べ終わったら充分満腹になりました。トリプルチャーシューなんてメニューもありますが、どんな人が食べるのでしょうかね?


 満腹になったお腹を押さえながら、言問橋を渡っていると飛行船を上空に発見。それ自体は静かなんでしょうけど、推進力のプロペラを回す音が特徴的で直ぐに判ります。
 のんびりした休日を締めくくるに相応しい光景を目の当たりにして、自宅へと向かうのでした。