2009年『かっぱ橋 道具まつり』にて

秋刀魚の塩焼き

 先週のことで恐縮なのですが、先週末の三連休の中日にかっぱ橋『道具まつり』に行って参りました。いつもの飲み仲間のAさんとNさん(北極会)と連れ立ってお昼過ぎに自転車で散歩がてら良い天気でした。
 両国橋のたもとに集合して、橋を渡り浅草橋を通過して蔵前橋通りで少し左に曲がって北へ向かうと合羽橋の入り口にデンと構えるニイミさんの大きいコックさんがお出迎え。時間にして15分ほどでしょうか。実に近いものですが、電車だとこの倍ぐらい掛かります。地理的に近くても電車の乗り継ぎが悪かったりするのです。
 普段は日曜日に開店しているお店が少ないので、比較的日曜は閑散としているこの辺りですが、この日は道具まつりということで大勢の人出がありました。この交差点で信号待ちをしていると、普段より人の出が少ないね、とのたまう人が通り過ぎていましたが、本当にここら辺に良く来ているのかなと思っちゃいましたけど。
 何故この時期に道具まつりかというと、道(10)具(9)のゴロ合わせで10月9日を道具の日と制定しその前後を合わせて一週間ほど'83年から開催されているそうです。このところ合羽橋にはほぼ毎週のように来ているので、前の週に昆布を買いに来た時にパンフレットをもらっていたのでした。普段の日よりもやはり人の出は多かったように思えました。
 そのまつりの目玉である店頭での安売りも含めて欲しい物を買ったりすると千円毎に一枚抽選補助券一枚、それが五枚で抽選が出来る(つまり五千円で抽選券が一枚)ので、目玉商品は出来るだけ安く買いたい反面、ある程度の金額でないと抽選券がもらえないというジレンマに挟まれつつも、それぞれが欲しかったグラスやボウル、ワタクシは半月盆、シリコンのゴムベラを購入。 半月盆は赤い面と裏側は黒でリバーシブルになっているものです。前から欲しかったのですけど、ウェブで調べてもそこそこいい値段がして送料も考えるとためらっていたのですけれども、これはなんと¥300で買えました(^^)v。シリコンのゴムベラは今まで使った事がなかったけれども買って使ってみて、何で今まで買わなかったのだろうと思うぐらい便利なもの。フードプロセッサーで練ったものをカッターから取り除いたりする時に大変便利だし、鍋やボウルに着いた材料を無駄なくこそげ落とすのに最適ですね。耐熱温度も204℃と熱湯も問題ナシです。
 昼の12時と午後の3時の2回、新潟県柏崎からの鯛を使って鯛めしの試食を1000人分各回行われまして、それを目指しつつもやって来たのですけれども、食器屋さんで少々手間取りまして会場に到着したらどうも終わってしまっていたようです。まだ30分も経っていなかったんですけれど・・・( ≧ヘ≦)。やや気落ちしながらもその裏手にある公園では屋台が出ていて焼き鳥や、お好み焼き、焼きそばにビール¥250からワイン¥300(赤白、チーズ付き)、果ては日本酒¥100(お猪口の少し大きいぐらいのプラカップ)まで揃っていてそれらが格安で販売されているのです。また宮城県の大崎から来ている物産の展示販売が併設されていて、宮城のお米からずんだ餅まで販売されていて今度はもう少し早めに来て楽しむのも一興だと思いました。それにしてもこうした屋台にしてはテキヤさんがやっているわけではないので、素朴ですし良心的な価格で非常に好印象が持てました。
 結局、抽選券は4枚まで集まったものの、最後の一枚で手こずり手分けして欲しいものを買ったりして券をようやく集めまして一回抽選することが出来ました。ワタクシは中途半端な金額だったので券を獲得できず、Aさんは見知らぬ人から一枚どういうわけか手に入れたりして(半端だと他人に譲り渡したりというのは普通に見かけました)五枚集めた後に抽選し、入浴剤とタオルの7等の景品をゲットして戻って来ました。
 夕方になりそろそろ涼しい風が吹き始めた頃に、そろそろ合羽橋を引き払って錦糸町に戻ろうかと移動を始めた時、渋い感じのお店を見つけました。『柿汁(かきじゅう)』さんというお店です。ワタクシにはなんとも心動かされるお店の佇まいで二人も賛同してくれて入ることにしました。カウンターメインですが小座敷も二つあり渋い大人のお店です。その後入ってきたお客さんの中でもワタクシ達が若手の方でした。
 瓶ビールを注文してまずやって来たお通し。あん肝とその他諸々をフランス料理で言うところのジュレで寄せている感じ。いわゆる煮凝(こご)りですね。居酒屋さんというより小料理屋さんのようなお店のようです。カウンターで燗酒の徳利を傾けている初老のお客さんがなんとも渋い。









 赤貝のぬた。こちらのお店では経木にお品書きが書かれているのですけれど値段が入っていないので、値段は判りません。でもたまにはこういったお店で値段を気にせずに美味しい料理を頂くのもまた良いものです。酸っぱ過ぎず、他の二人は余り好みではないということなので、独り占め(嬉)。からしもほのかに利いていて良い具合です。











 ほやとこのわたの塩辛。いわゆる莫久来といわれるもので、まだシャーベット状に凍っていましたが、お酒の進む逸品です。これはNさんの好物です。塩辛とか梅干でお酒を飲む人なので、栄養が偏りがちで心配ですけど。






 自分ではもう何度もこの秋に炭火で秋刀魚を焼いているので、気が進まなかったのですけれども他の二人は食べていないので、と注文したら見てビックリ!こんな秋刀魚の塩焼きは初めて見ました。グルリと丸くしてあり秋刀魚の目のところに尻尾を通してあります。身は丸々と太り、実に立派な秋刀魚でした。ワタクシはお酒(諏訪泉)を追加し、二人は緑茶ハイを注文しましてお会計はそれでも思ったほど高いわけではなく、これは良いお店を見つけることが出来ました。
 三連休、旅に出ることもなく地元にいましたがこうしてなかなか充実した一日となりました。