北極会つながりの夜

焼き餃子二人前

 今年の11月初旬の休みは飛び石連休ということで、当初は間の出勤日も休みにして(有給休暇を取って)、どこかへ行こうかと目論んでいたのですけれども、仕事の都合でそうも行かなくなってしまいましたので、大人しく土日の休みで近場へキャンプのつもりが、前日(遅くまで)飲み過ぎてしまい大誤算の結果になりました。これ以降は結構寒くなってきて、バイクだと辛いものがあるんですけど・・・。
 というのも、北極会(北千住を極めてみようとする会)で今まで数多くの飲む機会を設けて来たHさん♂が関西から久し振りに仕事の都合で東京にやって来ることになったからなので、折角のこの機会を逃す手はないのです。久し振りとはいえまだ数ヶ月ですからそれほど、見た目も代わり映えしないのですが、元気そうな顔を見て一安心なのです。
 ところで先週末の話。それほど天気が良くもない日でしたが雨が落ちるでもなくいつもの飲み仲間のAさんに誘われるがままに夕食(=飲み)に出掛けました。行先はこれまた先程の話の繋がりではないのですけれども、これまた大阪の方へ行ってしまったMintさんのご実家の中華料理屋さん。Mintさんと知り合う前から何度か通っていたお店だったのですけれども、飲み屋で(Mintさんと)知り合ってから、そこの息子さんだと知って驚いた覚えがあります。
 夕方の営業は6時からということで到着した時はまだお店に灯が入っていなくて、すわ休みか?と思いましたが、ちょうど御主人が出て来て暖簾を出しました。
 まずはビール(大瓶)と餃子とを注文します。餃子一皿とビールのお得なセットが時間限定であるので(詳細は失念)、二人で充分楽しむことが出来ました。焼き上がりも、焦げ気味に見えますが実際食べるとそうは気にならない、パリッとした焼き具合でこのままでも充分下味が付いていて良い具合。ビールはスーパードライなのが残念ですけれど、これは仕方がありません。何せ墨田区アサヒビールの本社があるのですから、そのお膝元であるこの地域ではスーパードライを置いていないお店を探す方が困難なほどなのです。
 追加でレバニラ炒めを頂き、二本目の瓶も飲み干し丁度良いペースで楽しむことが出来ました。普段一人で来ることが多いので、御主人と話したことも殆んどないのですけれども、キチンと憶えてくれていました。息子さんを知っているからといって、それほど話は続かないものですからね。とりあえず満足して、二軒目のお店へ移動することになりました。
 二軒目のお店は、これもまたワタクシの行きつけである『一力』さんです。北極会のメンバーや、飲み仲間を少なからず引き連れて何度も行きましたが、皆さんにそのお店の魅力を伝えられたでしょうか?人によって好き好きがある部分もありますけれど、何といってもその値段の安さと内容のバランス、名物ともいえるレモンハイを筆頭にチューハイの濃さが素晴らしいです。写真はややブレてしまっていますが、氷(ロックアイス)をグラスに入れて寶焼酎を例のビール会社提供のグラス(180ml入り)で計量して入れてくれるので、その量たるやご覧の通り。ワタクシの飲み仲間は決して弱い方ではないと思われますが、その中でも何人かはその濃さに弱気な発言をした人もいます。それだけが魅力ということでもなく、やはりホンワカした女将さん(御歳八十ウン歳)の人柄も大きな魅力です。
 茄子味噌炒めと枝豆を頂きながら、レモンハイ¥350と抹茶ハイ¥350(自分で抹茶を焼酎に溶かしてコカコーラ謹製『森の水だより』を注いで作ります)を飲んでいると、Aさんに電話が掛かって来て、森下の知り合いのところへ行かなくてはならないということになりました。
 少ししてお会計を済ませるとAさんは森下へ、ワタクシはいつものバーへ行くことにしました。辿り着いてみると、馴染みの顔がありました、Kさんです。この方も次期北極会メンバー候補としての期待が高いのですけれども、体調が思わしくなかったりしてかなりストイックな生活を自ら強いていたりとなかなか御参加頂けませんが、北極会のメンバーには一番顔馴染みのメンバーでもあります。
 カウンターには他にも南千住の丸千葉さんに同行してくれたKちゃんも居て、どういう話の展開からかKさんが中華を食べたいという話になり行きつけであるという錦糸町のモダンな中華料理屋さんへ行くことになりました。うーん流石にワタクシも食べてきた挙句の展開なので、いささか食べられる気はしませんが、付き合いというものです。タクシーに乗り込みいざ錦糸町へ。
 過去に何度も近くを通りながらも入ったことのなかったお店です。いわゆる『小洒落た』お店で、餃子にビールで一杯飲る、と言うスタイル向きではなくチョッとした飲み会に使えるお店のようで、入るとほぼ満席の店内でしたが、丁度入れ替わりで出る先客が居たので少し待って席のスタンバイが出来上がるのを待ちます。Kさんがいつも頼むという空芯菜の炒め物が最初に運ばれて来ました。シャキッと炒め上げられた空芯菜はニンニクが効いていてとても食欲をそそる香り。ビールにピッタリのつまみですね。うーむ、たまにはこういうところで飲める大人になりたいものですが。
 ついつい気楽なお店でリーズナブルなつまみに満足してしまうワタクシなのですけれども、こうした小籠包といった気の効いた点心はそういったお店では、滅多にお目にかからないのですよね。生まれて初めて小籠包を食べた時は渋谷の無国籍料理のお店で学生時代でしたが、二人なのに五個で一セット。なので一つを二つに切ろうとしたら、小籠包は切り分けて食べるものではないと二歳年上の同級生からやんわり諭されたのを今でも思い起こします。
 この日のはキチンと人数で割り切れる個数でしたので、みんなで仲良く分けて食べることが出来ました。熱々の小籠包はこのお店の名物であるようで、メニューを見ると見慣れない焼き小籠包というものもあったので注文してみました。
 まあ、こうなると殆んど餃子と変わりないプレゼンテーションですが、口に入れるとやはりジューシーな肉汁がその小籠包であるというアイデンティティを主張して参ります。思い起こしてみるとこの日は餃子から始まり、このお店でも蒸した小籠包に続いてなのでいささかもう満腹なので一つだけつまんで、後は他の人に譲りました。また別の機会にでももう少し面子を揃えて来たなら、そしてタイミング良く早めに来られたらより楽しめることでしょう。
 その後は久々のカラオケでカロリーを消費し、長い夜は更けていったのでした。