西大井から大森まで

錦糸町よりスカイツリーを望む

 土曜日の朝というのは前日の飲み方次第でいつも通りだったり遅くなったり。今回はいつもお世話になっているバーの三周年記念ということでお邪魔していたので、普段よりはやや遅めの8時半頃の起床。ホッピーを5杯(3:1を3杯、2:1を2杯)飲んだ後だけに、3杯ほど飲んで前後不覚に陥ったこともあり少々頭痛がする二日酔い状態。それでも、空腹がワタクシの行動をせっついてくれて渋々起きた後、『ぶらり途中下車の旅』(←音声が出ますので、ビックリなさらぬよう!)を見ているとこの日は、舞の海さんが千代田線を巡る旅をしていて(この人はワザとらしさが鼻に付くもののキャラクターの良さによって、それ程悪い印象を抱かない)、どこかへ出掛けたい気にさせられる罪作りな番組でありますね。
 さてどこへ行こうかと、考えてみるのですけれども、行ったことのない街、もしくはここ最近では行っていない地域と考えていると、久し振りに昔住んでいた西大井から大森辺りに思いは飛んでおりました。前回訪れたのはほぼ一年前。今回は昼間から夕暮れに掛けての光線が変わりゆく様を楽しみつつカメラを担いで行きたいと思いました、というのは全くの出鱈目で出発が遅れただけで行き先を決めたようなものです。本当はもっと早く出発して横浜のレンガ倉庫街でもといつも思っているんですが・・・。

 あまり興味がなかったのですけれど、気が付いたら錦糸町からでも新しい東京タワー(スカイツリーとか言うんでしたっけ?)がこんなに見えるようになって来ていました。アルカキットの角から撮影。 
 現在住んでいる錦糸町から西大井までは総武快速線〜東京駅〜横須賀線と、その名称が東京駅で変わるものの実質的には一本の電車で到着することができます。15:51発車の電車に乗り、東京駅での停車が思いの外長引いて(4分ほど)、その後新橋、品川と停車した後16:16到着。正味20分少々で到着です。
 西大井の駅前。ワタクシがかつて利用していた頃と同様、駅前でもそれほど商業地域が大きい訳ではありません。チョッとしたスーパーがあり飲食店が入るその上にはマンション、以前書店だったお店はレンタルビデオ屋に変わっています。右側に大きなマンションが出来ているのは、昔との大きな違いですけれども、基本的には住宅街が広がっています。

 駅前を右に折れて、昔の記憶を辿りながら歩いて見ます。そういえばひとつ目のこの信号では、T字路になっているのですけれども、歩行者はこのまま歩いて抜けられる道で、ここはショートカットとしてよく使っていました。ここら辺は道が入り組んでいて歩いているうちに思い出しました。あえてそのショートカットの小道を使わずに、遠回りして歩いてると、そうそう探していたスーパーを見つけました。



 ブンカドウというスーパーで昔は何度も買いに来たスーパーです。一回りしましたが意外と品揃えはヨロシイのですけれども値段もヨロシイようで・・・。特にここで買って帰ることもないかと買い物はしませんでした。とりあえず記憶の中のお店が今でもキチンと残っていたという事で一安心。




 そのスーパーを出て東に向かい歩いていると、『滝王子通り』と通りの名前が表示されていました。当時は何とも思っていなかった名称ですが、こうしてその名を見つけるとそういえばそうだったなぁと思い出します。この交差点のところにあったコンビニ(スリーエフだったかコミュニティストアだったと記憶している)は姿を消し、似たような業種のお店になっていました。ここで南に方向転換。


 
 すぐ近くに見覚えのある中華料理屋さん。『昭楽』というお店です。記憶にはっきりと残っているのですけれども、今ひとつ利用したことがあるかどうかということは思い出せません。何度もこちらのお店の前は通りすがっていたのですがねぇ。ここから先に記憶の中ではよく通っていた古本屋さんがあったようですけれども、見つけることは出来ませんでした。結構道沿いのお店も入れ替わっていたり、建て直して新しく住宅になっていたりするので、きっと無くなってしまったのでしょう、残念。飲みながら文庫本を読むのもまた良いものです。


 以前は交番だったところが西大井交通安全センターというものに変わっていました。隣のコンビニはその当時『マイチャミー』とかいうローカルなものでしたけど、その後『スリーエイト』にかわりそれすらも閉店しているようです。この界隈は他にコンビニがなくてかなり不便なのですけれど、不毛地帯なのでしょうか?24時間ではなかったものの当時、『マイチャミー』は重宝しておりました。コンビニ機能だけでなくレンタルビデオも営業していたんですから。


 『西大井交通安全センター』を後ろに見て、大森駅に繋がる通りを歩きます。一方通行の道ながら結構トラックが来たりして、のんびりカメラを構えて、なんて出来ません。昔何度かお世話になった魚屋さん。隣の八百屋さんでは買ったことがなかったけど、二件並んでいるのはうっすら憶えています。しかし良く見るとお店が建て直されていて新しくなっております。道路の拡張でもあったのかと思いましたけどそうでもなさそうです。
 こちらのお店も小さな酒屋さんでしたけれど建て直して綺麗になっていました。たまに買う程度でしたけど、ここのお店で『土佐鶴』という日本酒の一升瓶を買っている最中、一人のおじさんがやって来ていかにも慣れたという手つきで、トリスのポケット瓶を棚から取って、レジに小銭を置くとキャップをキュッと開けて一息に飲んで瓶を置いてお店を出て行った、という離れ業を目撃したお店で印象深いのです。お酒をたしなむようになって長いですけれども、ウィスキーのポケット瓶を一息に飲み干す自信はありません。

 かつて何度もお世話になった開華楼さん。以前訪れた時に当時のオヤジさん・オカミさんはもう姿を見ませんでしたが・・・。チョッと耳が遠くてややもすると怒鳴っているかのようなやり合いも今は?
 メニューも撮っておきましたが、いわゆる町中の中華屋さんで幅広いラインナップの定食が頂けます。秋になると秋刀魚焼き定食が楽しみでした。またマーボーラーメンが美味しくてこちらのお店ではよく頼んでいました。今は息子さんが奥さんを迎えてお店を切り盛りしているようです。

 もう少し山王小学校に近寄ると、大森で餃子といえば、雑誌などでも取り上げられることが多い『大連』さん。その当時『ハナコ』とかそういった類の雑誌で取り上げられるたびに混雑していたのは覚えています。近くにあるといつでも行けるからとの安心感からなのか、一度しか行ったことがないのですけれど、そんなものですね。この日はまだお客さんの姿も見えませんでした。まだ5時前でしたから営業前だったのでしょうか?



 
 小学校の正門前の洒落たお花屋さん。『花園スミレ』という人物の名前のような店名。回りには築浅の一戸建てが似たような雰囲気で囲むように建ち良い雰囲気です。ここ山王は高級住宅地なのでこうしたちょっとしたお店が何気なく紛れているのです。
 
 少し置いて高級和菓子のお店は今でも健在で、山王交番前という交差点で終点。そのまま進めば昔イトーヨーカ堂の大森店だった建物。今ではパチンコ屋さんになっているようです。

 この信号のところにある今では不動産屋さん、以前は中華料理屋さんだったのにいつの間にか?
 いろいろ変わっているところもあるし、建て直して健在のところもありますが、確実に15年という歳月は街を変貌させていますし、と同時に自分も15年という年を重ねているということに、改めて気付かされたのでした(泣)。