サプライズゲストと共に赤羽・王子めぐり

丸健水産のおでん

 築地で仕入れて来た金目鯛を煮付けにして一安心した後、軽く昼寝をしたワタクシは夕方からチビリチビリとお酒を飲み始め、記事を一本書き上げてから近所に飲みに出掛けました。まずはいつもそれほど混み合うことなくゆっくりと飲める向こうの方が経営している中華料理屋でホッピーを飲みながら読み掛けの本を読みます。

フェイスフル・スパイ (小学館文庫)

フェイスフル・スパイ (小学館文庫)

 最近お気に入りの春雨とキュウリの辛し和えやピータンをつまみにホッピーを三杯飲んでいると関西に戻ってしまった、北極会(北千住を極めてみようとする会)のメンバーだったHさんからの着信。聞くとこちらに出張で来ているということなので、23時頃には両国方面に来るとのこと。起きていたらいつもの飲み屋で会いましょうと約束をして、次の店に移動したのが19時頃。
 次のお店では昔馴染みにしていた小料理屋さんの後に最近出来た台湾料理のお店。ざっくばらんなおかみさんにシャイな娘さんか家族経営のようです。ここでもビールを飲んで台湾風の厚揚げというのを頂いて一旦帰宅。風呂に入って目覚ましを掛けて布団で寝ました。23時半過ぎにHさんから電話が掛かって来て素早く身支度をして出掛けると、Hさんと共に何人か集まって来ていました。夏以来なので久し振りの再会で色々と話していると、翌日帰るつもりだと言いますが、翌日はこちらのお店の新年会なのだからと伝えてもう一泊するような流れになりました。Hさんも3年ほどの東京在住時、築地はあまり行った事がなかったということで翌朝行くことにしてその晩は別れました。
♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪・♪
 ワタクシと別れた時(2時頃)から他のバーへ出掛けたのでもしや、とは思っていましたが、11時になっても電話が掛かってこないところで確信に変わりました。結局掛かって来たのは昼過ぎ。一旦ホテルをチェックアウトしてワタクシの家に荷物を置いた後改めて出掛けます。朝5時頃まで飲んでいたそうで、それでは起きられる訳がありません。
 その時間からでは築地はお店も閉まってしまうので、行先を変更して色々検討した結果、久し振りに赤羽に行くことにしました。

 この間行った赤羽餃子センターがとても気に入ったのでHさんをお連れしようと思ったのですけれど、残念ながらお昼の営業が終了してしまっていたので、まるます家をチェック。

 しかしながらいつものように賑わっていて外には持ち帰りのお客さんが、店内には空くのを待つお客さんがドアのガラス越しに見えます。まぁタイミングが合えば入れるぐらいに思っていたので、それほどは落胆もせず。OK横丁を覗くと意外にも休日の昼間から営業している飲み屋さんが沢山あります。

 以前は気がつきませんでしたが、こちらの『八起』さん、店内のざわめきがマイクを通して外に伝えられています。最初はそこまで混んでいる訳ないだろうと、覗いて見ましたが結構賑わっているのは確かなようです。扉を開けて店員さんに二人と告げると、スピーカーからの音にも負けないほどの大声で二名さんどうぞ、と声を掛けられ店内に吸い込まれました。
 二階にも席があるようですが、一階も中央が厨房になっていて長いカウンターといくつかの座席があります。店員さんも結構いますがそれぞれに忙しそうにしております。




 寒風に吹かれていたので何か温かいものをと煮込みを注文。最初一ヶ頼んだのですけれど、それほど大きいものでもないのでもう一つ追加しました。それほど脂っこくもないサッパリとした味わいの味噌仕立て。オーソドックスで好印象が持てます。












 焼き物は5種類(カシラ、タン、ハツ、シロ、レバー)盛り合せで、¥390とは格安ですね。焼き方もカチカチではなく値段以上の価値を感じました。赤羽というのはやはりこうした居酒屋さんがひしめき合っているのでレベルが高くなっているのかなと思いました。マグロぶつはまぁそれほどでもないですけれど、餃子も自家製なのかニラが利いていて焼き方もバッチリ、我々が注文した後もひっきりなしに注文が入りこちらのお店の名物なのかもしれません。








 折角久し振りの赤羽ですので、もう一軒行こうとおでんの立ち飲みの『丸健水産』に次にやって来ました。相変わらずおでんで一杯やる人達でいっぱいです。ワタクシが来るのはなぜかいつも寒風吹きすさぶ冬ばかり。夏は来たことがありませんねぇ。アーケードがあるので雨が降りつけることはないのですが、風は足元から吹き抜けていきますし、足元から冷えが伝わって来るので飲んでも飲んでも酔いが追い付かない気がしますが。

 こちら、赤羽の地にある東京23区唯一の酒蔵の地酒『丸眞正宗』の常温とがんも、スタミナ揚げ。お酒は常温といってもこの季節ですから充分に冷やと言えます。結構ガツンと来る味わいで好みの味です。スタミナ揚げというのは初めて頼みましたが、もやし、ニンジン、にら等の野菜が入ったすり身の揚げで歯触りも良く気に入りました。普段はこうした練り物は食べませんが、おでん種屋さんでもまともに作っているそうなのでここら辺は臨機応変に。ここで思いついたのは、Hさんが昔、地元の関西でおでん屋さんでアルバイトをしていたということで食べ比べをしてみることにしました。






 立ち飲みのおでん屋さんで思いつくのはもう一つ、王子駅すぐ近くの平澤かまぼこ店さん。ここも味わい深いおでんの名店なのです。赤羽から二駅、JRで移動して訪ねてみることにしました。少しばかり久し振りだったので詳細は忘れておりましたが、駅の改札口、北口から歩いて一分掛からないほどの至近距離。余程の土砂降りでもない限り、多少の雨降りでも傘は差さなくても良い位の好立地。前に訪ねたときにはかなりの混雑振りでしたが、今回は表にはそれほどの人だかりはありませんでした。時間も時間ですから。しかし、一旦中に入ろうと目の前に辿り着くと、それなりに人が立っていて少々身体を斜めにして細長い店内に入りました。

 まずは飲み物を選択して、ワタクシは先程と引き続きで日本酒を。ここでも北区の地酒『丸眞正宗』が置いてあるのは立派です。燗酒でお願いしておでんを頼むことにします。
 昆布、シャウエッセン、ショウガ天と二人分盛り合わせで。横川の釜飯の釜に入ったカラシを各自好みでさらにペタリとつけるのですが、これがまた辛いのなんのって。でもおでん屋さんのカラシが辛くなければ実に詰まりませんからこれで良いのです。先程の赤羽のお店よりも醤油がたったキリッとした味わいでこちらの方が東京風といえる気がします。Hさんはこちらの方が好みだということでした。
 隣り合ったご夫婦や飲み歩きの大好きな先輩とお話をさせてもらいながら実に楽しい時間を過ごさせてもらいましたが、立ち飲み二軒続けてで二人とも足腰が疲れてきましたのでそろそろ退散。小岩の行きつけのタイマッサージでコリをほぐして貰いながら、夜に備えるのでありました。