侘び寂びも味のうち〜浅草から千束まで〜

味楽今昔 和洋菜館 水口

 一度通って来た道を戻るのは、虚しさが残るなぁと思いつつも、やって来ました先程も撮った康楽さんと水口さん(←クリックすると見較べられます)のある一角。

 やはりかなり青が強いですね┐(´д`)┌ヤレヤレ。これ以上戻って吾妻橋まで行くのは、大変ですのでここからは、別ルートで行きましょう。

 水口さんの前の小道を通り、六区ブロードウェイに出るとこんな場所を見つけました。ワタクシの住む錦糸町にもある楽天地の浅草ボウルという建物。残念ながら今現在では閉鎖されてしまって*1いるようですけれども、ここにもボウリング場があったのですね。ゲームセンターやこうしたアミューズメントにはあまり興味がないので、気にも留めていなかったのですけれどもこうして賑わいの一つの灯が消えゆくのは寂しい感じがします。ブロードウェイを端まで歩くと、ひさご通りの一本裏の通り、先程は通らなかった通りを行くと、貞千代という旅館があります。

 趣のある『古くからの旅館』というステレオタイプな作りで、こうしたところは海外からの観光客にはとてもエキゾチックに目に映るのでしょう。またこの辺りには、比較的ホテルや旅館が立ち並ぶ一角でもあります。どういう訳でそう固まったのかは門外漢のワタクシには謎ですけれども、もしかするとその昔の浅草の賑わいで、こういうのが必要だったのかもしれませんね、あくまでも推測ですけれど。またすぐ近くにはビューホテルもあったりして、観光にはうってつけな場所であります。
 
 これは一体どうやったらこうなるのか?と首を傾げたくなるような光景です。まぁこういうのを写真に収める人も居ないだろうけれど、これもまたドキュメンタリーチックで良いではないかと個人的に満足して後にします。それにしても直接お店とは関係のないところだろうけれど、あんまりと言えばあんまりですね。また撤去するにも費用的な問題があるのだろうと推測するしかないのですが。

 左に折れると、気になるお店の看板がその存在を盛んにアピールしています。くし焼き50円ですか、面白そうです、行って見ましょう。国際通りに出たところで、ビューホテルのやや北側になります。
 最初は気が付かなかったのですけれど、お店の周りで眺めながら写真を撮っていたらすぐ後ろに警察官が立って道路を監視していたようです。何かあったのでしょうか?それとも信号無視とかシートベルト違反の監視でしょうか。

 『浅草ライス』という大衆酒場。くし焼きだけでなく他のメニューも安そうです。外の路上にはビールケースを引っくり返してあり、そこでも飲めるようになっておりましたが、お客さんはいませんでした。もう少し暖かくなったらこうしたところで飲むのも楽しいものです。今度は国際通り沿いに歩いて見ることにします。

 少し歩くと西浅草3丁目の大きな交差点に出まして、そこを渡ります。そういえばここはひさご通りの端の通りであるなぁ、と思ったらここが言問通りだったんですね、すっかり忘れていました。先週歩いている時はその道路の道幅を気にも留めていなかったのですけれど、こうして改めて見ると言問通りというのは道幅が広いものです。かれこれこうして浅草界隈を重点的に歩くようになって、点と点を結んで現実味を帯びた街の形が理解できるようになって来ました。

 ひさご通りの入口の一本手前から裏路地に入ってみます。つくづく自分でもどうしてこうした路地が好きなのだろうかと不思議に思いますが、こうした裏路地には意外な発見が有ったりして興味は尽きないものなのです。また最近では道というものを多く入れて撮ることが多くなってきたようです。何気ないこうした裏路地に惹かれている自分が居るようです。

 路地を抜けると、少し飲食店が集まる通りに出ました。居酒屋さん、スナック、料理屋さんが散見されます。気になったのは『仙台料理 みんくす』という居酒屋さん。仙台の名物というと牛タンに麦飯、仙台味噌、笹かまぼこといったところですけれど、どんな料理かというと思いつきません。

 近付いてメニューを見てみると、大阪風イカ焼きから始まり、お好み焼き、焼きそばetcといたって普通の居酒屋メニューが並んでおりまして、謎は深まるばかり。うーん、でもきっとお店の奥のほうに仙台料理の秘蔵メニューがあるのかもしれませんね。まだ営業時間前なので話を聞けずに残念。

 もう少し進みこんな長屋を見つけました。今はキレイに立て替えられた住宅地やマンションでも以前はこんな長屋が沢山立ち並んでいたのでは、と当時に思いを馳せるのです。今では住まいというよりも、改装して店舗として使っている方も居るようです。

 以前アド街浅草千束を取り上げた回があったのですけれど、その時に気になっていた千束五差路も見たいと思ってやって来ちゃいました。五差路はそれでも、以前車で何度も通ったことがある場所で、それに気が付いた瞬間に興味を失ってしまいましたが(←ダメヂャン)。
 五差路の少し北にある千束3丁目の交差点はこれまたイレギュラーの三叉路。ここでは白バイが原付のおとっつぁんを取り締まっていましたが、大きな動物が子猫をいたぶるようで、何も苛めなくても、と気の毒になり写真は自主規制で撮りませんでした。この交差点からは、せんわ通り、花園通りと延びていますが、この花園通りというのはいわゆる吉原の花街に繋がる道なのですね。この洒落たネーミングがなんともはや。

*1:平成22年1月31日を以って閉店