桜漫遊〜三ツ目通り・隅田公園・隅田川〜

隅田川の桜

 先週の日曜日は地元の錦糸公園で花見ということで、寒風の中仲間内で宴席を設けたのですが実際には桜は三分咲き程度。桜は咲いていても、今年は天候が不順で気温は低い日が続いていますが、今週には満開を迎えてその後儚くも散ってしまいそうなので昨日の土曜日は天気も良いことですし隅田公園まで足を延ばすことにしました。天気は良いのですけれども、風はそれほど暖かくないのが気に掛かりますが、それでも先週に較べれば…。

 家を出て三ツ目通りを目指しますが、通りがかりの道すがら早速桜の木があります。咲き誇る桜の木を見る人も殆んど居ないのにも拘らず、咲いた花を誇らしげに身にまとっています。人通りもまばらなのに実にもったいないですね。間もなく蔵前橋通りに出ます。信号を越えてそのまま北進しようと思ったのですが、ふと三ツ目通り沿いの桜を思い出したので、NTTの建物の横を通り三ツ目通りに出ます。

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 三ツ目通りに出ると、またしても桜の花を発見。建物が写り込んでいますが、この辺りは建物が近接していて仕方がありません。また現在は何かの工事中なので工事の資材で囲まれているので無粋の極みともいえます。

 こちらの場所は『本所カトリック教会』。監視カメラまで写っていますが、桜の木を写していると、何かの小鳥までやって来て、鳥に花なんて風流ですね。誰も花見などしていませんでしたが、通りすがりの通行人の目を惹くには充分な存在感です。

 もう少し北上すると、またしても桜の木が見えてきます。これまた見事な桜の木であります。ほぼ満開と言っても良いでしょう。こちらは公園なのですけれども、誰も宴会などしていなく、また見る人も居なくて意外な穴場のようです。

 咲いている桜は見事なものなのですがね。空の青さとのコントラストが、また何ともはや。でも本当の話はこの時点でまだWB(ホワイトバランス)を設定間違いで室内の蛍光灯モードにしていたから、余計に青さが強調されていただけなのですが。

 こちらの公園、『本四三ツ目児童遊園』というのがその名前なのですけれども、なかなか変わった名前だとは思いませんか?丁目にある三ツ目通り沿いにある児童ぶ公というニュアンスだと思いますが、それをそのまま一直線につなげたようなネーミングはやはりお役所仕事なのでしょうかねぇ。ちなみにこの近くにはかの有名な高砂部屋があります。

 そのまま北上し、浅草通りも越えると、やがて東武線の電車の高架と用水路のような川が出て参ります。かつて長いこと工事が行われて架け替えがようやく完了した源森橋に辿り着いたのです。そこにはカメラを構えた人々が熱心に一つの方向を向いています。すぐ近くに咲き誇る桜など誰も見向きもしません。

 道路の向こう側に居る人々も皆一様にカメラを構えております。桜の花を愛でるならもっと近くに来れば良いのに、と思うのは老婆心というもの。

 皆さんが熱心に撮っていた対象は、桜ではなくて桜見物のついでにこちらのスカイツリーだったんですね、なるほど(白々しい)。今や現在の東京タワーを越す日本で最も高い建築物だそうですからね。
 そこを後にして、源森橋の交差点を墨田区役所方面に向かいます。エライ勢いで緊急車両が走り回って集結していますが、何があったのでしょう?

 墨田区役所前の交差点に着くと、やはり普段はない人混みが見えて来ました。墨提通りを川沿いに進むとまたしてもスカイツリーを熱心に撮る一団が。スカイツリーは大人気ですね。こうなると完成した暁には、集客を見込む地元商店街の関係者の鼻息が荒くなるのも無理もありませんね。先ほどの源森橋の方々と較べると年齢層が高めなのは、あくまでも桜見物に来たついでにスカイツリーも気になってと言うことでしょう。あまり移動しなくて済みますからね。

 線路下をくぐると隅田公園が始まります。実を言うと錦糸町界隈に住むようになって十年近くになりましたが、花見の時期に墨田公園、そして隅田川付近を散策するのは初めてなのです。例年かなり混雑するということもあり敬遠していたり、仕事で来られない時期もありましたから。いつも車に乗って通過するだけだったのです。

 公園の敷地内でも花見客は賑やかにやっていますし、この遊歩道沿いにも宴席を設けている方々もいます。天気も良くてお花見日和ですね。日頃の行いがヨロシイのでしょう。いくつか出店も出ているようでしたが、予想よりは遥かに少なく、と思ったらこの遊歩道沿いではなく先の言問橋のたもと付近にゴッチャリ固まっていました。

 そんな出店のジャンクなニオイをかき分けながら、階段を昇って言問橋から。隅田公園というのはこの片側だけではなく、隅田川を挟んだ両側のこの一帯を指すのだそうです。言問橋の上は更に輪を掛けてとてつもない混雑振りです。歩みの遅い年配者、幼児を連れた家族連れがそこかしこでカメラのシャッターをパシャリとやっているので、混んでいて動けないことに拍車を掛けているのです。まぁでもこんな時は諦めて回りの状況に身を任せてみるのも一案です。

 少し進むと川面の様子も見えてきます。いつもは数えるほどしかいない舟が一気に膨れ上がり水上も交通渋滞のようです。水上バスのデッキも満杯で橋から手を振る人も居ます。シリアイデスカ?(´▽`*)アハハ
 向こうにはアサヒビールの本部ビルも見えますね。

 高角レンズが欲しいと思うのはこういう時でしょう。まさに素晴しい風景で、浮き世(憂き世)を忘れさせる絶景です。また橋のこちら側(下流側、南側)は混んでいるのですけれど、反対の北側には通行客は半分以下ということも判りました。

 これが隅田川の西側、いわゆる浅草側ですね。早春ともいうべき時期に撮った写真と較べると別世界のようです。あ、アングルも大分違ったか、失敗、失敗。まぁそれにしてもこれだけの桜の木が密生しているというのは、見事な景色であることは間違いないでしょう。一旦橋を渡り終えて、信号を渡りもう一度橋に戻ります。今度は北側(上流側)を見ようという目論見なのです。

 こちら側は先程よりも遥かに歩きやすいです。公園に目を移すとこちらも楽しそうに宴を繰り広げております。ここでやるのも楽しそうですね。ウチから機材を運ぶのが大変そうですけれど。何たって飽きたり、寒くなれば浅草の街に逃げ込めるのが魅力ですね。

 川向こうにはやはりスカイツリーが圧倒的な存在感を顕示しています。橋の中央ぐらいまで戻りましたが、これでおおよそ見物したということで満足し、さぁお次は遅めながら昼食をとりましょう。朝がタップリでしたので、昼が遅くなりましたが、これ以上遅くなると夜がまたズレ込みますからね。言問橋を戻り再び浅草側に出ました。