新宿の夜は立ち飲みから

まっちゃん お通し

 さて、レコファンでワゴンをチェックしていると携帯が震えました。パパイヤさんが到着したようです。もし到着が遅れるメールだと、もう少し見られるなぁと思いつつもメールを見ると到着の知らせです。すぐにお会計を済ませて下に降ります。もしもう少し遅かったなら危うくCDの枚数も増えていたことでしょう。
 すんなりと合流した我々は、大ガードを潜り抜けて、小滝橋通り方面へ折れて少し進んだところにあるパパイヤさんが一度行ったことのある立ち飲み屋さんへ向かいます。今回は全てお店はお任せなので、全く知らないお店ばかりということになりました。一軒目は『おゝの屋』というお店です。
 お店に向かう途中、今流行の半分オープンになっている、『魚介類を炭火でお客が思い思いに自分達で焼いて食べさせるスタイルのお店』のような繁盛店がありましたが、良く見るとどうも炭火で焼いている人は居ないようで、メニューを見ても刺身等の調理して出されるタイプの魚メインのお店でした。
 さて到着したお店も負けじとなかなかの繁盛振り。まだ18:20過ぎですが、お客は半分程の入りで、既にカウンターは満席、テーブルも我々を入れて半分程埋まるような状態。お店に入りながら、入口付近にある冷蔵ケースには皿に既に何某かが盛り付けられています。

 まずはドリンクを注文、酎ハイ¥300はシンプルに焼酎とソーダのみ。レモンスライスぐらいは入っていても良さそうですが、余計な甘味がないのは大歓迎です。その冷蔵ケースからレバ刺し¥250とピリ辛キュウリ¥250をチョイス。焼き物や串揚げも売りのようですが、なにせテーブルが小さいものですから、それ以上は乗りません。キャッシュオンで料金を払い酎ハイがスイスイと喉に流し込まれていきます。この間パパイヤさんは秋津の方へ行ったとの話を聞きながら、そういえばワタクシも既に10年近く前からこの本

立ち飲み酒

立ち飲み酒

を読んで秋津という街にはいつか行きたいと思っていましたから、興味深く拝聴しました。

二杯目を飲み終えてそろそろ焼き物を注文します。傍目から見てもケースの中で一際輝いて見えるコブクロとシビレ(膵臓)・カシラを選び、上タン塩焼き¥250も追加。焼き物は殆んどが¥80、野菜焼きは¥70と非常に良心的な値段設定、シビアな昨今、お客さんで埋まるわけです。どういう訳か、比較的年齢層が高いように感じました。上タン塩焼きはコロンと丸っこいスライスで、噛むとジューシーな肉汁が染み出してきて、非常に美味。これはおススメですね、このお値段ですし。新宿という場所を考慮に入れれば驚異的とすら言えそうです。さてここまででそれぞれ4杯ずつ飲んでしまいましたが、まだまだここで終わるわけにもいかず、お次へ参りましょう。再び大ガードを潜り抜けながら、区役所通り方面へと足を運びます。

 新宿区役所の裏側に位置する、『まっちゃん』というお店。こちらのお店でもレバ刺しが頂けるようです。もうそれだけで評価は2割増しです(笑)。まぁそれは冗談ですけれど、パパイヤさんもこちらのお店は常連さんで、お店の方と親しく挨拶を交わし、ワタクシも御紹介に与りました。にこけん会長の楽笑さんも見えているようですがここのところご無沙汰だとか。

 入口に程近い席から撮ったもの。赤と黒コントラストが綺麗です。赤が赤らしく写らないこのカメラが恨めしいのですが。どうもピンクになってしまいますね。明るく快活な店員さんに幅広いラインナップから色々とつまみを注文します。

 クリームチーズの奴(やっこ)だとかで、かつお節やネギ、醤油まで掛けて頂くのは初めての体験。うん、これも悪くないですね。こんな柔軟な発想がどこから来るのやら、見習いたいものです。また見た目もとても綺麗です。レバ刺しは先ほども頂いているのでどうかと思いますが、二人とも好物ですのでさほど迷うこともなく注文します。綺麗に並べられたレバー片は9切れで¥550だったか。これぐらいがこの新宿では平均的なお値段かもしれませんね。鮮度は文句なしです。胡麻油に浸けて頂きますが、ニンニク、ショウガも添えられていて痒いところに手が届くとはこのことをいうのでしょう。

 こちらのお店ではホッピーを飲んでいたのですが焼き餃子が合わない訳がありません(嬉)。とはいうもののこちらの餃子、写真では判り難いですが結構小さめです。というのはこちらのお店『九州のうまかもん』ということで『博多ひとくち餃子』¥580也なのです。量がありそうで、その実、一人でも一皿は軽くイケそうです。他にも大分では一般的な『とり天』なども頂きましたよ。
 そろそろ酔って来ましたが、パパイヤさんのおススメのお店はもう一軒続きます。新宿三丁目の新宿通りと明治通りに囲まれたそれほど広いとはいえない一帯には飲食店が密集していますが、その一角にある『海老忠』というお店。これまたワタクシの触角をくすぐるようなお店を教えて下さいますね。でも残念ながらここら辺から写真がないのです。
 そろそろおしまいの雰囲気を漂わせる店内ですが、カウンターの奥に陣取ったワタクシ達にそっと出される鳥のスープ。塩と魔法の白い粉をサラサラと振り、鍋から掬って注ぎ入れたスープは優しく、酔った我々の胃を癒してくれるのでした。