低域用アンプの改造

PC用静音ファンを使用

 過去に何度か取り上げているのですが、メインシステムの低域用のパワーアンプサウンドハウスの『Classic Pro』というブランド(恐らく自社ブランド?)のCP-1000というもの。一応PA用とされていて、天板にはスリットも格子も何もなく、後ろに強制排気用のファンが二つ設けられていてこれでトランジスターの出した熱を外部に逃がしてやるというもの。しかしながらこのファンの音というのがオリジナルでは非常にうるさくて、一般家庭で通常に使う分には少々難があります。強力なのは良いのですが、小型のヘアドライヤーぐらいの音がするので、どうにかならないものかと思案した挙句に行き着いたのが、PC用に売られている同サイズのファンの中でも静音タイプのものを選んで交換するというもの。

 これは非常に効果がありました。またPC用のファンには超静音タイプというのもありますが、試行錯誤している中で、この静音タイプのものでも充分実用に耐えるので、そこまでは試していません。ポイントは、ファンに直列で抵抗を入れてやることで回転数を調整してやるということ。これはすなわち風量を落としてやり風切り音を静かにしてやるということなんだと思います。最初は何Ωぐらいが良いのか判りませんから、可変抵抗で色々な数値を試しました。またこの可変抵抗の厄介な点は、実際に回転するファンを回しながら落としてやっても回転は続く(もちろん回転数は下がる)のですが、、そのギリギリの線で抵抗を組んで接続しても、いざ電源を入れると回転しない場合があること。
 というのも、回転が始まるのは電源を入れてすぐなのですが、初動の回転トルクまでの充分な電流が流れないとファンが回らないので、そこを絞り過ぎるとウンともスンともいわないのです。何か細いものでファンガードの隙間から突けば回転はするのですが、それでは毎回電源を入れるたびに一々裏に回らなくてはなりません(ウチでは窓際に配置してあるので回りこむことはそれほど困難ではないですがそこまでするのもいかがなものか?)。


 そこで、電源を入れて回転を始める抵抗値をおおよそ割り出し、それをスピーカーのネットワークで使っていた固定抵抗を組み合わせてみました。手持ちの抵抗はかなり偏りがあり、それほど大きな抵抗値は作り出せずに、かなりの妥協をして92オームというものでした。またこれらはワット数的にいうとそれほど高い数値のものではなく、ヒノオーディオさんで尋ねてみると、もう少し高めのものに交換した方が好ましいと教わりました。抵抗というのは結局電気的に障害物を入れてやるので、それが熱に変換されたりするということなので、容量が少ないと発火の危険性があるとの事でした。

 そこで早速推奨の5Wタイプの抵抗を千石通商さんで探してみました。手頃なところで120Ω、少し控えめな82Ωと二種類購入することにしました。一本50円(税抜き)と安いものです。左右で二本、二種類ですから210円(税込み)で済むのです。ところがここがワタクシの悪いところ、買ったらそれで安心・満足してしまうのです。帰宅して早速交換作業に取り掛かることもなく放置していつしか時は流れるのです。
 そして後日部屋の掃除をしていて、発見し思い出したようにまた別の場所へ移動したりと繰り返すことしばし。重い腰を上げて、本日ようやく交換作業に入りました(一体何年掛かっているのやら・・・)。

 配線を外して、ラックから引っ張り出したアンプは天板を開けてみると、少々ホコリっぽかったので、掃除機でホコリを吸ってやり三連の組み合わせた抵抗を外して120Ωの抵抗に交換してみると無事回転しました。82Ωの方は使わずじまいでしたが、まぁ腐るものでもないので(コンデンサーは容量抜けということがあるようです)他の何かに使いましょう。写真ではかなり天板に近い位置でホットボンドで固定していますが、これは誤り。天板の差込分があるので、もう少し下の方に固定しないとイケません。これで無事火事の心配もなし、安心して天板のネジが締められます(・・・って天板のネジ外して4年以上締めていなかったんかい?)。