下町・酎ハイ街道を目指して

 先日の日曜日、一部で酎ハイ街道と呼ばれているらしい八広(京成線)から鐘ヶ淵(東武線)方面へと出掛けて来ました。
 以前の仕事の事務所は水戸街道(国道六号線)沿いの白鳥というところにあり、住まいの錦糸町からだと仕事の車で通っているのが主でしたが、北口のバスターミナルから、錦37系統という錦糸町〜青戸車庫行きのバスに乗ると丁度上手い具合にアクセスできました。その当時にはまだ半蔵門線の延長が清澄白河〜住吉〜錦糸町〜押上と工事中でしたので電車を使うよりは遥かにバスの方が便利だったのです。

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 その帰りに錦糸町までのんびりと車窓の風景を眺めながらバスに揺られること約30分の道中、居酒屋の赤提灯が行く手にちらほら現れては消えの連続でいつか行ってみたいと思うようになっていました。

 実際の路線図をGoogleの地図にピンクの線で示してみました*1
 錦糸町駅から錦糸公園の脇を通り、四ツ目通りを北上し押上駅を越えて東に向かい十間橋通りを京島経由で明治通りを越えて、八広駅まで進み、四つ木橋の南詰めから四つ木橋を渡り(錦糸町行きは、新四つ木橋を経由して一本東の交差点を左折して八広駅方面に)国道六号線を北に進んで青戸車庫へというルート。

 またこのバス通りもそうなんですが、四つ木橋からそのまま南に下る国道6号線沿いを走っている時にも、曳舟川通りを走っていても何とも呑兵衛をそそるお店が散見されます。例えば岩金酒場ですとか赤坂酒場、丸好酒場、日の丸酒場、伊勢元等など(敬称略)。その記憶もありましたので、先述した酎ハイ街道のことを聞き、八広〜鐘ヶ淵辺りは余り不案内でしたが行ってみようという気になりました。

 先日今建設中のスカイツリーが高さ400mを越えたと言うことですが、時間が遅いためか撮影に来ている人の影も殆んど見当たりません。
 三目通りから言問橋を経由してきた国道6号線が取って代わる言問橋東の交差点を越えて北上することしばし。隅田川の花火大会の翌日の日曜日ですからそれほど空いているお店は期待できません。
 それでも向島3丁目の交差点付近で大衆酒場の『たぬき』さんの赤提灯を発見。まずは入って見ることにします。ここも気になっていたお店です。

 お店の外にはランチの張り紙がしてあり、天丼メインのランチのようです。メニューを眺めると、揚げ物が数多く見受けられやはり天ぷらが売りの居酒屋さんのようです。まずはサッパリと行きたいので、レモンハイ¥370と冷奴を注文しました。酎ハイかこの辺りではボールと呼ばれることの多い焼酎ハイボールがメニューに見当たらなかったのは逆に不思議な感じがしました。
 出来上がった冷奴¥300を奥さんが出してくれる直前に魔法の白い粉の入った瓶をトンと置きました。そうなんですよねぇ、この辺りではお新香や焼き物、レバ刺しなどに味の○を振り掛けてくださるお店が多いのです。見た目に○の素が掛かっているのが判ると途端にトーンダウンするワタクシですから、今回は多めに醤油を掛けてしまいました。

 もう一杯レモンハイを頼んで、めごち天¥500を追加。塩か天つゆを選べましたが、塩にしておきました。なかなかふわりと揚がっためごちは4尾分ほど。二人でちょっとつまむにもヨロシイかもしれません。お通しはコンニャクを煮たの(2個)で、お会計は¥1,740と軽めに済ませて、お次のお店を目指しましょう。








 更に北に進むと『味の横綱』というラーメン屋さんが目に付きます。こちらのお店は安くてボリュームがあると評判なのを記憶しています。そのお店の国道を挟んだ向こう側にも大衆酒場らしきお店の看板が見えます。三門さんというのでしょうか、灯は入っているので気になるところですが、本日の目標は酎ハイ街道ですから思い出せれば行ってみることで次回に期待です。
 明治通りの大和酒場さんの位置もうろ覚えでしたが、直ぐに発見、あいにくのお休みですけれど場所は確認できました(嬉)。

 少し戻って北に向かうといよいよ酎ハイ街道の入り口である四つ木橋交差点に差し掛かりました。向こうに見える丸好酒場さんは本日も営業のようです。鐘ヶ淵の駅方面に歩を進めると、左手にいくつかまたお店の明かりが見えてまいります。下調べして来た通り、和楽さんと愛知屋さんが横並びに見えておりまして、和楽さんの開け放たれた入り口からは常連さんが4人ほどカウンターに見えました。もう少し進み駅近くまで当たりをつけながら進み、折り返した時に一軒良さそうなお店の明かりが見えました。暖簾の煤け具合も良く、好みの店構え。早速入って見ます。先客は一人、マスターとナニゴトか話しながら飲んでいます。
 さっそく酎ハイを頼んでつまみは好物のレバ刺しがあると言うので頼みます。それにしても明るいというのかここのマスター一人で喋っておりますね。少し耳が遠いのか先客のツッコミもスルーして喋っていて少々うんざりしてお店を出ました。お通しもなく¥1,000未満のお会計です。

 先ほど過ぎて来た愛知屋さんへ行ってみましょう。中は見えない引き戸を開けると賑やかな雰囲気に一気に包まれます。カウンターが少し空いているようですが、無理して詰めてもらうのも気が引けるので気後れしながら席に着きました。隣りにはカレーを食べているご家族のお子さんでしょうか、携帯のワンセグのTVを見ながら食事中。奥の座敷席からも楽しそうな声が響いています。カウンターの常連客とまだ比較的若いご店主さんとが地元ネタで盛り上がっています。
 ワイワイ賑わうお店の中、ひとりグラスを傾けるワタクシはいささかぐったり気味にお店を後にしたのでした。

*1:あいにく拡大は出来ません