和風ロールキャベツ

 先頃のとてつもない夏の暑さで野菜の値段も高騰気味であったのが、つい先日頃からようやく収まりを見せ掛けてきましたね。葉物野菜が特に高く、これから鍋物が美味しくなるという季節に不安を覚えていたのですが、そろそろ解消の動きが見え隠れして。少し前に買ったキャベツの一玉は、貴重品のように取扱い、糠漬けにするにも外側から一枚ずつペリペリと剥がして糠床に漬け込んでいたものです。しかし、野菜というのはやはり収穫されてから時間が経つにつれて水分が抜けてきてしまい、美味しさが失われていくもの。ここらで思い切って美味しいと感じられるうちに食べてしまいましょう。
 ということで、ロールキャベツがしばらく振りに食べたくなりました。っていうかワタクシの場合は食べる方よりも作る方が楽しいのですけれども。
 近所のスーパーでも折りしもセールが開催されていて挽き肉を一パック買って来ました。丁度目の前にお誂え向きに餃子の皮なんかも売られているので、挽き肉はどちらにも使えるので両方作っちゃいます。
 さすがに同じ具という訳には参りませんで、餃子にはキャベツ・ニラをみじん切りにし塩を振って5分ほど置いてから水分をギュッと絞り挽き肉と混ぜ合わせて醤油・胡麻油・胡椒で風味付けをしたら一丁上がり。ロールキャベツの方は、玉ねぎのみじん切りとフレッシュのマッシュルームを細かく切ったものと挽き肉で混ぜ合わせて、キャベツの葉を一度湯通しし柔らかくしてから具をくるみます。

 ロールキャベツというと、クリームシチューのような白いソースで煮るか、トマトソース、デミグラスのような濃厚なソースもありますが、サッパリとコンソメで仕上げるやり方もありそこら辺は何が正解かはありそうでなさそうな料理です。また意外なところでおでんの具としても成立するのがこのロールキャベツの面白いところ。今回は思い切っておでん仕立てにしました。おでんと言えば欠かせないのが大根。これもまだ少々高いですが入れちゃいます。皮を剥いて面取りをし十字に隠し包丁を入れると、米の研ぎ汁で下茹で。串がスッと刺さるぐらいまで(弱火〜中火で20分程度でした今回は)茹でるとおでんの出汁(だし。先日ラジオを聴いていたら出汁を『でじる』と読んだお○カさんがいました)に投入。出汁は日曜昼間の『男子ごはん』のケンタロウ氏のレシピを参考にしました。

昆布10g+煮干し10尾を水(8.5カップ:1700ml)に浸けて30分
加熱して沸騰する前に昆布を取り除き鰹節をひと掴み入れる
2分ほど弱火で煮出し、ザルで漉す。最後にギュッと押して濃厚な出汁を取る
濃口醤油・薄口醤油を各大さじ1、塩小さじ1/2で味付け

この出汁に大根とロールキャベツを入れて煮込みますが、大根、キャベツの甘味が出たのか今ひとつピンと来ない薄味に仕上がったので、もう少し味を調整しました。薄口醤油をプラス大さじ1、塩を小さじ1/2ぐらい足しました。そこら辺は好みに合わせるということで良いでしょうね。番組の中でのレシピは他にも練り物の具からエキス分が出ると同時に塩分も煮ている内に染み出しますから、控えめなのかもしれないと思いましたけど。
 かなり濃厚な出汁で美味しく仕上がりました。辛子をつけて鼻にツンと感じながら・・・