大船懐かし散歩・最終章

カシラ@いちぜん・大船

 実際の大船を訪れたのはたった一日なのですが、個人的な懐かしさも手伝って一週間もネタとして引っ張ってしまい新鮮味が薄れてしまいました。でも今回が最後です、それともこれが始まりなのでしょうか…。
 『ジンギスカン』さんと『鳥まさ』さんを後にして、再び舞い戻って参りました。

 前回の写真を再掲。『鞠屋』さんというそば・うどんもやっている立ち飲み屋さんです。まだこんな時間(15時過ぎ)ながらもうガラス越しにたくさんのお客さんが入っているのが見えて先ほどから疼いていたんですよね(苦)。
 ガラリと開けるとこじんまりとした店内に詰めずにあと二人ぐらいは入れるけれど、という具合ですがすれ違うのはやや苦労する感じです。女将さんらしき女性と厨房にお二人全て女性です。対しておきゃくは見事なくらいオサーン率が高いです。土曜とはいえ昼下がりに廉価でお酒を飲めるとあってはそんなものでしょう。
 早速ホッピーを頼んで様子を窺います。お客さんは常連なのか比較的年配の方が穏やかに、中年男性がかなり酔っ払って軽口を叩いています。どちらも関わり合いたい訳でもないので、壁際のカウンターで渇いた喉を潤します。

 店内を一眼レフで写すのもどうかと憚られましたので、写真はこの一枚のみ。コンデジも持っていたので飲み物だけ。ホッピーは¥280、中(焼酎)は¥160、外は¥120とこれはお安いですね。リターナブル瓶のためこれは非常にお安いです。
 八海山も正一合¥370、獺祭(だっさい)同¥400というのも驚異的ですらあります。何もつままないのも悪いので、冷奴¥130を頼みましょう。これは一つの理想形です。こんなお店に出会えるとは思いませんでした。ちょっと酔っ払いが口を出しすぎて女将さんにたしなめられたり、厨房の方がやや手間取っていたり、テンパって注文を聞き逃したりとありましたがなかなか良さそうなお店です。自宅近くにあればもちろん通っちゃいそうです。
 しかしながら、常連さんの一群が何かの会合の帰りに立ち寄り、あっという間に店内に溢れ返ってしまったので、こちらはお先に退散。詰めても5人がやっとのところに7・8人も押しかけてきたのでは堪りません。

 歩き疲れた上に、立ち飲みでしたからそろそろ座りたい気分。ということで観音食堂さんを訪れてみましたが、店内は輪を掛けて混雑しています。案外広いのですがびっしりで入れ違いに出たお客のところも既に次の方が立って待っている始末。では、と次善の策で『いちぜん』さんへ。
 ふう、ようやくゆっくりできそうです。営業時間は分かりませんでしたが、広い店内にそれでも2割ほどの入り。カウンターに掛けて又してもホッピー。こちらは一回り小ぶりなワンウェイ瓶。人気がないのでしょうか?
 お通しのレンコンのキンピラをつまみながらメニューを見ますが、こちらは比較的値段がお高め。一人で飲むようなお店ではないようです。


 それでも何もつままないのは寂しい(侘しい)のでカシラを焼いてもらいます。塩とタレどちらも試してみましたが、無難なお味です。それにしてもこちらのお店記憶にないのでバイトの女の子に尋ねてみると、昔は喫茶店だったそうで業態転換を図ったようです。大きなお店なので喫茶店といわれてもピンとこないのですが、かなりの収容力がありそうです。そろそろ日も傾いてきて、少々いい心持。お次へと参りましょう。

 狙うはこちらのジンギスカンさん。やはり日が落ちてからだと一層輝きが増しますね。
 もう扉を開ける前からいい匂いがあたりに立ち込めています。ワタクシ、焼肉は好かないのですけれども、こうしたホルモン系は好きなんです*1。カウンターの一番奥に席を構えてこれまたいつものホッピーを。ホッピー三連チャンです。

 ジンギスカン一人前¥250ですが、思ったよりも手頃な感じで、これなら色々な種類が楽しめそうです。ジンギスカンには漬け込んで色が変わるぐらいの古典的なものと、こうしてタレを絡ませるタイプとがあり、こちらは後者。ガスで気ままに自分のペースで焼いて食べられるのは良いもんです。っていうかそろそろ酔っ払ってきました。

 お店は家族(大将、お姉さん、お兄さん?推測)でやっているのか、無駄なおしゃべりもなくテキパキとした動きは好感が持てます。煤けた店内を撮っていたらちょっとNGだった模様。お客さんは撮らないでねとやんわり断られました、すみません(><)。
 やや酔った頭の片隅に、それでも良心的なお店だとインプットされましたので、また再訪決定です。
 今回初めて一人暮らしをした街である大船を訪れて、懐かしい場所、思い出の地を巡り歩いたのですが、既に無くなった場所もたくさんあり落胆したりもしたのですが、時代の変化というのはそういうものです。また、知っていたつもりでも逆に新たな発見もあり、チョッと足を伸ばせば辿り着ける、そしてその気になれば小旅行的な気分も味わえる大船行きは新たな魅力を発見させてくれる旅となりました。

 と結局こうなっちゃうんだよなぁと、自戒の念をこめて。っていうか、なぜか大船って家系ラーメンを含めて非常にラーメン屋さんが多かったんですよね。壱六家というのが二軒もあったし、調べてみると少し歩けば大原家というのが美味しいとかの情報に出会ったし。うーむ、これは大船再訪決定か。

*1:まぁまことに身勝手なんです