銀シャリ

 今回の大震災の影響で、いろいろな物資が供給不足でもないのに、一部の買い占め、買い溜めをしてしまう方々のお陰で、店頭から姿を消してしまいました。そんな方達は普段よりも買いすぎてストックしてしまうということで、必要でもないのに家の備蓄品が増えているそうです。
 先日友人と電話をしていると、明日食べる米にも事欠く、と愚痴をこぼしておりました。一昨日たまたまそれまで物資輸送・災害救助車両優先のため不通だった常磐道が使えることになったので、土浦の方まで出掛けた折のこと。そのことが頭の片隅に残っていて、通り掛かりのドン・キホーテに立ち寄ると、やはり都内と同様にミネラルウォーター、米、パンを中心に陳列棚から姿を消していました。
 失望感と共に、やっぱりかと諦めにも似た気持ちで車を進めて目的地に向かっていると、今度は農産物直売所が目に留まりました。これはもしや、と思いまして立ち寄ると、袋詰めされた米の袋はありませんでしたが、お店の一角に玄米のコーナーがあり、精米機も設置されていて好きな分量をここで販売してくれるようです。静かなる興奮を押さえて、努めて冷静を装いながら5kg精米してもらい、思いのほか高くはない金額で入手できました。そうなのです、店頭から姿を消しているのは物流が滞っていたりするだけで、ここでは農協なのですから米は売るほどある訳なのです。

 入手した米を持って車に戻ると、その友人に電話をかけて早速報告すると、何と他の知人にも声を掛けていたらしく既に米を入手済みだったそうで、ガッカリ( ̄◇ ̄;)エッ。
 こうして我が家の米の在庫が増えただけの結果に終わりましたが、少し前にこめどころ出身の人達が、やはり米は精米したてのものが美味しいと力説していたので、早速こちらの方から炊いて食べてみることにしました。今まで食べていた米(富山産コシヒカリ)はしばしの暇を申し渡すことにします。
 同時に炊いて食べ較べているのではないので不完全ですが、確かにややふんわりした甘みが強いように感じられました。贅沢なおかずはなくとも、きちんと出汁をひいた味噌汁とお新香だけでも満足できる、そんなご飯なのです。