サンマの酢締め

サンマの酢締め

 秋の味覚と言えば、松茸、栗、鮭と色々とありますが何と言っても我々庶民と致しましてはズバリ、サンマが身近なものでしょう。近年冷蔵技術や流通の発達により、産地のみならずここ東京でも当たり前のようにスーパーでも刺身にできるぐらいの鮮度のサンマが販売されておりますね。我が故郷、北海道は言うまでもなくサンマの産地(水揚げの地)ですけれども、その北海道でさえワタクシがいた頃サンマの刺身など滅多に口にすることはなく、今の状況は只々驚かされるばかりです。
 先日の土曜日、サンマの塩焼きが食べたくなって近所のスーパーにサンマを買いに行くと、折しも特売(古いなぁこの表現)に当たり、サンマは1尾¥79、アジは型の良いのが¥98でしたので内心ホクホク顔でビニール袋に入れてレジへ直行。土曜の昼間はサンマとアジの塩焼きを堪能しながら昼酒を楽しんだのでした。

 もう一つ、刺身用なのですから刺身もと思いましたが、意外とサンマの脂というのは強くて一本食べきるとなると結構飽きてしまうので、
酢締めにすることにしました。三枚におろして塩を振り、2時間ほど締めた後、軽く洗って水分を拭き取り、酢と出汁(昆布と鰹節)を半々の割合にした液の中で泳がせておきました。その晩はよそへ飲みに行ったので飲みに行く前、飲みに行った後に作業をして画像は翌日の晩の写真です。まだまだきちんと中がレア状態になっていることがお判り頂けますでしょうか。
 合わせるお酒は『花の舞 山廃純米』。その日の朝に酒屋さんで買ってきたのですが、一升瓶で¥1,350と格安。ちなみにこのお酒は神田の新月さんで使われているお酒です。割と何にでも合わせやすいお酒で飲みやすいお酒なのですが、山廃の純米は初めてでした。山廃の純米と言うと記憶に残っているのは福島二本松の大七を思い出しますが、これも大変腰太のお酒で華麗な、というお酒とは対照的な濃いめのお酒でした。