朝の常呂漁港から

tominxanadu2012-04-27

 普段の雑事にかまけてしまい、またしても更新が停滞し延びのびになってしまいました(*_*;。こうしている中にも記事候補の出来事が溜まってきているので、やや焦り気味に更新しましょう。
 北海道出張二日目の朝から始まりますが4月の9日のことです。
 前の晩は、話のはずみで怖いもの見たさで常呂の夜の街へと出かけてみたりして、結局ラーメンを食べて帰ってくるというハプニング(?)もありつつ、ガッツリと飲んだのですが翌朝はバキッと7時に目が覚めました。前日に早く床に就くGさんのお父さんが7時頃に港に来ればニシンの水揚げが見られると言っていたのを潜在意識下で覚えていたようです。隣りでグースカピーと寝ているマスターを起こして、カメラを携えていざ常呂漁港へと向かいます。

 前日は車で移動していたので意識していなかったのですが、歩くと結構な距離がありました。軽く10分以上も歩いたところでGさん家族を発見。ニシンの仕分け(大きさ別と不良品)を吹雪の中こなしています。4月上旬、東京では桜が満開を迎えている頃にこの春の吹雪は軽いカルチャーショック。

 作業している皆様方は完全に防寒と防水、それに帽子を被っての作業ですが、我々はジーンズに上着だけ。ワタクシに至っては帽子を持って行かなかったからすぐに髪がグショ濡れ。しばらく作業を見物していましたが、これでは風邪を引いてしまうとGさんの車に逃げ込みました。しばらく車の中から見物して待っていると一旦Gさんが作業を停めて自宅まで返してくれました。

 もうしばらくしたら終わるからと言い残して、二人はヌクヌクと暖かい家の中に戻りボンヤリと過ごします。前の晩に飲んでいた日本酒の瓶をパチリ。他にあまり飲んでいる人がいなかったから、ほぼワタクシ一人で半升程空けてしまっていたようです。切辛という奈良のお酒。

 ワタクシ、意外と奈良のお酒との相性が良いんですよね♪これも飲みやすく、それでいて腰の座ったお酒でした。

 これも気になっていて秘蔵コレクションからチョイスして取り出しておいたお酒で、根室のお酒『北の勝』。でも日本酒は封切り後どんどん味が落ちてしまうからあまりむやみに口を開けないほうがよろしいので遠慮しておきました。

 しばらくすると作業を終えたGさんご一家が戻って来ました。Gさん自体はこの日はお休みなのですが、ニシンが大漁だったので急遽駆り出されたようです。朝5時に電話が掛かってきて、とボヤいていました(^_^;)。
 お疲れのところ恐縮ではありますが、待っていますと朝ご飯ができたようです。前日のツブの水貝や、キュウリ(胡瓜魚)の丸干しイクラなどなどこれだけでもまた飲み会ができるようなラインナップ。

 これはこの地域の郷土料理なのか、ワタクシの故郷札幌辺りでは見掛けたことのない焼き漬けという料理。一度焼いた焼き魚(鮭やマスが一般的だそう)を甘辛い醤油ベースのタレで漬け込むといった昔の保存食だそうです。甘辛いタレが染み込んでいてご飯がススむ味付けですね♪
 乗組員の漁師さん達も一緒にワシワシとご飯を平らげサッと帰られました。この日のものではなかったですが、ニシンの塩焼きもこれまた絶品。山わさびをおろしてたっぷりと掛けて頂くのですが、ホックリとしたニシンの身は、今までの人生の中で食べた記憶にないほど上品な味でした。
 この日の漁は、Gさんのお父さんが目論んだ場所にばっちりハマったそうで、7枚の網で(刺し網)1トン260キロの水揚げだったそうです。あー疲れた、と言いながらソファにゴロンと横になりつつも、大変満足そうなのが印象に残りました。

 昼過ぎの飛行機に間に合うようにお昼前に辞去し、途中寄り道しながら海産物の直売所のチェック。身欠きにしんて、こうして作るのですね。Gさんの車中、いろいろな漁師さんの裏話を聞いたりして、無事に女満別空港に到着。ほぼ前日の便の帰りの便のような時間差の便で羽田へと向かうのでした。