立ちそば大全

 気にはしていたけれど、そのきっかけがなく偶然に出くわした時の幸福感。
 普段仕事上がりには近所の、それも午前1:30にラストオーダーの中華料理屋で某かのツマミとホッピーセット(白に限る。中:焼酎は一杯までは無料サービス)で¥577という格安サービスセットを口にしながら手持ちの文庫本をパラリとやるのが無上の喜び。うーん、安上がりな人生ですねぇ(;´∀`)。
 さてそんな毎日ですけれども、たまには雨降りでその近所のお店へ赴くのも億劫なぐらいの降り方ですと、幾ばくかの食料をコンビニで仕入れて家で飲むこともあります。TVを点けますというとおやまぁ気になっていた孤独のグルメが放映されているじゃァありませんか、というのが数週間前のこと。
 普段あまりTVを見る機会が少なくなってしまい、なかなかその放映時間帯に自宅に居ないことが多いですが、昨日は何とかその機会を作ることが出来ました。
 さてその偶然の初視聴の後、アマゾンをほっつき歩いていると、『孤独のグルメ』自体ではなく関連作品として気になる本が出て参りました。

立ちそば大全

立ちそば大全

 アンテナに登録させて頂いておきながらも、面識はない『おかでん』氏のアワレみ隊OnTheWebでもしばしば取り上げられる立ちぐいそば。それを前面に押し出した本というのは珍しいですね、2日ほど迷って購入。
 アマゾンのレビューでは、有名店なのか葛西の某店や神保町の某店が記載されていないのは、大全とはいえないのではないかという懸念が投げかけられていたけれども、それもまた人間味があって良いのではないかと、良い方に考えてみたり。
 中々の好著だったので、派生して本書に取り上げられていた関連本も幾つか購入。
定食学入門 (ちくま新書)

定食学入門 (ちくま新書)

 同じ著者で新書も出ていたので購入。立ちぐいそばも好きだけれど、定食がお好きなのですね、作者の今柊二さん。そそられるお店も多数あるけれど、この方下戸と見えてお酒を楽しむ部分の雰囲気、空気感に乏しいのが玉に瑕。そんなに夜の早い時間に最初っから食べてしまっていたら、お酒の入る隙間を探して飲まないといけませんからね。
偉いぞ!立ち食いそば

偉いぞ!立ち食いそば

 東海林さだお氏の著作は椎名誠氏との絡みで気にはなっていたけれど、これが初にお目に掛かりました。決してタイトルに縛られることなく、駅弁を食べまくる旅から始まり、最後は言語学で締めるという自由奔放な作品ですが、これを機に他の丸かじりシリーズにも手を伸ばしてみましょうかね♪
セイシュンのB級グルメ (文春文庫―ビジュアル版)

セイシュンのB級グルメ (文春文庫―ビジュアル版)

 前述の立ちそば大全の著者に多大なる影響を与えたとされる今作品を目下読書中であります。写真が多数挿入されているのが特徴ですが、その写真もカラーではあるもののかなり古い、時代を感じさせるもの(昭和後期から末期)が多いので、ふと最終ページを見ると初版が'88年と、ワタクシがこちらに出てくる数年前。なるほどねぇ、と納得。どちらかというとアド街ック天国なんかでも取り上げられているネタが多いようだけれど、実際に残っているかどうかはかなり検証が必要な気がします。それでも、当時にはそういうお店が存在していたんだ、という証には貴重な資料となり得るようです。