Final Destination Nagasaki

たたんばぁ 長崎

 キャンプから帰ってきた日は絶好の日和でしたが、明けて月曜の朝。お世話になりました熊本のUさん宅から旅立ちの時ですが、あいにくの雨模様、そして週明けの慌ただしい朝。前の晩から仕込んであったなすのカレーをかき込むと旅人はお礼や謝辞もそこそこに最寄りのバス停まで案内してもらい、Uさんとお別れ。一路熊本の交通センターへと向かいます。今回は長崎へと再び高速バスでアクセスする手はずになっているのです。Uさんの奥様は元々長崎生まれということもあってか、高速バスの回数券を頂けちゃったんですね*1♪。色々な行き方があるようですけれども、バイク旅ではない今回はJRでの移動・乗り換えの煩わしさがないので非常に便利な高速バスの旅なのです。

 ということで、小雨交じりの熊本から長崎へ。午前中に何とか辿り着くことが出来ました。久しぶりの長崎です。以前から申し上げている通りに、これまで45都道府県*2行った中で一番好きな県であります。あ、北海道は生まれた故郷なので別格、殿堂入りなので選考の対象には入っておりませんのであしからず。
 どこから手を付けていいのか、といった具合ですがまずは駅前あたりを散策。なかなか具合の良さそうな横丁を見つけましたが、とりあえずお腹の腹具合もありますので、記憶を頼りにお店を探すことしばし。・・・しかし思い出せないもんですね。自分のブログを検索しても載っていないし、地元の人おススメの美味しいちゃんぽん屋さんは確か、市役所近くの目の前に公園の広がるお店だったんですけれど、その条件にマッチするお店が・・・。一応条件に一番近いお店を探し当てましたら、こちら。



 小龍さん。記憶のお店は入って厨房が左側、カウンターが真ん中でもう少し暗いお店だった気がしたんですが。まぁこれ以上探すのも面倒で、いいかなぁと(大変失礼)。でも出てきたちゃんぽん¥600を見てニッコリ(^o^)。久々の本物チャンポンです。他のお客さんの注文を聞いていると皿うどんの太麺が人気のようでした。美味しいちゃんぽんを頂いて満腹になりお店を後にすると、探しものの旅に出ます。
 さてそれは、そこからさほど遠くもない恵美須市場・大黒市場。そしてユースホステルのゑびすやさん。ゑびすやさんのお母さんには仲良くしてもらったので行ってお茶でも飲みながら、と思っていたんですが、記憶を頼りにロケハンしていてもさっぱり見つからないんです。街角の案内地図を見て、ありゃこれ一本違っていたかと辿り着いてみますと、何だか人の気配なしの寂れ具合。少し奥まっているところなので水を使う物音のしている手前のお宅で尋ねると、数年前に廃業されているらしいです(今調べたら平成24年12月31日閉館)。こちらが大家さんだそうですから間違いありません。すぐ近くにももう一つ格安ホテルを経営されていた記憶があるのでそちらを尋ねるとアジア系らしき外国人の方が食事していたのですけれどその異質なニオイに退散。
 またユースホステル(跡)すぐ近くの市場も何と消滅していました(呆然)。往時の様子はこんな感じ。うーん残念、もはやここに居たくても居る理由がなくなりました。今夜の寝る場所の確保もしなくてはなりませんしね。長崎は坂の多い街、移動には徒歩よりも安い路面電車が好都合。

 早速思案橋までやって来ました。基本夜の街ですが、昼からも飲食店が営業しています。よくこれだけあって商売が成り立つなぁと中華料理屋さんやちゃんぽん屋さんが軒を並べています。

 長崎なのによこはまというお店、何だか面白くてパチリ。

 銅座市場という古ぼけた市場。垂れ下がったシャッターが暗示している通り、半分ほどのお店が営業、残り半分は眠っている感じです。
 長崎は県としてかなり巡ることはしたのですが、市内はあまり巡っていないので今回初の新地中華街へ。


 横浜の中華街を見慣れた旅人にとっては小じんまりとした中華街として目に映ります。店頭の食品サンプルメニューを見ると中華料理の中でもちゃんぽんや、皿うどんが堂々と偉容を誇っています。しばらくブラブラして思案橋側と通りを挟んだ反対側『浜ん町』という巨大なアーケード街へ。マックで携帯を充電させてもらいながらしばしの読書タイム。

 夕方17時が迫ってきていよいよご出勤タイム。前日熊本のUさんご夫妻からご啓示頂いた江戸善というお店。東京でいうと立石の鳥房のようなお店で唐揚げと串焼き、それといくつかのつまみ(冷奴と枝豆)があるくらいのシンプルなお店です。

 まずは瓶ビール。飲み物の値段は安くもなく高くもないといった感じ。地元でも人気店らしいですが、まだ満席でもないので暇を持て余している仲居さんがチラホラ。揚げ物担当の御主人、焼き物担当の若い調理人も注文をそつなくこなしているのを横目にTVの相撲中継を楽しみました。お酒の種類が多くもないので唐揚げをつまみにもう一本大瓶を頼んじゃいましたが、これが大失敗。唐揚げも値段の割に量がたっぷり、案外ビールってお腹が膨れるんですよね。串焼き(砂肝)は炭火焼だったので美味しそうなんですが、独り者にはちょっと二の足を踏む量です。何とかビールを飲みきってお勘定。お腹がタッポンタッポンです。膨れたお腹をさすりながらさほど遠くはない目的地へ。

 それが『たたんばぁ』という立ち飲みのお店。過去に何度か訪れているお店ですね。先客はカウンターを広々と使って6・7名ほど。奥が抜けられないので後から来た客はまずは入り口冷蔵ケースのある辺りに立ち、次のお客さんが来たら奥に詰めていくというスタイル。奥のお客さんが一番長く居るということになります。六十餘洲という見慣れない、でも記憶に少しだけ引っかかっているお酒は長崎のお酒だそうな。焼酎も豊富なお店ですが、こうしてワンカップも多数冷蔵庫で待ち構えています。
 マスターも話していると、ワタクシの知っているたいき君の後三代目だそうで知らない顔ですが、さり気なく何かと気を使ってくれます。聞けばたいき君はご実家の都合で家業を継いでいるとのことで元気だそうですが、今回会えずに残念。思いがけず隣り合った常連のオネエサンと長話をして気がつけば奥から二番目。そろそろ退散ということでお店を後にします。

 夜の思案橋横丁。アッチへフラリこっちへフラリと彷徨い歩きますが最初の唐揚げとビールが尾を引き、あまり飲む気も湧き上がってこないのが残念。それでも何とか一口餃子を口にして、この日は終了。もう少し食べたかったけれど、お店を決めたら照明が落とされ閉店時間のようでした。

*1:これだけでもかなりの交通費が浮きますから感謝・感謝

*2:行ったことがないのは、和歌山と沖縄県