まるい・業平

 錦糸町というのは街の規模こそそこそこ大きな街であるにもかかわらず、それほど魅力的な居酒屋というのは数少ないのです。もちろん居酒屋は沢山あるのですけれども、チェーン店の居酒屋の数は多いものの、ワタクシの好みの昔ながらの居酒屋というのが少ないように思えます。そんな中でも、少し外れますが住吉の『高島屋』さん、業平の『大黒屋』さん等が地元に愛される名居酒屋と評していますが、ネットでも評判のもつ焼き屋さんとして『まるい』というお店があります。
錦糸町にはあの丸井も有りますので、もつ焼き好きな友人と待ち合わせをする時には注意が必要です。とは言うものの錦糸町駅南口にあるのと、駅から歩いて13・4分ほど掛かる場所でそれも北口にあるので間違える方がおかしいか?(苦)
 友人から教えられた情報で初めてこのお店を訪れたのが、約3年前。以来歩いて15分ほどの距離にある割には、今回が3回目という縁遠いお店なのです。それは、あまりにこのお店が混み過ぎてしまうからなんですね。一階にはカウンターが8席ほど、ギッシリ詰めて6人ほどが座れるテーブル、二階は行ったことがないので判りませんが、座敷があるようです。
 ネットで評判になったので、電車に乗ってわざわざやって来る客も居ますが以前、30分ほど寒風に吹かれながら待ったことがあります。それでも物好きだねぇ、とのニュアンスのことを店主が言うのはいかがなものかなぁというのが、最初の印象ですのであまりワタクシとは相性の良くないお店なのかもしれません。店主は忙しく動き注文を捌きながらカウンターの客、女性を中心に話をします。対照的に物静かな奥さんははっきり返事もせずにドリンクを作り、少しイライラさせられます。

 それでもこのお店に来るのは、もともと肉屋だったという肉の質の良さ。レバ刺しは牛(親)と仔牛の二種類が味わえ、厚めに切られたレバーは食べ応えがあり、一人客には多いぐらいです。ぎゅうぎゅうに詰まったカウンター席でレモンハイ二杯と共に食べ終えるとお通しの枝豆を含めて¥1,990。料理の内容的には全く問題なし、美味いレバーが食べたかったら、ここは是非モノなのですが、居酒屋という本来の意味を考えた時、居心地の良さ、安らぎを得られるかというと、対照的なお店です。ここは何人かで行って、ワイワイ楽しく飲む、そんなパターンに適したお店なのかもしれませんね。