西日本バイクの旅〜東京・京都・岡山・高松編〜

 3/24。12792.0Kmスタート。前回の旅よりは少し暖かめで迷った末にオーバーパンツを持って行かず、代わりに前回忘れていったマフラーを首に巻いて出発。首都高速錦糸町から乗り、渋谷方面から東名高速に。いくらか晴れていた空はいつしか曇り空に。御殿場を前に休憩を取ろうかと足柄SAに入ろうとするとポツポツと雨が。屋根のあるバイク用の駐車場に停め、雨具の用意をします。朝食のために炊いたご飯をお握りにしてきたので、何か温まる汁物をと。この足柄SAと言うのは東側と西側と、二つ建物がありそれぞれにレストランがあり最初東側から入り、そこそこ良い値段のレストランで、どちらかと言うと好きではないタイプで諦めようかとウロウロしていたら西館がドアの向こうに。西館は大型車の駐車場に近い為か、実用的な定食が一杯で野菜炒めの良いにおいが。単品でトン汁をゲットし、冷えたお握りと。
 昼食を終えても雨は一向に止まず、暫らく雨宿り。先はまだまだ遠いのに気持ちは焦りますが、結構な勢いで降っています。それでも少し弱くなってきた頃を見計らって、出発。峠を越えると雨も止み、少しずつ晴れてきました。前回の教訓を活かし、休憩はなしで次のSAでガソリンを給油。晴れて気温も上がり清水SAで休憩。それでもまだ今日の目的地(何となく大阪越え。)にはまだ半分も行かないので、暖かいうちに移動。名古屋に近づく頃、陽が傾き始め少し肌寒くなり、二回目の給油をして、関が原に差し掛かる時でした。
 養老PAで少し休憩をして、そこまでの道程で長い坂では目一杯アクセルを開けてもスピードが落ち気味でしたので、インフォメーションで聞くと米原ぐらいまでは結構坂道ですとの情報を得て、それなりの覚悟で走っていましたが、坂を上っているとガス欠のエンストの時のように段々スピードが落ちていきます。ガソリンはまだまだ余裕があるはずです。後ろには後続車も居ますし、80Km/hから70、60となり左に寄せて路肩に出ます。
 後続に抜かれながらも、ゆっくり走っていると再びエンジンが生き返って来ましたのでまた走り始めました。それでも何となく今までになくエンジンがウルサイ感じです。途中のPAでまたストップしてトイレに行きながらエンジンを冷まします。陽もかげって来て焦りますが、刻々と時間は過ぎこんな状態では予定通りには進めそうもありません。前回の経験からどこか緩んではいないかと、部品の緩みなどをチェックするも、異常なし。予定を変更して目的地を京都にして出発。それにしても凄い音がしてます。
 夕闇迫る頃、京都東ICを下り、とりあえずバイク屋を探し1号線を走っているつもりで、143号線を西へ。御陵のバイク屋で状況を話して見て貰うと、エンジンが一瞬焼きついたのではないかと。スピードダウンして、ユックリ走る事によって冷える事になり復活したのではないかと言う事でした。とりあえず、旅の初日で、こんなトラブルで帰るにしても、高速は走れなくなり、70Km/h以上は出してはダメとのお達しで。オイルを足しながら走れば何とかなるのではないかと言う事で、旅を続行する事にします。街はもう真っ暗で、泊まる予定のない京都で宿探しでしたが、あいにくの春休み期間で、バイク屋の人に聞くと、桜の季節で旅館は何処も満杯だろうと。作戦変更で、東山YHに予約を入れます。京都は流石に観光地で、安い宿でも素泊まり5・6千円しますから。
 偶然にしても、東山の知恩院のすぐ近くのYHはすぐ見つかり、チョッとへこんだ気持ちを持ち直し、腹が減ったので夜の街へ。何となく見つけた中華屋はビールと餃子。他に何か食べようとしても食指が動かず、またブラブラと。折角京都に来ているのですから、ラーメン屋でおしまいと言うわけには行きません。
 すぐ近くにある食堂も一瞬考えましたが、やはり居酒屋を探し三条駅まで。途中、千鳥酢の醸造元を発見。そしてそのすぐ近くに何となく気になる感じのお店が。一度は通り過ぎて、駅まで行きましたがどうにも気になりそのお店に。
 伏見、と言うそのお店は、予想を裏切り素晴らしいお店でした。圧倒的な迫力のメニュー。値段もまちまちで、チョッと躊躇しますが高いものでも、見ているとそれなりの量がありそうです。
ビールとテッパイ(ぬたのこと。これだけは太田和彦氏の著書で知っていた。)関東にはないような品書きで、店員さんに聞きながらも万願寺と言うものを注文します。これは万願寺とうがらしというものでたっぷりの鰹節がかかり、なかなか美味しいものでした。他に揚げ出し豆腐を頂き満足して、帰途に着きました。
 夜は早めに寝ましたが、このYHは消灯時間が決まっていたからですが、夜中に目が覚めてしまいました。YHは基本的に相部屋のベッド貸しなんですが、下に寝ている奴のいびきが凄くて、どうにも再び寝つけません。そうかと思うと別の男は、何か荷物をゴソゴソとやり始めます。夜中三時に荷物の整理か?と思っていますと、音楽を聴き始めます。こんなにいびきがうるさかったらやむなしかと。同情するも、やたらと荷物をいじくり回し、イライラしてきますが結局寝られないまま薄明るくなって来ます。そうしたら今度は携帯のアラームが。音はしないんですけれども、モーター音が。起きて止めるかと思ったら、ちっとも止めません。それも何分も何分も。コイツも音楽を聴きながら寝ている奴で、別の男でした。6:40になると起床の全館放送が。乙に澄ましたナレーションでムカつきます。いや、全く酷い目に遭いました。
 ムッとしながら、身支度を整えながら早めの出発。二日目の3/25。13311.8Km。安そうなところ(3/24現在東京で\125)で給油をして、とりあえず兵庫方面へ。五重塔を右手に見ながら171号線で高槻から大阪の中心を迂回して2号線に乗りなかなか良いペースで神戸に入りました。天気も良く走り易いです。一度走っているルートと言う事で心理的に余裕があるのでしょうね。明石、加古川と進み2号線から外れてオイルを買おうと南海部品というバイク部品屋に行き、昼食を摂ると、道の戻り方を間違えて、250号線を西に進みます。それにしても内陸を進む2号線に較べて、海側を行く250号線は道幅も狭くて姫路と言う表示が出てはいても、何だかまどろっこしい進み方をしているのではないかと言う疑心暗鬼にとらわれてしまい、2号線を探しながら北方向へ。やはり2号線の方がスムーズでした^^。
 ところが、何やら渋滞が。しかも間の悪いことに、左側をすり抜けてスルスルと行こうと思っても二台の白バイが目に入り、後ろに大人しく付いて行きます。結局片側交互通行の工事渋滞で15分ほどロス。
 いつしか兵庫県から岡山県に入り、焼き物で有名な備前市に。立ち寄って見たい気もしますが、当面の目的地はいつしか四国になり、宇高国道フェリーに急ぐので岡山市街をパスしてフェリー乗り場に。何故急いでいたのかと言うと今後高速を使えないと言うことから、行程を急いだ方が良いのでは?という何となくの焦りからで、今考えるとやはり惜しい事をしたと思います。今回もホテル泊とテント泊を交互にしようと目論んでいまして、日が落ちる前にテントを張ろうというのも有りました。
 フェリーは定刻通りに到着し、夕闇迫る高松市街を通り抜けます。前回は実際には高松には来ていなかったので、初高松です^^。地図であたりをつけていた海岸に到着、人工海岸でチョッとガッカリ。でもこれ以上探すとなるとかなり遠くなりそうなので、速攻でテントを張り近くに買出しに。海岸の近くには余り流木がなく付近の工場のようなお家で、事情を話し要らない木を分けて貰います。朝晩は冷えるのでやはり焚き火が欠かせません。
 明けて3/26。どんよりと曇っています。昨日木を分けてもらったミカン農家のおじさんが昨日は寒くなかったかと、心配してやって来ました。親切な方で、ミカンを一袋くれました。そしてうどん屋情報をおじさんから聞いて・・・。〈続く〉