Bedtime stories/Madonna
- Survival
- Secret
- I'd Rather Be Your Lover
- Don't Stop
- Inside of Me
- Human Nature
- Forbidden Love
- Love Tried to Welcome Me
- Sanctuary
- Bedtime Story
- Take a Bow
昨日の記事でも取り上げた、マドンナの作品に関連して。'80年代の若々しい頃から脱却した観のある、ベスト『The Immaculate Collection』を挟んでから彼女のキャリアの後半に突入した『Erotica』の次に発表された作品。
ベスト盤がかなり良かっただけに、『Erotica』での大幅な路線変更にはかなり戸惑ったものでした。『Vogue』でのポップさは影を潜め、ゴツイ音作りでレニクラ(Lenny Kravitz)とのコラボレーションは、個人的には全くの失敗に思えた作品で、惹かれる曲がなく今では手元にありません。逆に今聴きなおしたらどんな評価が出るのか、興味深いですがその段階では詰まらない思いをした思い出があります。ということで、その後『Ray of light』が出るまで聴かなくなってしまっていたので、このアルバム(Bedtime stories)は人から貰ったものです。
どうしても『Erotica』でのネガティブな評価が仇になり正当な評価をしていなかったのですが、今回の記事を書くに当たって今聴きながらこうして書いているのですが、そう悪くないですね。むしろ少し落ち着いていて夜聴くのにピッタリな雰囲気で統一されている気もします。こういうところにあまりポップな曲が入り込むと逆に浮いてしまうのでしょう。そういう意味ではコンセプトアルバムと言っても良いかもしれません。
リズム的にはNJS(New Jack Swing)のリズムを取り入れているのですが、これは常に時代の先端を貪欲に取り込む彼女のスタイルで、それほどリズムを強調し過ぎていないので、今聴くとむしろほほえましい程度。『夜伽話』とでも訳されるであろうこの作品のハイライトは最後の『Take a Bow』で、この曲があったから、ワタクシは再び彼女の作品を聴くようになったといっても過言ではないのです。作曲は泣く子も黙るBabyface。じゃぁマドンナ自身の手柄ではないじゃないか、という意見もあるのでしょうが、こうした時代にマッチしたプロディユーサー陣、作曲陣を取り込み、常にシーンをリードしてきた感覚というのは、やはり並ではないと言わざるを得ないでしょう。