京急線に乗って・・・

モリさん

 仕事の関係で蒲田方面に訪れることが結構あります。大森に昔住んでいたことは以前も申し上げましたが、蒲田・大森というのはそれこそ小学校で覚えさせられる京浜工業地帯の重要な鉄工関係の工場が軒を連ねる町。今勤めている会社の辺り(船堀近辺)も同様に鉄工関係が多いのですが、首都高速湾岸線で繋がっています。
 羽田ICで降りると環八を北上し国道一号線を目指すことが多いのですが、環八と産業道路が交差するあたり、大鳥居の辺りがかなり交通渋滞のポイント。というのも京急線と交差していて踏切があるからなんですね。そこを迂回して(多摩)川沿いに北上しても同じ目的地に辿り着くことが出来るので、トラックで通り掛かった時に、何ともそそられるお店がありました。その後、大体の記憶で思い出しながらグーグルマップなどで探しましたが、それらしきお店は見つかりません。しかし、こういう時は執念深いワタクシのこと、再びトラックで訪れるチャンスがあり、仕事とは関係ないものの少し足を伸ばすことにして発見。元坊さんのつながりから最近、コメントを頂いているふんわり親方さんのお膝元ということもありご報告させて頂くと、早速ご訪問頂いたようです。ということでワタクシも遅ればせながら実際に行ってみることにしたのです。

 朝から強く降ったり止んだりの梅雨空は、最寄の京急穴守稲荷駅に降り立つと、曇天ながら雨は上がっておりました。駅前は小さいながらも気の利いたお店があり、チョッと立ち寄りたくなりますが、目指すお店にまっしぐら。羽田は江戸前穴子が名物なのです。

 駅からはやる心を抑えながら向かう足取りはいささか早足気味ですが、歩くこと10分ほどで辿り着きました。『モリ』さんです。看板にあるように煮込み、トンソク(豚足)、キムチが名物のようです。ワタクシが反応したのはもちろん、煮込みですね。開け放たれた入口から縄のれんをかき分けて店内に入るとこじんまりとしたお店です。カウンター5・6席、テーブル4人+2人ぐらい。カウンターに掛けようかとすると愛想の良いオバちゃんにテーブルを勧められます。銭湯の隣りということもあり地元の常連さんで賑わうお店のようです。

 ホッピーは置いていないようなので早速ビール(キリン、サッポロ大瓶\550)を注文。常連さんたちは、焼酎のボトルを入れているようです。お通しは枝豆、ビールを一口ヒャーたまらんと言う感じです。はっきり言って多くはないメニューですが、TVの下のブラックボードにフワ串、\150とあります。聞くと味噌で煮込んでいるようなので、2本頂きます。スポンジを思わせる食感に脂分は殆んどなく味噌味でクセは全く感じられません。後味の良さに何本でもいけそうです。

 今回の目的、煮込みです。モツ以外の具はなし。煮込みが浅いためまだ歯応えがしっかりしていますが、その分シコシコとした歯触りが楽しめました。辛口ですが、サッパリしていまして辛いのが得意なワタクシには好印象。ベースは味噌のようですが濃すぎないので醤油も入っていそうです。過去にも西荻窪で辛口の煮込みと出会いましたが、コチラのお店のほうが好みにマッチしていました。

 ココまで電車に乗って来てこれだけで帰るのは忍びないなぁと、思い元坊さんに電話すると、他にも良いお店があるというのです。決して大きいとはいえない町なのですが、侮れませんね穴守稲荷と言う町は。教えて貰った情報で、見付けました。コチラのお店はふんわりさんがあまり教えたくない、お気に入りのお店ということなので、モザイクを掛けさせて頂きました。広くはない店内にほぼ満席、活気あるお店です。いろいろ焼き物(\80〜)もあるようですが、裏メニューであるレバ刺しがあることを確認、注文しました。

 ツヤッツヤのレバ刺し、結構な量があります。レバ刺し大好きなので喜ばしい限りです。でも普通の方なら二人前までないものの、1.5人前分ぐらいあります。ぷりぷりした食感が堪りませんね。ニンニクはその場ですりおろしてくれるので、チューブ・ビン詰めのものとは香りが違います。ビール大瓶(キリン)とレバ刺しで\960のお会計。安いですねー♪
 良いお店二軒ハシゴ出来た幸福感に包まれ、穴守稲荷の夜に満足したワタクシは駅に向かって歩き出しました。