長野から上高地・飛騨高山を抜けて石川へ

白川郷にて

 2日目、8月10日39759.0kmからスタート。晴天の長野からこの間と同様に国道19号線で南下し一旦松本方面へバイクを走らせます。前回はそこそこタイムアタック的なところがありましたが(どのくらい掛かるのか知りたかった)、今回は安全運転でゆっくり進みます。松本市街までおおよそ1:20程掛けて到着、上高地方面へと分岐する国道158号線との交差点を右に曲がり給油します。長野はガソリンが高いという頭で居ますので期待もせず、それでも長野市よりも安い表示の松本ICの近くにあったGSで給油。しなくてもまだ半分以上残量があったのですが、これから上高地・飛騨と山地を行くにあたって心細い思いはしたくないのです。と走り始めて上高地に向かう途中の道すがら、ガソリンの表示価格がドンドン下がるのです。中には『夏休みキャンペーン価格』として6円引きの店まで出てくる始末。チョッとショックです。
 一本道の国道で上高地へ向かいますが季節的にも大勢の車が集結する時期で大渋滞の不安もありましたが、それほどひどくもなく、お昼前にはいい所まで辿り着けました。さてどこで昼食にしようかと思っていたら、選んでいるうちにお店の数が減りなくなってしまいました、全くもってアホです。仕方ないので昼食は諦めて先延ばしにして(長野の知り合い宅では朝食が常に大量に提供されるのです)、安房峠有料道路という長いトンネル主体の有料道路を抜けると、平湯温泉という温泉地に出ます。木々に囲まれたキャンプ地もあって沢山のテントが張られていて、気持ちが良さそうです。そこからは長い下りの道で高山に向かいます。過去に来ているので特に目新しくはないのですが、やはり2年前ですし他にもアチコチへ出掛けているので記憶が錯綜していたりします。

 高山市街へと折れる交差点のサークルKで一休み、そして地図の確認。なかなか良いペースです。高山市内に行くわけではないので、そのまま直進、国道41号線に出るとそのまま北上。古川という知らない街で昼食に蕎麦を選びます。手打ち蕎麦\600と中華そば\500は大いに悩みましたが、結局蕎麦にしてしまいました。もり蕎麦がメニューになくて、いちいち問いただすのも面倒なのでざるそばを注文しましたが、いつももり蕎麦ばかりなのでざるそばなんて、というと語弊がありますけれども十数年ぶりの注文でした。海苔が嫌いというわけではなくむしろ好きなのですが、どうも蕎麦で濡れてベチャッとするのがどうも好ましく思えないのです。お味はどうということもなく普通の手打ち蕎麦でしたが、ツユが市販品のような味でお店の写真は控えておきました。
 少し休憩してふたたびバイクに跨ると越中西街道と呼ばれる、国道471号線国道360号線で辿り着いたのが、世界遺産にもなっている白川郷。何となくは知っていましたが、来るのは初めてです。交差点を越えると不意に観光地になっていて、バスやら車やら観光客が入り乱れて身動きが取れなくなっている状態。同じような昔の佇まいを残した以前に訪れた福島の大内宿の方は完全に車・バスを手前の駐車場に入れさせ、シャットアウトしているのとは対照的です。折角の風景が自動車の近代性でぶち壊しになってしまっていて残念でした。世界遺産なのだからもう少し大事にしてもらいたいものですね。それでもさすがに規模は大きく、大内宿の二倍くらいの面積に合掌造りの家が点在、混在しております。
『ベストポイント』と書かれた看板のところからデジカメでパチリ。なるほど良い感じに撮れました。また川ではないですが、用水路のように水が流れていてこの水がとても綺麗で大体こういう所では鯉が泳いでいるものですが、ココではよく見てみると虹鱒が一緒に泳いでおりました。
 しばしの散策を楽しんで、そろそろ先へ進みましょう。ここまで比較的順調に来てましたが、この後白山スーパー林道という道で山越えをして金沢市内に入る予定だったのですけれども、地図を改めてよく見てみると、二輪車通行禁止の文字に頭がクラッと来ました。地図を良く見て他のルートを探しますが少し迂回しなければならなくなり、日が傾きかけて少し焦ってしまいます。それでも林道の料金所で教わった(地図の言葉を信用しないで行くだけ行ってみた(爆))とおり国道156号線を北上します。するとあちらこちらに再び合掌造りの家並みが出てきます。富山県に入っても、五箇山、菅沼、相倉といった合掌造りの集落が点在しています。合掌造りというと白川郷=飛騨の山の中という思い込みだったのでこれは行って見ないと判らないものだなぁと実感しました。これだけでも大収穫です。
 ということで平というところで国道304号線へ折れ山越えをして寒さに震え(気温22度!)、城端という町から福光と経由し再び少し山越えをするとようやく石川・金沢の文字が。森本と呼ばれる地区に出ると、キッチリ整備された環状線があり、それに乗ればあらまビックリ、高速並みに巡航する車の波に乗りあっという間に金沢市街に到着。不意に現れた兼六園の文字に驚きながらも今夜の宿を探しながら街中を疾走するワタクシなのでした。