浅草橋にて

お得な仲よしセット

 月曜日、どういうわけだか会社の帰りにいつもならバスで通り掛かる船堀街道を徒歩で北上、新小岩駅まで歩くこととなりました。京葉交差点の手前にあるお店のセール日ですので、行こうという気だったのです。趣味として、または健康のために歩くウォーキングは好まないのですが、飲みに歩き回るのはちっとも苦にならないのは何故でしょう?その折に新小岩に辿り着いた後、入った立ち飲み屋さんをおもいかえそうと思っても、料理の写真はあってもお店の写真を撮り忘れてしまい、昨日は改めて撮り直しに参りました(暇)。もちろん今度はバスで移動します。
 今ではグーグルのストリートビューがあるので色々と探してみたのですが、一本道を間違えてしまっていたので見つかるはずもありません。実際に行ってみてようやく発見。写真を無事撮り終えると同じく立ち飲みで有名なお店を初めて訪れてみました。チューハイ¥220を飲みながら、そういえば先程メールが来ていたなと携帯を見返しますと、楽笑さんです。新宿でホッピーを飲んでいるということで、こちらも新小岩で飲んでいる旨返信します。すると程なくして、返信があり浅草橋に集合、ミニこけんの開催となりました。
 楽笑さんが心当たりのあるという『鈴木酒場』というお店を目指して、浅草橋西口に急行。改札口を出てきた楽笑さんはニッコニコ。新宿で飲んでいたシャリキンホッピーが効いているようで、軽口も滑らか。
 そこから徒歩で五分程、『鈴木酒場』さんです。浅草橋界隈や、蔵前橋通りの辺りは何度も歩いているのですけれども、このお店は知りませんでした。もうモロに好みの店構えです。現在昭和レトロチックなお店の内装というのが流行っていて、ホーロー引きの看板を壁にペタリと貼ったり昭和の歌謡曲を流したりしてエセレトロを演出していますが、ココは本物です。長い歴史が生み出す本当のレトロです。
 こんなお店ではいつものようにホッピーでも良いですが、やはりお酒が似合います(実はホッピーが無かっただけです)。特に寒くなってきた今日この頃、温かい燗酒が冷えた身体に嬉しいですね。壁面に貼られたお品書きを見ると焼き物から揚げ物、お食事まで幅広くカバーしています。お通しは肉じゃがのような煮物、淡い味付けです。お酒は『忠勇』という銘柄。聞くと兵庫のお酒だそうです。
 二人ともそれぞれ二軒目なので特に楽笑さんはあまり(お腹に)入らないよ、ということなのでサッパリしたシラスおろしを頂きます。ネギが掛かっているのは初めてでした。店内はこんな感じです。照明器具の形がいい感じですね。TVが角にあり見上げる形で様々な話題をつまみに話が咲きます。
 共に煮込みをこよなく愛するので、もちろん煮込み¥400を頼みました。オーソドックスな味噌味。安心の味付けは長年の経験から来るのでしょう。タップリの刻みネギというのがコチラのトレードマークのようですね。二人で分けて食べましたが直ぐに無くなってしまったことからもその味が想像してもらえると思います。
 そんな素晴らしいお店なのですが、飲み歩きが趣味の二人はやはり次に参ります。っていうか燗酒で温まったのを冷ますように寒風吹きすさぶ浅草橋の街に繰り出します。
 一軒心当たりのあるお店を紹介しようと歩き始めると間もなく偶然見つけたお店。『仲よし』さんです。紛れもなくホッピーのノボリに引き付けられた二人は磁石に吸い寄せられるように店内へ。先客が一人静かに飲んでいらしたのですが、酔った二人のテンションは高いままで、お騒がせしました(謝)。
 夕方からずっと飲みたかったホッピーで乾杯。やはり煮込みは欠かせませんね、とばかりに注文したらこんな立派な鉄鍋で出て来ました。下から固形燃料で熱々にしてくれます。あらかじめガスでも少し温めてありますからとの心遣いが嬉しいですね。
 思わぬところで、二つの良いお店に出会えてすっかり満足し、そして酔った二人は身も心も温まり浅草橋の駅に向かったのでした。