寒中、下町散歩〜業平・八広〜

松竹の赤提灯

 昨日は、いつものように仕事帰り錦糸町にバスで到着後、会社の人に頼まれ物でヨドバシでCD-Rを買いに行きました。普段どこか飲みながら帰る際は、船堀から都営線で出掛けることが多く、バスで錦糸町へ行けばさすがに地元なので錦糸町界隈で大人しく飲んで帰るものです。しかし前日も錦糸町で大人しくしていたので、どこかへ行きたい虫がウズウズしていました。
 そこで久々に業平の方へ行こうかと思い付きました。錦糸町からは少し距離があるのですが、業平にはホッピー酒場の『大黒屋』、もつ焼きの『まるい』、同じくもつ焼きの『松竹』といずれ劣らぬ人気店がひしめく激戦地区なのです。『まるい』がいつもより空いているのでカウンターにすぐ座れそうなのですが、今回はほぼ半年振りに『松竹』さんに訪れることにしました。
 東と南にグルリとドアで囲まれているお店は大奥さんと若奥さんの二人で切り盛りするアットホームなお店。焼き物は大奥さんが丁寧に炭火で焼いてくれます。店内は広くはないものの早くからすぐに一杯になってしまいます。

 ホッピー¥400を頼んでまずはレバ刺し¥480。レバーやモツ類の効能を色々と解説している紙が壁面に貼られているのを眺めながら頂きます。切り置きのレバーながらプリプリしていて実にいい感じです。にんにく、ショウガの薬味を選べますが何となくにんにくをチョイス。スプーン二杯の愛情を感じました
 
 時間と共に常連さんが集まり、昨日ダレダレさんが来ていたわよ、とか話をしています。コチラは背広という方が正しいような方々が多く見受けられます。隣の客が頼んだ後にナンコツとカシラを焼いてもらいます。一皿4本が基本なので一人だと同じものが4本だとキツイのですけれど、ミックスにしてもらえるので大変助かります。もう少し若焼きでも良いかなと思いますが、丁寧に焼く様は好感が持てます。
 煮込みも行きたいところですがここで撃沈されるわけにはいかないので、ホッピーのお替りを飲み干したところでお会計、¥1,560でした。
 もう一軒、比較的近くの大黒屋さんにも顔を出しておきましょう。看板に『ホッピー酒場』と謳っているだけあって、生のホッピーが楽しめます。白・黒はもちろんのことハーフというのもそれぞれ¥450で揃っていて、瓶の方は¥430とチョイとお安め。ワタクシは瓶の方でお安く。この日はホールのオヤジさん一人でてんてこ舞い。すぐに出来そうなもので、と考え煮込み¥450を頼んだらお母ちゃんが後から来ました。久し振りに食べましたが甘さを抑えキリッとして濃厚な味噌で煮込まれていて良いですネ。お通し(高菜?)もつまんでお店の雰囲気を楽しみお会計¥980でオヤジさんはもう帰るの?と問いたげ。
 さて続いてどこへ行きましょう?と考え、北へ。浅草通りが細くなって西十間橋に差し掛かる手前に王麺(わんめん)のユキちゃんの横顔を見て元気そうなのをチェックしつつ、西十間橋を渡ります。川沿いに十間橋方向に歩き、目指すお店はもう少し北。線路までの距離が記憶よりも長く辿り着いても、やはりお店は開いていません。やはり止めてしまったのでしょう。
 そのままブラリぶらりと次の候補を目指します。明治通りを越えて、もうそろそろ疲れてきた頃、到着。外の行灯が消えていたのですが暖簾は仕舞われていないので折角来たのですからガラリと開けると、そこそこの入り。何時までですか?と聞くと21:00までとのこと(到着時19:30)。まだ良いですよと仰るのでカウンターの席に掛け、魚中心のメニューに喜びながら、カツオ刺しを頼むと、遅くなると物が無くなっちゃうのよ、と(驚)。次の候補も聞くとそれもないということで一体何があるのか初めてのお店で面食らいます。瓶ビール(キリンラガー大瓶¥450)とあん肝煮付け¥300でお腹も膨れたしいささかどうも乗りが合わないようでお会計。¥750と良心的だし他も良さそうですがタイミングが悪かったですかね。次回に期待しましょう。
 さて戻り方向です。南に下りながら何か面白いところはないかとブラブラしますが、さりとて来た道では。明治通りを西に向かいます。何軒か心惹かれますが丁度日用品を売っているドラッグストア(くすりの福太郎)がまだ開いているので目的の品を買って出ると、通りの向こうに明るく輝く黄色いテントに東京とんこつの文字が。ついフラフラと引き込まれるように(苦)。 券売機で醤油ラーメンのチケットを買うと、『〜さん(ワタクシの本名)』と声を掛けられました。以前行っていたお店で知り合った昔馴染みの飲み仲間です。こんなところで出会うとは、と迂闊に出歩けませんね。約1年半程ぶりで色々な話をしつつラーメンを食べます。誰それはこうした、ああしたと事情通の彼からはなかなか面白い話を聞くことが出来ました。
 お店を出て京島の交差点から四ツ目通りを南下。押上の商店街を通り抜け、そういえばと押上に程近いソウル・バーを訪ねてみますが、偶然マスターが隣のラーメン屋に入っていくのを目撃します。少し距離があり声を掛けそびれてお店も開いていないようなので帰ろうと思いますが、振り返ると、出て来てバイクに跨っています。少し戻って声を掛けると驚いたようで(あまり熱心な客ではないので久し振りでした)、お店を閉じたと聞かされました。まだ開店して間もなかったのですが。色々とあったようで、次回またやるつもりなのでその時は是非来て下さいと、そこで別れてトボトボと家路に着きました。