結局、元に戻って…

キンパイのグラス

 関内駅近くの、昔アルバイトが終わってから食べに行った中華料理屋さんを探したものの結局見付けられず落胆して、さてどこへ行こうかと思案することしばし。やはり最初に行った『ぴおシティ』の地下街が気になってしまいます。
 のんびり一駅歩いて桜木町に戻りました。御昼ご飯がこなれて丁度いい具合です。早速地下二階に降りて、例の立ち飲み屋(『石松』)さんに行くことにします。 廊下に面して間口は広いものの奥行きの殆んど無い、細長いお店はまばらながらもお客さんが思い思いに楽しんでおります。

 とりあえずチューハイ¥320とカツオの刺身¥400を頼みます。コチラのお店はメインは魚料理。刺身だけでもこの日は、マグロ、ホウボウ、カサゴ、しめ鯖、イカ、アジ等など豊富に揃っていてそれらが全て¥400という嬉しいお値段。量は少ないですけれど一人飲みならこれぐらいがむしろ丁度良いぐらいです。

 ナマコ酢を頂くなら日本酒の方が好ましいのですが、一軒目から日本酒を飲むと後がキツイので自重しておきました。やはりナマコは冬場の楽しみですね。
 日本酒を頼むか頼まないで我慢するか迷いつつもチューハイを結局3杯飲んで次のお店へ移動。

 徒歩で10秒こちらも渋い立ち飲みのお店『第三酒寮 キンパイ』さんです。全体のトーンが落ち着いていて先程の『石松』さんよりも上級者向けの趣きがあります。それでも飲兵衛心をくすぐる佇まいは長い歴史の醸し出せる業なのでしょう。

 ハタハタ(鰰)を焼いてもらいまして、ウーロンハイを頂きます。コチラのお店のつまみも一人分に丁度いい量。若干値段的にもお安めで嬉しいです。注文すれば直ぐに調理に取り掛かる様がカウンターの向こうに見えます。

 『にこけん(日本煮込み研究会)』としては煮込み¥270も気になるところ。注文するとすぐに出てきました。チョッとコワモテのご主人に美味しいですね、と素直な感想を述べると、意外にざっくばらんな対応をしてくれました。それにしても気持ち良く飲めて、最近の立ち飲み屋さんで見掛けるような若い女性は入り込めないような古典的な酒場ですが、こんなお店が近所にあったら間違いなく通ってしまいそうです。
 昼間散々歩いて、しかも立ち飲み二軒とやや疲れて来たので次はどこか座れるところで、と夜の帳が下りた野毛の街へ出向きます。しかしながら煌めく居酒屋の中でこれは、と思ったお店は既に混み始めていますし、団体で賑わっていたりします。昼間見て良さそうでも夜だと雰囲気もやや違った感じになります。
 結局、昼も見掛けた『ら旺』という立ち飲み屋さんが手頃な感じで入ってみます。立ち飲みを避けて、また立ち飲み屋さんに入ってしまったのですがコチラは背の高いスツールが付いています。



 ウーロンハイとさっぱりオクラと長芋の梅和えを頂きます。梅はあまり好んで食べないのですけれども、たまにこのように飲み屋さんで食べることもあるのです。これは自分でも作ってみようと思いました。シャクシャクした歯触りが魅力です。レンズもマクロにして思いっ切り寄って見ました。
 串揚げや串焼きがメインのお店ですから串揚げも頼んで見ましょう。ミックスという豚肉、玉ねぎ、ピーマンを串カツのようにしたもの。一本単位で注文できるのはありがたいです。コチラは先程の二軒とは違い最後に伝票で支払うお店でした。気さくなママさんと美人の卵の娘さんでなかなか賑やかです。気分良くお会計してもらいました。
 巡り巡って日ノ出町駅のすぐ近くのホルモン屋『たかの』さんがなんともイイ風情でしたので入ってみました。実は直前で他のホルモン焼き屋さんに満席で入りそびれたのでもうホルモンモードに突入していたのですけれど。
 この日初のホッピーを頼んでホルモン焼き。焼肉は好みませんがホルモンはこうして焼いて食べるのは良いもんです。
 そうしてこの日の充実した横浜・野毛を中心としたのんびり散歩は日ノ出町駅から京急線に乗り、幕を閉じたのでした。