『肉の万世』で立ち飲みから始まって・・・

秋葉原中心部に聳え立つビル

 つい先日も秋葉原に行って来たばかりですが、またやって参りました。今回も今製作中のものの電子部品を買いに仕事帰りにやって来たのですが余計なものを見ているといくら時間があっても足りないし、第一にお店がどんどん閉店してしまうので移動の車中で無駄な動きをしないように行動計画を立てて実行します。ガード下、ラジオデパート、ラジオセンターと部品屋さんは無数にありますが、行き慣れた秋月(電子通商)さんと千石(電商)さんを訪れ欲しい部品をそれぞれで購入。同じように細かい部品から取り扱っていますけれども、それぞれのお店によって取扱いの商品も違いますし、販売形式も違います。今回は整流用ダイオードやカーボン抵抗等を買いましたが、秋月さんではそれらは20本や50本、抵抗類は100本入りといったまとめ売りで一本だけでいいやと思ったら千石さんはバラ売りでゲット出来たり。ヒューズ(ガラス管タイプ)を買おうと思ったら秋月さんでは置いてなくて千石さんには何種類もあったりと言う具合。
 買い物には満足して、さてどうしようかと万世橋のたもとにやって来ました。

 石丸電気の辺りまで来た時に、先日『肉の万世』には立ち飲み屋さんがあるということを知り、それを思い出したので行ってみることにしました。ワタクシかれこれ秋葉原には100回以上もしかするとその倍以上来ているというのに、恥ずかしながら肉の万世はそのビルを何度も見ているにも拘らず初めて入りました。何だか変に緊張しちゃいました。一階正面から入りましたが、その横にはカフェっぽいお店があり何故だか全員スタンディングでの飲み会が行われていてうろ覚えの記憶を辿り、立ち飲みは地下だっけか?と階段を下りてみると、今ひとつ立ち飲みの価格設定としては高過ぎる印象を受けてオカシイなぁと訝るワタクシ。

 まぁ場所も場所だけに高いのも仕方がないかと納得させようとしたのですが、それでも予算外だし第一立ち飲みっぽい感じもしません。そんな訳がないと思いつつもう一度一階に上がると、思いもしなかったドアの外に立ち飲みのスペースを発見。それでもかなりそれも裏口であり、写真に書き込んだ辺りの大きな赤提灯の辺りから行くと見つけやすいです。その赤提灯の側から見た感じ。これは外に出てから撮ったのですけれど。すぐそばに高架の線路があり立ち飲みの風情を一気にグレードアップさせてくれます。



 本来の正面口ではない通用口のような脇の入口から入ったワタクシは店員さんに導かれて奥へ奥へと誘(いざな)われてたくさんのお客さんがへばりついているカウンターに到着。いやぁこれは地下とはうって変わっていかにもの立ち飲み屋さんです。通ってくる時に見掛けた煮物の鍋が小気味良く煮込まれている様子で、思案しつつも旨キャベツ¥100とホッピー¥390を注文して女性店員に確認するとやはりおでんでした。単品もOKですがこのように盛り合わせ¥280にして注文するとお得で様々な種類が楽しめます。この日は玉子、大根、厚揚げと小松菜、あと見えない下の方に竹輪が埋まっていました。単品でだと一品120ぐらいからでしたからこれがいかにお得なのかお分かり頂けるでしょう。またネーム入りのカラシがまたツンと効きます。

 他のメニューとしては焼き物(もつ焼き)や串揚げが色々なセット(3,4,5本の各セット)があったりしますが、やはり母体が『肉の万世』ということで地鶏の焼き物があったりというのは当然のことでしょう。ホッピーの中¥200もお替りしてお会計は¥970。や、安っ〜♪
 店内はほぼ100%の男性客比率ですが、店員さんは女性がホールを勤めているので殺伐とした雰囲気はなく、慣れた常連客と話し込むでもないので非常にサッパリと気持ちのいいサービスが受けられるように感じました。昼間はラーメンを提供しているようなのですが夜は不明。その名残で揚げ排骨¥350なるメニューも見受けられました。そうそう、ワタクシの贔屓の東京23区唯一の北区の地酒『丸眞正宗』もメニューに載っていたのは見逃せませんでした。

万世を出たワタクシは次に先日見掛けたお店に向かいました。神田川沿いの大通りから外れた道沿いでオーディオ好きにはその名を轟かせている『ヒノオーディオ』がある一方通行の道です。東に向かいながら進むと赤提灯が見えて来ました。今回初めて判りましたが『なんやかんや』というお店だそうです。昼間はそば・うどんを提供するお店のようですが夜は飲み屋さんになるようです。この間ガラス越しにチケット販売機の値段を確認するとかけそばで¥350程度だったかと思いますが、今回実際入って見ると販売機には布が被せられていて窺い知ることは出来ませんでした。てっきり立ち飲みのお店だと思い込んでおりましたが、全て座席のお店で少々面食らいました。思い込みというのはイケマセンね。メニューを眺め決めかねて、店員さんに尋ねるとホッピーもあるということなのでまたホッピーを注文。なんでなのかメニューに書いていなくてもホッピーの取扱いをしているお店と言うのがありますね。そういわれれば店内にホッピーのポスターが貼ってあったり。一緒に運ばれて来たお通しは大根、人参、こんにゃくの煮物。醤油味でさらりと煮てあり甘味は殆んど加えていなくて、これはお手製でしょう。いかにも、の業務用の食材のお通しが来たら箸もつけませんがこうしたものはホッと安心しますね。
 店員さんは3名、ホールの方と厨房は二人、ご夫婦でしょうかまだ新しい雰囲気の残る店内は小ざっぱりとしていてそれでも椅子がぶつかる箇所の壁紙が傷んでいたりと、これは仕方がありませんが、長年営んできたお店特有の手がつけられない物置になってしまっている場所というのがないのは良いですね。
 イカの沖漬けは凍ったままのものをスライスされたのが4切れ¥380。立ち飲みの感覚で入ったお店ですからこれでは少々物足りなくなりますがそこはそれで・・・。一人分のサイズとしては丁度良い量です、と言い換えておきましょう。

 壁に貼られていたメニューの一部。食事系のメニューが多いように見えますが、実際にはたまたまその部分のメニューの箇所だというだけです。平均して¥400前後のメニューですね。 

 中身もお替りして次に頼んだのは野菜炒め¥380。これはなかなかのボリュームでしたよ、ご覧の通り。やや酔ってきた頭で暇潰しに原価計算をしながら黙々とキャベツのぶつ切りを口に運びます。クタクタの野菜よりはシャキッとした生に近い感覚の方が好みですからこれはなかなかのものでした。これだけ頂ければもう結構お腹も一杯。お会計はもう記憶もあやふやですけれどそれでも¥1,500程度のものでしょう。
 昭和通に出まして少し酔いを醒ましながら、歩くことにします。信号を渡りガード下のお店を見ながら浅草橋方面に歩きます。久々にここらに来ましたが馴染みの立ち飲み『おかめ』さんもお客さんが入っていて相変わらずのマスターも元気そうです。今度また顔を出しましょう。

 ブラブラ歩いて浅草橋もすぐに到達します。見慣れぬお店も出来ていたりしてチョイと覗いてみたりして。『ひ乃爺』というおみせでしょうか、ラーメン屋さんのようですが今は無理なので今度にしますね、また。

 昔足繁く、とまでは行かないまでも通った『西口やきとん』向かい側にも二号店が出来たりとこの界隈では最も繁盛するお店ではないでしょうか。店頭もそうですけれど中も人がビッシリ、カウンターは入る余地がないので、壁際のテーブルに一人立ち尽くします。飲み物はそうですね、何にしましょうかねぇ、やはりここに来たらボールでしょうか?ボールというと下町ではハイボール、焼酎のハイボールということで焼酎に『元祖の素』なる琥珀色より浅い黄色いシロップ状の謎めいた液体を入れソーダで割った酎ハイをさすことが多いのですけれど、こちらのお店ではレモンハイボールをボールと縮めて言っております。やや甘口の炭酸系ですけれど、確か昔聞いた時に、焼酎ではなくウォッカを使っているとかで結構効きます。 やはり好物のレバ刺し(¥100/本)と合せて。こちらのレバ刺しは串に刺さっているのですけれど、これは焼き物用と区別がなく注文すると冷蔵庫から串に刺さったものを小皿に載せて特製の味噌ダレを添えて出されるもの。この特製の味噌ダレは『別味噌』とか『味噌ダレ』というと小皿に出してくれますが、もつ焼きを塩で頼んでこの味噌ダレを付けて頂くとまた格別なので、最初にレバ刺しを注文するのが通ってもんです、なんてね^^;)。この日のスタッフはワタクシが最初行き始めた頃のベストとも言えるスタッフが揃っていて懐かしい感じがしました。コウちゃん、カッチョ、社長*1、ハルちゃん、あとは知らない年配のおじさん。マスターも相変わらずの柔らかい風貌で。やっぱりこのお店は良いですねぇ、いつも混雑しながら忙しそうだけれど、また来ましょう。二杯目のウーロンハイもなくなってお会計。こちらは立ち飲みでも最後のお会計。間違えることもあるので確認はしましょう。また来ますね、ご馳走様♪

 浅草橋東口近くの『ぶたいちろう』さんも相変わらずの繁盛振りですねぇ、ここも外で飲む方が楽しそう。あのう一応冬なんですけれども・・・。そういえばこちらのほぼ向かいの寿司屋さんも立ち食いでしたっけね〜。江戸通りを越えて向こう側にはラーメンでお馴染みの日高屋さんが経営していると思われる立ち飲み屋さんも見えます。まだ訪れていないですけれど、近々訪れようといつも思いながらなかなか行けなかったりして。

 なんだか夜風に吹かれて歩いても良いかなぁと、とうとう電車に乗らずに両国橋を渡り隅田川を越えてしまいました。電車では両国まで一駅だし、自転車では何度も通りましたが歩いて渡って帰るのは初めて。ということで結局秋葉原から歩き通してしまいました、かなり途中チェックポイントがありましたが(爆)。

*1:これはニックネームで『西口やきとん』の文字通りの社長ではない