池袋の大衆酒場『ふくろ』と『豊田屋』で大いに語り飲む

ふくろ 池袋西口

 ということで、CDをゲットして内心ホクホクしながら今宵の会場である『ふくろ』へと向かいました。18時半集合でしたが、金曜日は予約を受け付けていないということでしたので、おそらく一番乗りというワタクシが席の確保をしておこうということなのです。それにしても思い返してみるとこちらにお邪魔したのは埼玉方面に住んでいた頃ですからかれこれ十年近くのご無沙汰。

 その当時掛けたのは1階のカウンター席だったので、6人も座れる席なんかあるのかなぁと思いつつも入口すぐのカウンター内のお姉さんにいうと『上、上』と急きたてられるように促されました。すぐ近くの階段から上がるとなるほど、1階同様にカウンター席もありますがテーブル席も幾つかあり、その中でも一番広い席が丁度お誂え向きに6人分空いていましたので、そこを確保。実に30分以上前でしたが、そのすぐ後にも何組もお客さんが来ていましたので実にタイミングが良かったことが判りました。

 とりあえず何かチビチビと飲っていようかとビールの銘柄を訪ねると、ウチはドライだけだからと言われて急に思い出しました。ワタクシの苦手なスーパードライは瓶も生ビールも揃っているのです。それならばと無論文句なしのホッピーを頂きます。こちらのお店では外(いわゆるホッピー)が¥190、中(焼酎)は別売りで瓶詰めの¥190、大きさはというと一合が入るぐらいの徳利型の緑色の小瓶に入ってきます。これだとグラスに氷と共に入れてホッピーで割ると二杯分出来ますので、都合2杯分でこのお値段だと考えることも出来、非常に経済的。

 チビチビとホッピーを啜っておりましてふと外に目を遣るとぽぱいさんがカメラを片手に見上げております。早速外観の写真を撮っているようです。手を振ると気がついたようで、少しして階段を上がって来る音が聞こえて来ました。いつもながらラフで若々しい格好をしていて、これも日々のウォーキングの成果なのでしょう。そのウォーキングつながりということで、今回はみやけんさんと初めてお会いするのです。お二人は先日初会合をされたようですけれども、今回はにこけんのメンバーも集まってのミにこけんという形式で、みやけんさんの実質的なデビューと言っても差し支えないでしょうか。

 軽くつまみを取って、久し振りにぽぱいさんとあんなことやこんなことを話していると、ウッチッチーさんも見えました。今世紀最長の禁酒期間8日間を終えたばかりというその真相を聞きながら飲んでいると、みやけんさん、そして元坊さんも姿を現しました。いやぁ元坊さん、お久し振りで、そして真っ黒に日焼けしていますね。日焼けした肌にいつもながらアロハが似合います。みやけんさんはあまりこうしたオフ会自体に慣れていないせいか、ホッピーを作る手元も震えていて、実直そうなそのお人柄と言い、傍から見ていてもっとリラックスしてねと内心応援したくなります。

 とはいうものの、アルコールが回ってくればいつしか緊張もほぐれてくるというもの。遅れていたふんわり親方さんもやって来て、これで今宵のメンバーも勢揃いです。こうしてお互い全く知り合うことのない者同士が、ネットのブログというものを通して知り合い、何の利害関係もなくこうした酒場で和気藹々と酒を楽しむのは良いものです。それも、お互い初対面・暫らくのご無沙汰であったとしてもそれぞれの記事で近況を知っているので直ぐにあの時の記事のあのお店が、とか話が次々と湧き出すかのように途切れることはありません。

 それにしてもこちらの『ふくろ』というお店、壁に貼られたお品書きの数々は非常にバランスが取れていて、どれを取ってもそれなりに及第点ですし、池袋駅のすぐ近く(徒歩2分)という立地の割りにどれもリーズナブル(¥300〜¥500)。こうしたお店は大事にしたいし、素晴しいお店だと再認識させられました。

 朝7時から飲めるお店というだけでも評価したいのに、日曜も営業、更にはたまにサービスデイもあり8日は毎月全料理半額とは絶句ものです。刺身、酢の物、焼き・炒め物、煮物、揚げ物(特に天麩羅は豊富)、一品料理と欲しいものは大体押さえてあり、無いのは洒落た洋風のナントヤラとかぐらいのものです。
 ここでお会計を頼むと、¥11,910でしたが、さり気なく出された紙の下の方には頭数で割った割り勘の金額まで添えられている念の入り様。これには頭が下がります。さて話の流れで出て来た『千登利』さんを見物して次のお店に参りましょう。

 池袋の西口というか北西ともいえるロサ会館近くに何軒かある豊田屋さん。こちらのお店は初めてですが、本店なのでしょうか。前に入ったのは一号店との事でしたが。時刻は20時半を過ぎて、一番活気のある時間。翌日に用事の控えているウッチッチーさんと駅で別れを告げた一行5人を難なく迎え入れたこちらのお店はまたしてもワタクシ好みの大衆酒場。カタコトの日本語ながらテキパキと立ち動く様はノロノロとやる気のない日本人学生よりも遥かに好印象。

 こちらでもホッピーを頂くことにして、それぞれがあそこの飲み屋では云々等とウェブ上では得られないようなリアルな情報の交換。こうして煮込みの写真は残っていますがワタクシは食べた記憶がない(恥)のでコメントは出来ませんが、『ふくろ』、『豊田屋』それぞれオーソドックスな味噌煮込みタイプのようです。今度改めて実食せねばなりませんね。



 つい先頃新たに始めたにら玉ネタですが、こちらにもしっかりありました(嬉)。こちらのものは、醤油ベースの汁にニラを散らして、それを卵とじにするタイプで比較的オーソドックスといえるでしょう。皆さんがハムカツに心を奪われている隙に半分近く食べてしまいました。




 これがこの日の白眉、鯖の焼き物(串)で、鯖を焼いたものだと普通半身で来そうなものですが、上下方向に細く切り分けた鯖の身を開いてそれを串に刺して焼いた物。要するに『やきとん』が売りのこのお店で同じ要領で串物として焼いた訳ですね。余分な脂も抜けて、かといってパサついている訳でもなく。レモンをふって口に入れると至福の時が訪れます。
 ってそういえばやきとん食べ忘れましたね(焦)、でも楽しいひと時を皆さんありがとうございました。
 以上一部読みやすさ優先につき、店名敬称略、大変失礼しました。