池袋・角打ちツアー前編

 早めに池袋に到着したぽぱいさんと自主的に0次会を済ませて向かった先は、二本ほど路地を移動した桝本屋さんという酒屋さん。以前、にこけんの新年会ですぐ近くのお店で開催された時からチェックしていたのですけれど、今回ようやく念願叶いました。

 いわゆる酒屋さんの片隅にカウンターを構えてそこで飲ませるというのではなく、もう立ち飲みのカウンターが立派にありそれがメインになっていて、酒の小売は横の入口から入って買うといった感じです。左の写真に映っているのがその小売の入口で、この更に隣りの入り口から角打ちの店内になっているのです。こうしたタイプは田端の喜多屋酒店さん御徒町の槇島酒店さんと同じですね。
 今はスタンディングバーとも言える洋風なものから、小売店ではない廉価で飲ませる立ち飲みのお店、他業種、例えば魚屋さんが併設した狭いコーナーで立ち飲みをさせるお店とありますが、この酒屋さんで直に飲ませるというのが角打ちの本来のスタイルなんですよね。残念ながら年々そうしたお店が減ってきているような気がしてなりませんが、見つけたらすかさず入るようにしています。

 ここで食べログから、みかりんこさんチーム191さん、そして我々の側からみやけんさんが合流して、角打ちツアーの始まりです。結構中は広いので店員さんもこうしたお店では珍しく3人ほどいます。初めましてー、の挨拶もそこそこに各自好みの飲み物をチョイスして店員さんにオーダーします。何せ酒屋さんだけにお酒の種類だけは豊富にあります。下地のできているワタクシは瓶ビールの中瓶(確か¥330だったか)で、つまみに味ごのみ¥80をもらいます。つまみはご覧のとおり、基本的に乾き物だけ。関東の角打ちの王道まっしぐらですね。これならいわゆるセンベロで毎日でも通うファンがいそうな懐具合を気にしないで楽しめるお店です。
 普段ホッピーで慣れてはいるといえ、やはりこうしてビールをグラスで飲むのも良いものです。つらつら話していると、そろそろ移動しようということになりお会計は既に済ませてあるのでスッとでられる、これが立ち飲みの一番の利点です。

 今回のホスト役、否、女性ですからホステス役*1のみかりんこさんに先導されるように連れて行かれたのがこちらの三兵酒店さん。こちらも若干規模は違いますが酒屋さんが経営している角打ちのお店ですね。
 外観を撮影して早速中に入ると、これまたアットホームな感じの小じんまりとした店内には、それでも普通に10人ほどは入れます。もちろん立ち飲みに席はないので詰めればプラス五人ぐらいはどうといこともないのですけれども。入って手書きのポップを見て、ここは本で見て行ってみたいと感じていたお店であることに気が付きました。

東京角打ち―立ち呑み百景 (SAKURA・MOOK 9)

東京角打ち―立ち呑み百景 (SAKURA・MOOK 9)

 先客の年配の男性は、つと気を利かせてカウンターを譲って下さりフッと帰られました。何だか追い出してしまったようで恐縮なんですが、我々はカウンターに横並びになりました。こちらでは最近ハマっているクエン酸サワーがありましたのでそれを注文、それぞれ思い思いの酒を選んで、つまみを注文。先程の桝本屋酒店さんとは違い、こちらでは手作りの小鉢料理が充実しています。

 それを注文するとレンジで温め直して提供して下さるマスターは意外と気さくで、手書きのポップの話を振ると以前漫画家のアシスタントをしていたんだということを教えてくれました。目の前の棚が邪魔でお互い背を屈めないと顔が見えなかったのがつくづく残念。いや意外と正解だったのかな?(苦)。最初は狭いなと感じた*2のですけれども、これは意外と居心地よく、先述の本に書かれていたとおり、

開店から閉店までいる客が、角打ちにもちらほらいることに、取材の過程で気がついた。夕方5時から10時頃までなら、ひざの痛みを我慢出来ればそれも可能だろう。だが午後3時から12時までとなると話は別だ。〜中略〜ここ三兵酒店の常連にはそれがいるらしいのだ。
           東京角打ち〜立ち呑み百景〜より抜粋引用

 というのも頷けるお店ですね。まぁ実際には足が痛くなって1時間ぐらいが限度でしょうけれども。小売のお客さんがくるとマスターは向こうの店舗と行ったり来たりですが心地良い時間を過ごさせてもらえました。

 店売の方からみるとこんな感じです。次の予定もあるのでそこそこにここでの飲みは終了して常連氏に別れを告げて外に出ました。

*1:いわゆるお水の女性のことではなく、客を招く側の主人のこと。女性だからホステスとなりますね。

*2:だって最初のお店があまりにも広かったから仕方が無いですね