キノエネと『ひしほ』

ヤマト醤油 ひしほ

 先日、仕事で群馬県は太田のお客さんのところへ、トラックで納品に出掛けて参りました。太田市のお客さんのところというのは市内中心部からやや西に外れた工業団地の中にあり、東北道の館林ICから国道354号線でも軽く一時間ほど掛かります。ワタクシのいつも取るルートは手前の羽生ICで降りて、羽生市街を通り抜けてから昭和橋を渡り、群馬県に入るとそのまま利根川沿いに進む県道368号を使って大泉町(太田市の隣)まで一本道を行くというのが定番です。そのルート上でいつも気に掛かっていた地元のスーパーに立ち寄ることにしました。さして期待はしていませんでしたが、意外な掘り出し物を発見しました。
 キャンプ旅行で調味料入れのセットとして醤油を入れるのはキッコーマンの丸大豆醤油のミニボトルを利用していて(中身は別だけど)、夏休みの最後に行われた大BBQ大会で無くなってしまっていたので、同じものを買おうと探していたのが、結構これが高いのです。ミニボトルとはいえ、¥138ぐらいが錦糸町界隈で売られているので、二の足を踏んでいたのですけれども、このお店では¥118で売っていてニンマリ^^。




 と同時に横で陳列されたいたのは、千葉の醤油でキノエネ醤油の『デラックスキノエネ』、本醸造です。以前近代史の中キッコーマンの前身である『野田醤油醸造組合』のことについて述べましたが、その設立に参加しなかったのが、こちらのキノエネ醤油です。なんだか硬派な印象で好感を持ちましたが、調べると『野田醤油醸造組合』というのは『茂木一族と高梨一族の8家合同』によるものなので、おそらくそこら辺の血縁関係がなかったものと想像されます。
 それはともかく、この群馬の地で千葉の、それもマイナーなメーカーのミニボトルの醤油が販売されえいるのは驚きでした。これも¥118と思い悩むこともなく購入できる醤油でした。ちなみにこちらのキノエネ醤油さんのHPによると白醤油は『全国の生産量の30%以上を占めるトップ銘柄』だそうです。見たことないけどそのうち探してみたいです。
 これが裏面のラベル。原材料は脱脂加工大豆、小麦、食塩、アルコールと極一般的な本醸造の醤油です。醤油に興味を持って初めて知ったのですけれども、大豆油を取るために搾った大豆の搾りカスを捨てるのではなく醤油作りに回すのは普通のことだそうです。というのも醤油の製造上油分は余り必要のないもので、もし大豆そのままを加工して作る丸大豆醤油は、最後の工程で浮き出た油を取り除くという作業が必要なのでむしろ都合がいいようです。



 これが丸大豆醤油の内容物。大豆、小麦、食塩と至ってシンプル。ワタクシは余りキッコーマンの醤油に好印象は抱いていなかったのですけれども(お気に入りのマルキンに較べると塩気が勝ち風味もやや弱い)、これはまた認識を新たにしなければと思いました。これは意外と真っ当な醤油ですね。アルコールを添加するのは保存性の向上の問題で、これは一般的なものなので日本酒における純米・本醸造の区別のような基準にはならないようです。とはいうものの、添加されるアルコールの量によるJASによる格付けはあるようですが。


 そうして仕事から帰って来て、近所のスーパーで買い物をしていた時、賞味期限の近付いてきているワゴンセールでこんな醤油を発見しました。普段から目をつけていたのですけれど、高いので手が出なかったヤマト醤油の『ひしほ』。普段は¥525のところ30%オフの¥367でした。300mlですから、安くなったとは言え、高級品であることには変わりがありませんが。



 大豆、小麦、食塩、アルコールの材料で、石川は金沢の醤油です。北陸も甘めの醤油があるという土地柄、この濃口醤油はどんな味なのか楽しみではあります。醤油は開封してから一ヶ月程度で使い切った方が良い、と言われているのでまだ開けていませんが比較してみたいので、いつ開封しようかとウズウズしています。