金目の煮付け

築地は楽しいのぅ♪

 ということで、前日の話の顛末で築地で金目鯛をゲットしてきたのはお話した通りですが、その金目を帰宅してから早速煮付けました。購入したのは『すしざんまい』でお馴染みの『つきじ 喜代村』の鮮魚部門のお店。

 その日は他のお店もグルリと回って高いものは¥3,000/尾からありましたが、そんなのは予算外。お隣のお店で一尾¥2,000だか¥1,900に目星をつけておいて、いざ回って帰って来て見たら売れてなくなっておりました(T_T)。それで次善の策として隣りのお店を覗いたらもっと手頃な価格で売られていたのでした。ちょうど二尾あり、一尾¥1,400の値付けがされていましたが、『もう少しマカらないの?と売り子のお兄さんにいうと困ったように兄貴分に相談。二尾で¥2,500ならというのでチャンスとばかりにゲット。マケてくれた割りに保冷剤もしっかり沢山入れてくれて親切でした。

 帰って来てまずはウロコ落しでガリガリとウロコを丁寧に取り除きます。意外とビッシリついているし、ヒレとかに阻まれて取れていなくて残っているところもありますが、何度か確認してキチンと落とさないと食べている時に不快な思いをしますので丁寧にウロコは取りましょう。裏側になるところから包丁で切れ目を入れて内臓を取り出し、エラも取り除いておきます。裏側というのは魚は基本的に左が頭側になるように盛り付けるのが原則なので、そのようにして盛りつけた時に裏側になるようにという意味で、頭を左にして置いてから表裏を引っくり返せば良いし、左手に頭を持って腹を上に(向こう側に)向ければその状態で腹に包丁の切っ先を入れていけば良い訳ですね。 
 エラは結構しっかりくっ付いているのでアジ等のように簡単には取れませんが包丁を安全な位置に保管して置いて万が一の時にも包丁をフッ飛ばさないように気をつけて下拵えをしましょう。包丁で切り離すのも良いですが慣れないと滑った包丁で手・指を切りかねません。
 表側に切込みを入れて煮汁に入れて煮ていきます。今回は鮮度的に問題なさそうでしたので省略しましたが、軽く塩を振って余分な水分を出し、臭みを抜いた後ざっと熱湯を掛けてという下処理をした方が良い場合もあります。

 今回の金目鯛は実測で頭から尻尾の付け根まで30cm、尾びれの先までですと約40cmほど。ワタクシの手持ちの鍋は比較的小さいものが多く最大外径が一番大きいものは今回使った中華鍋(30cm)。そこに水4カップ(800ml)、濃口醤油100ml、みりん100mlを入れて加熱したところに処理をした金目鯛二尾とショウガ薄切りを親指ほどの大きさ分入れました。アルミフォイルで落し蓋をして20分ほど煮てから火を止め味を染み込ませ一晩。
 上記の味付けは和食の基本である『八方だし』ということで以前もご紹介させて頂きましたがこれで煮物をすると割合が非常に簡単ながら実に良い味に仕上がります。煮魚だともう少し濃い目のレシピも多々見受けられますが、今回試した味付けはもう少し濃い目にしたければ水の量を調整(800ml→600mlとか)することでも良いし、煮上がった後に汁だけを煮詰めてもいいでしょう。魚を入れたまま煮すぎると身が固くなってしまう恐れがあると思います。また水を使う場合と出し汁を使う場合とありますが、今回は鰹出汁だと香りがぶつかるかと思ったのであえて水にしておきました。
 なお、魚の写真、目が大きくあまり見たくないという方も居るかと思い小さめにしました。クリックするとそれぞれもう少し大きな写真が別で見られます。